2018年07月07日12:00
「オタキングコレクションで戦闘思考力と展開思考力」
2015年2月8日号ニコ生ゼミ テキスト全文公開
http://blog.livedoor.jp/okada_toshio/archives/51548545.html
より

【岡田斗司夫事務所の棚を説明】

 これが僕が持ってる、今事務所のガラスケースの例です。
ここがぼくにとってのヴンダーカンマーで作ってます。

 まぁ全体で見ると、ここがイケアの8000円のガラスケースですね。
そこにも小物が乗ってるんですけど、これから説明していきます。

 まず右端。右端にあるのが、これあのウォルト・ディズニーが1950年代位に作ったアニメーションですね。
月に行く宇宙船っていうので、『ムーンロケット』っていうの描いたんですけど、
これのミニチュアのわりと大きいの置いてあります。
これは宇宙に対する憧れなんですね。

 この四つの棚で宇宙に対する憧れっていうのか、憧れから僕ら日本人に何が関係あるのかまでを展開してみようと思ったんです。
 一番最初はこのフォン・ブラウン博士が、当時ドイツでV2号ロケットを作っていて、アメリカに亡命して、
アメリカでロケット開発やりたって言ってもアメリカの空軍とか陸軍に邪魔されてぜんぜんミサイル開発ができないと。
お前らドイツ人は黙ってろと言われて、とりあえずアメリカ人の邪魔するなって言われて。

 しょうがないからフォン・ブラウンがウォルト・ディズニーの友達になって、俺のためにフィルム作ってくれってことで、
ようやっとアニメーション作品っていうの何本か作らせてもらったんだ。
その中に出てくる月ロケットだから、ものすごいきれいな型してるけど、これがmade by フォン・ブラウン、
つまりのちにアポロ宇宙船で人類を月に送った男のデザインなんだ。

 その男が本当に作ったロケットが、この隣においてあるサターン5型ロケットだよね。
 サターン5型ロケットっていっても、ふつうの形だけだったら、バンダイの大人の超合金もいいんだけど、
やっぱ僕カットアウトって言われる、なかが見えてる模型がものすごくかっこいいと思うので、それを並べています。

 後ろに写真、ちょっと見えるよね。この写真がクローズアップにすると、
こいつなんだけども、えーこれアポロ宇宙船で、ここにサイン入ってる。
サイン入ってて、前で葉巻吸ってるおじさんと、向こうにおじさんがいるけれど、
これなにかって言うとアポロ13号が無事に地球に帰ってきた時の記念写真なんだ。

 手前にいるのがジーン・クランツっていう、当時アポロ13号をなんとか地球に返した男っていう最大の功労者。
 その向こうのモニターに映ってるのがジム・ラベルっていうアポロ13号の船長。
 つまり船長がやっと地球に帰ってきて、空母に上がってきてよかったって瞬間に、
「おお成功したー!」ってみんなで葉巻吸って、人生で一番おいしい葉巻をジーン・クランツがすぱーっと吸ってる時の写真に、
わざわざのちにジーン・クランツがサインしてくれたというやつなんだよ。

(中略)