>>873
 そして、それから2年後の1983年に“DAICON4”をやると決心した時。
 当時、庵野くんや赤井くんたちは『マクロス』を手伝うために、東京に修行に行ってたんですけども。
僕は「売るものは全てオリジナル商品!」というSFショップを、大阪に開いたんですよ。

 同時に、映画も作りました。『愛国戦隊大日本』というのは、とにかく「自分たちだけで実写映画を作れるのか?」
ということで集中して作りました。
『帰ってきたウルトラマン』は、「ちゃんとした特撮やセットを使った映画が作れるのか?」というテーマで作りました。
 ここまでやった段階で、「これでようやくウォルト・ディズニーの背中が遥か向こうに見えたかな?」というふうに、
その時にはチラッと思えたんです。なので、83年のDAICON4の前年の1982年に、フロリダのディズニーワールドに行ってきたんですね。
・・・
(中略)
 フロリダのディズニーワールドには“カルーセル・オブ・プログレス”(進歩の回転木馬)というアトラクションがあったんです。

 僕は、これを見ようと思って見に行ったんですけど、まあ、目立たないアトラクションなんですよ。
いまだにフロリダのマジックキングダムにあるんですけども。

 これを見て、僕はものすごい衝撃を受けたんですよね。

 他人に物を伝える時、ある概念を理解させようという時に、このカルーセル・オブ・プログレス以上に面白くて上手い方法を、
僕はいまだに思いつかないんです。

 僕は今、この“ニコ生ゼミ”というのを毎週毎週やっているんですけども。僕の中でのテーマは
「このカルーセル・オブ・プログレスにどれだけ近づけるか?」ということなんです。

 だから、僕の中で「カルーセル・オブ・プログレスのやり方に、ちょっと近づけた」と思った時には、
「ああ、今日は上手くやれた。いい感じに話せた」というふうに思っているんですけども。

 どんなアトラクションなのかというと、「20世紀に住んでいるジョンさん一家が、電気の力で豊かになる」という、それだけの話なんですよ。

(パネルを見せる,カルーセル・オフ?・フ?ロク?レス) http://livedoor.blogimg.jp/okada_toshio/imgs/f/d/fd9140dd.png