>>556
 こういう機関車が園内を一周してないのは、実は、世界中のディズニーランドで東京だけなんですよね。
パリであろうと香港であろうとフロリダであろうと、必ず機関車が園内をぐるっと周って、
いろんなところで降りることが出来る交通機関になっているんですけど、東京ディズニーランドだけはそうではない。

 なぜかというと、これを作った時、運輸省の法律として「2箇所以上で降りることができる鉄道ならば、
それは「公共交通機関」ということになる。なので、それに乗るためには料金が発生しなければならないし、
切符を売らなければならない」というキツいお達しがあったんですね。

 ディズニー側は、それに激怒して「何言ってるんだ! これは園内の、私有地の中を走るだけの電車だ!
 なんでそこで切符を売ったり、金取ったりしなければいけないんだ!」と言ったんですけど、
「それが日本の法律である」とまったく引いてくれなかったそうです。

 そんななこんなで散々もめて、「もうわかったよ! 東京ディズニーランドは1箇所で乗って、
1箇所で降りることしかできなくていい!」と言って、こういうふうな形になっちゃったんですね。

 ところが、その法律も20世紀の末くらいに撤廃されちゃって、今、ディズニーシーにある市街電車は、
ちゃんと「降りる場所と乗る場所が別々」という形になってるんですね。
 ここら辺の日本での規制に関しても、ディズニーランドはメチャクチャ苦労してますね。

 あとは、ディズニーのわけのわからない本物志向として、
「ビッグサンダー・マウンテン」というジェットコースターが、
ディズニーランド内の「クリッターカントリー」の近くにあるんですけども。

(パネルを見せる)

 これは「スチームトラクター」といって、石炭を焚いて蒸気で動く、大昔のトラクターなんですね。
これがクリッターカントリーに置いてあるんですけども。

 近くを通る人は「ああ、いい感じの偽物が作ってあるな」と思うだけで通り過ぎちゃうんですけども、
これ、実は年代物の本物なんですよ。

 どれくらい本物かというと。もともと、オリジナルのディズニーランドが、
カリフォルニアのアナハイムというところで作られた時、
「オレンジカウンティー」というだけあって、その一帯はオレンジ畑ばっかりだったんですね。