『河北新報』２０２１年１２月２０日（月）朝刊

【時評　きょう　あした　先進国でもゆらぐ民主政】
北海道大学公共政策大学院教授　遠藤乾
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　日本には特別な役割もある。一度軍国主義に陥った古い議会制民主国として、立ち直る可能性を体現している。ベトナムなどサミットから除外された国々との関係も良好で、懸け橋となり包摂できる絶好の位置にいる。今回の会議が、諦めず旗を掲げ民主政の再生を目指す起点となるかどうかは、今後次第だ。

えんどう・けん氏　１９６６年東京都出身。北海道大学卒業、英オックスフォード大学で政治学博士号取得。米ハーバード法科大学院研究員、台湾外交部フェロー、仏パリ政治学院客員教授などを歴任。著書に「統合の終焉」（読売新聞・吉野作造（＊）賞）「欧州複合危機」など多数。２００６年から現職。

（＊）旧制仙台一中（現仙台一高）卒