東京学芸大学附属高校が、2019年度の大量繰り上げの影響で、あまりにも公立残念組の入学が多くなっていることから、学力上位層はさらに減っているようです。
前述の通り、東京学芸大学附属高校に優秀な生徒が集まりません。東京学芸大学附属高校は、かつての桐蔭学園や、桐朋高校を彷彿とさせます。
桐蔭学園は、かつて東大に100人を超える合格者を出し、開成高校をも超える破竹の勢いでしたが、あっという間に凋落して今や東大合格は1桁です。
桐朋高校は、かつて東大に60人前後を合格させていましたが、相次ぐ在校生の自殺者が出たことや
それに対する対応のまずさから一気に受験生が離れ、ついに昨春は東大現役合格数が1名だけになりました。

歴史から学べることは、トップ進学校が転落するときは本当に一瞬で瓦解するということです。

ただ一方で、東京学芸大学附属高校は、偏差値の下落によって、従来には入学できなかった、2番手、3番手レベルの学力層が目指せるようになります。
それはそれでいいのではないでしょうか。多様な層が入学できる学校になるということは、文部科学省の有識者会議が示した国立大付属高校の在り方にも重なります。
東京学芸大学という教育のスペシャリストを養成する高等教育機関の附属学校としては、こちらが本来の形なのかもしれません。