>>657
Q:
東京大学理科3類と言えば、東大の中でも最難関ですが、合格者の出身校を見ると異常じゃないでしょうか?

中高一貫の私立か国立ばかり。それらが合格者90名のほぼ8割を占めています。日比谷、北野など全国の圧倒的多数を占める公立の合格者は20名程度にすぎません。
裕福な家庭の優秀な頭脳を持った子女だけが、中学から課金して勉強しなくては入れないっていうのは、教育としてどうかなって思うんですがね。
中高一貫校ではなくても、猛勉強すれば入れるようにすればいいのにって思うんですが・・・


A:
まず、灘、開成、聖光学院(横浜)、桜蔭、洛南みたいな私立の中高一貫校と、日比谷など公立の中学、高校とでは、カリキュラムがまったく異なっているのです。

公立高校で、偏差値が72以上の高校は、北野、膳所、横浜翠嵐、浦和、日比谷など全国でも数えるほどしかありません。
しかし、私立中高一貫校で上位グループは偏差値が中学受験から72以上。普通の公立高校は、高くても60前後です。
つまり、偏差値が72以上の生徒が入学しても、授業内容は偏差値60〜65前後の生徒を対象としたものしか受けられないのです。
学年トップでも、家で勉強しなくても十分すごせてしまうのです。高校側としても、トップの生徒だけのために、授業のレベルを上げることは出来ません。(こんな事したら、ほとんどの生徒が授業についてこれずに落ちこぼれてしまいます。)

一方、灘や開成を始めとする偏差値72以上の中高一貫校は、偏差値72以上の生徒を対象とした、レベルの高い内容です。
とくに、中学時の英語と数学の授業時間は、公立中学はそれぞれ週3時間です。ところが、私立中学はそれぞれ週5時間以上あります。さらに、教科書も、授業内容も高度です。
なおかつ、中高6年間の勉強をほとんど5年間で終わらせられるのです。そうして、後の1年間を東大・京大・国公立大医学部の受験対策に振り向けるのです。
先生たちも、受験のプロなのです。言わば、受験のプロが、受験のプロを養成しているのです。受験のプロと普通のアマチュアでは、勝負にならないのです。


だから、進学実績で差がつくのは当然です。