既出だが、文部科学省が普通科高校も専門的な教育課程を設置できるように改編できるようにするニュースがあった。
普通科の基礎単位に加えて、数学や物理などを学ぶサイエンス&テクノロジー科、英語を重点的に学ぶグローバル科など。
浦高はどのような教科課程編成をするだろうか。

サイエンス&テクノロジー科の例。

米国 バージニア州立Thomas Jefferson High School for Science and Technology。
入試は数学と理科の学力試験、数学と理科と英語の内申、小論文で選抜。
数学と理科に重点を置いた教育を行う。
通学区域制限を外して広範囲から生徒を選抜する。
遠隔地の生徒のための通学バス運航の便宜を図っている。
大学入試共通テストの高校別平均点が全米1位を続けていること、大学単位認定試験の数学と理科のパフォーマンスが1位をであることで知られている。
日本の高校関係者がたびたび視察に訪れている。
優秀な生徒を地域から切り離して1ヶ所に集めて教育するシステム。

英国 ロンドンのKing's College London Mathematics School、南イングランドのExeter Mathematics Schooが2014年に設立。数学と物理、コンピューター科学に重点を追い立て教育を行う。
16歳になる年に受ける全国統一テスト(GCSE)の数学と理科の高得点に受験資格があり(誰でも受験はできない)、数学の学力試験、面接で選抜する。
通学区域制限はなく片道1時間以上の通学時間の生徒は寮に入り、週末は帰宅できる。
政府が進めるspecialist mathematics schoolの一環で設立され大学が協力している。受験名門校でもありOxbridgeも含めた名門大学に進学する。
2020年にリバプール大学に、2021年にケンブリッジ大学にも設置されることが決まっている。
ほかの地域にも同様の数学と理科を重視したmathematics schoolが設立されつつある。こちらも通えない遠くの生徒は寮に入る。
地域の公立校ではなく、優秀な生徒を広範囲からcentre of excellence(イギリス英語なのでcentre)1ヶ所に集めて教育するシステム。
地域の公立が廃れるから生徒を1ヶ所に集めるのに反対という発想はない。

学区制がないという点では浦高と同じなのだが、教育内容は大きく異なる。
ちなみに上記の高校でも部活はするが、時間制限があり放課後に45分か長くて1時間程度で終わり、毎日ではない。