死んだ仲間は最後までブラックミュージックを聴いていました。
自分を見失わなかったのです。
どんなに辛い状況に置かれようとも、それ以上の境遇を側に置いては自分を慰めようとしたのです。
なんて良いヤツなんでしょう。

死んだ仲間のCDを見せてもらいました。
盤面は傷だらけでかなり年期が入っていました。
金がなく、同じCDばかり聴いていたのでしょうか。
アイツの時計は2006〜2008年あたりで止まってしまっているようです。

僕はその音楽を聴いてとても懐かしかったです。
でも、死んだアイツにとってそのCDは懐かしかったのかな。
そんな風に思ってしまうのです。