ノーベル賞受賞が続いているとはいえ、日本の科学界の見通しは非常に暗い。
日本は東京都の問題を見てもわかるけど、土建屋とか農協とか医師会とか、
その手の目先の利益しか考えない連中ばかりの声ばかり大きくて、ごっそり予算を分捕ってゆく。
だから日本の科学者たちの研究予算は先細る一方。大学の体質も古い。
ノーベル賞受賞者は、長崎大とか埼玉大とか、目立たない地方大学からよく出ているのに、
東大や京大にばかり過大な予算を配分して、それら地方大学には回らない。
もっとひどいのは、大学生の8割を占める私立大学への研究費配分が少なすぎること。
こんな状態の日本からは、この先オンリーワンの科学者は生まれにくいだろう。

そしてこれは科学分野のみならず文系分野でも言えることだが、
学術研究で最も重要なのは好奇心と持続的な探求心、又何よりも見返りを求めない気概が大事。
評価されやすいテーマや流行の研究対象ばかり狙っているようでは心許ない。
そして、それが可能な環境(研究予算)が無くては、優れた研究は生まれないということだ。

最後に、優れた研究の背後には、沢山の一見無駄に見える研究の積み重ねや屍が塁塁としている、
という事実も忘れてはならない。
それを含めた科学研究費であってほしい。