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2016/09/07(水) 19:33:03.07ID:JZQuN3Et0
2016年 中学入試 SAPIX 偏差値
http://resemom.jp/feature/sapix2016_men/
http://resemom.jp/feature/sapix2016_women/
70 筑波大駒場
66 開成
63 聖光学院@A 渋谷幕張A
62 桜蔭 渋谷幕張@
61 筑波大附属 駒場東邦 豊島岡AB 栄光学園 渋谷渋谷B
60 麻布 早稲田A 豊島岡@
59 海城A 女子学院
58 渋谷渋谷A 雙葉 県立千葉
57 海城@ 早稲田@ 鴎友学園女子A 慶應普通部 慶應湘南藤沢
56 函館ラ・サール@ 芝A 慶應中等部 浅野 横浜共立学園
55 武蔵 攻玉社A 白百合学園 フェリス女学院 浦和明の星女子@
54 渋谷渋谷@ 早稲田実業 明大明治A サレジオ学院B
53 早大学院 明大明治@ 本郷A
52 城北B 本郷B ★吉祥女子B 市川@
51 芝@ 世田谷学園A サレジオ学院A 浦和明の星女子A
50 鴎友学園女子@ 頌栄女子学院A 鎌倉学園@ 逗子開成AB

<前スレ>
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http://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/ojyuken/1451381870/
2019/02/06(水) 21:28:37.00ID:XuBnoolQ0
北見工業大学、慶應義塾大学、東京大学生産技術研究所の研究チームは、非常に優れた酸素発生触媒となる鉄系超伝導材料を開発した。

酸素発生反応は、水から酸素が生成される電極反応で、水の電気分解や金属空気二次電池など、エネルギー分野において様々な用途で用いられている。
しかし、過電圧が高く損失が大きいことや、安定性の高い触媒が存在しないことが実用化を阻んでいた。

本研究では、鉄系超伝導体として知られるSr2VFeAsO3-δについて、酸素欠陥量を制御して試料を合成する新たな方法を確立し、酸素欠陥量と触媒性能の関係を調べることを可能にした。
この結果、Sr2VFeAsO3-δの酸素欠陥量を0.5より大きくすると、触媒性能と触媒安定性が著しく増強されることが見出された。

この原因を電気化学測定と第一原理計算によって探索したところ、酸素欠陥が直接酸素発生反応に関わっていることがわかった。
酸素欠陥量が0.5より大きいと、酸素欠陥間の距離が十分に短くなるため、酸素原子の結合がスムーズに進行するのだという。

Sr2VFeAsO3-δは、酸素欠陥量に応じて超伝導材料にも酸素発生触媒にもなるマルチな機能性材料の最初の例といえる。John Goodenoughは1969年に、絶対温度と電子相関をパラメーターとして超伝導と反強磁性の相図を提案したが、
今回これに超伝導とは無縁と考えられていた過電圧という新たな軸を50年ぶりに付け加え、電子磁気機能と酸素発生反応機能の相関が世界で初めて明らかとなった。

本成果により、十分な酸素欠陥量を持つ超伝導関連材料が酸素発生触媒の候補として有望であることや、
逆に酸素発生触媒として知られた材料に手を加えることで超伝導材料を開発できる可能性も示されたといえ、今後これらの材料開発が飛躍的に進むと期待される。
2019/02/08(金) 06:51:54.98ID:LGgwjCwN0
傷つけたり、切断したりしても元に戻るゴムの新素材を、理化学研究所などのグループが開発しました。
さまざまな環境下で使えるということで、自動車のタイヤや保護材、人工臓器からロケットまで幅広い分野で活用が期待できるということです。

このゴムの新素材は、理化学研究所の侯召民グループディレクターなどのグループが開発しました。

完全に切断しても切断面を軽く合わせるだけで数分後には元どおりにつながり、傷もほぼ消えるということです。
このゴム素材で袋をつくると、穴があいても自然に塞がると言うことです。

元に戻る仕組みは、「分子間相互作用」という分子と分子が互いに引き合う物理現象を利用しています。

グループでは、特殊な触媒を使ってねらいどおりに引き合う作用をみせる分子の合成に成功、切断面の分子と分子を近づけると再びつながる素材を実現しました。

これまでにも、こうした機能をもったゴム素材はありましたが、光や熱など外からエネルギーを加えるといった条件が求められ、普及の壁になっていました。

今回の素材は、外からエネルギーを加える必要がないほか、水中や宇宙空間などさまざまな環境でも使えることが特徴の1つということです。

開発にあたった侯グループディレクターは「高温、低温でも機能するほか、水中や真空でも使えるなど、いろいろな環境下で自己修復できる材料を開発できた。
タイヤのほか、自動車や建物の保護材、塗料、ロケットのシール材、人工臓器など幅広い分野での活用が期待できる」と話しています。

損傷があっても元に戻る素材は「自己修復材料」などと呼ばれ、ゴムのほかにも、ガラスやコンクリート、金属などさまざまな素材で開発が進んでいてます。
2019/02/09(土) 07:32:17.08ID:Gdiz2N810
北の磁極はじっとしていたためしがない。地球内部の「外核」を流れる液体の鉄に影響されて、過去100年ほど、北磁極は真北に向けてじりじりと移動してきた。

ところが最近になって、専門家は異変が起こっていることに気が付いた。北磁極が急にスピードを上げて移動し始めたのだ。なぜなのかは誰にもわからない。

その動きがあまりに急激なので、慣例の5年ごとという予定を繰り上げて、米国は世界磁気モデル(WMM)を今年初めに更新する予定にしていた。
世界磁気モデルは、携帯電話をはじめ、船舶、航空機などのナビゲーションに利用されている。ところが、米連邦議会の予算案交渉が難航し、予算が切れた連邦政府が一部閉鎖されたため、更新が延期されていた。

政府が再開し、新しい北磁極を示した最新モデルが2月4日に発表されたが、疑問は残る。北磁極はなぜこれほど速く移動しているのか。更新が遅れたことによる影響はあるのか。最近のグーグルマップの不調と何か関連はあるのだろうか。

地球上には、北の「極点」が3つ存在する。1つめは地球の自転軸の北端にあたる真北で、いわゆる北極点だ。(参考記事:「北極点がヨーロッパ方向へ急移動と研究発表」)

2つめは、地球を包み込む磁気圏から考えられる「地磁気北極」だ。地球の中に棒磁石が入っていると想定したときに、磁石の北端と地表が交わる点である。
この棒磁石の角度は、地軸と少しだけずれている。そのため地磁気北極はグリーンランドの北西沖に位置し、過去100年間でわずかしか移動していない。

第3の極点が「北磁極」だ。これは、方位磁石の北をずっと追いかけていくとたどりつく場所である。地球を取り巻く磁力線が真下を向いている場所とも言える(北磁極で方位磁石は逆立ちする)。
地磁気北極と違い、北磁極の位置は地下約3000キロより深い外核にある液体の鉄の影響を受けやすい。この流れが磁場を動かし、地上の北磁極が激しく移動する原因となっている。
「北磁極は、とても敏感な場所なんです」と、英リーズ大学の地球物理学者フィル・リバーモア氏は言う。

「高緯度で何かとても奇妙なことが起こっています」と、リバーモア氏。そしてこれが、地球内部の外核で、液体の鉄のジェット噴流が起きていた時期と重なるという。ただし、この2つの出来事の間に関連があるかどうかはわからない。
2019/02/10(日) 17:32:51.99ID:/z03ksNP0
伊勢名物「赤福餅」などに使われている赤小豆を原料にしたあんの色の正体を、名古屋大の吉田久美教授(天然物化学)らの研究チームが突き止めた。

赤小豆の種皮から、新発見となる紫色の色素を取り出す事に成功した。吉田教授は「高級なあんほど紫色とされている。
これまで職人の技と勘に頼ってきた加工法が科学的に解明できれば、より美しい色が出せるかもしれない」と話している。

赤小豆は、和菓子やあんパンなどのあんの原料に使用されている身近な食材。赤小豆の色素はこれまで、同じ豆類の黒大豆や金時豆などに含まれるアントシアニンだとされてきた。
しかしチームの研究で、赤小豆にはアントシアニンがほとんど含まれないことが分かり、紫色の正体は謎だった。

研究チームは赤小豆の種皮から不純物を取り除き、色素を抽出した結果、2種類の紫色の色素を発見した。「カテキノピラノシアニジンA、B」と名付け、水に溶けない性質なども分かった。
あんにもこの色素が含まれているのを確認し、紫色の正体を裏付けたとしている。

赤小豆をあんにする過程では、煮汁を数回捨てる渋切り作業をする。研究チームは、その際に褐色のタンニンなど水溶性の色素が水に溶けて除去され、
「カテキノピラノシアニジンA、B」があん粒子に付着することで、紫色になるとみている。その後、砂糖などを加えることで色合いが変化していく。

吉田教授は「今後、色素の生成過程なども調べ、小豆をどのように炊いたらきれいな紫色になるのかを解明したい」と話している。

研究成果は英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」(電子版)に掲載された。
2019/02/13(水) 07:00:48.99ID:SiSsqsVn0
アルマ望遠鏡による観測から、若い星を取り巻く原始惑星系円盤にメタノールやアセトアルデヒドなど多数の有機分子が発見された。

1300光年彼方にある「オリオン座V883星」は、若い星でときどき見られる一時的な大増光の最中にある。
こうした増光は星の周囲を取り巻く塵やガスの円盤(原始惑星系円盤)から大量の物質が星に落下することで起こると考えられているが、100年程度しか続かないため珍しい存在だ。

原始惑星系円盤の中でも、中心星から遠い低温の領域では様々な有機物と水が混じりあった氷が塵の表面に付着していると考えられている。
だが、星が急激に明るくなると円盤の温度が上昇し、スノーライン(円盤内で氷が昇華する温度になる場所)より外側でも広い範囲にわたって、
氷に閉じ込められていた様々な分子がガスとして放出されると想定される。

こうした分子の成分を調べるため、韓国・キョンヒ大学のJeong-Eun Leeさんと東京大学の相川祐理さんたちの研究チームは、アルマ望遠鏡でこの星を観測した。
その結果、複雑な有機分子であるメタノール(CH3OH)、アセトアルデヒド(CH3CHO)、ギ酸メチル(CH3OCHO)、アセトニトリル(CH3CN)、アセトン(CH3COCH3)、エチレンオキシド(H3COCH3)、
ギ酸(HCOOH)、メタンチオール(CH3SH)が発見された。

アセトンが原始惑星系円盤で検出されたのは初めてのことだ。さらに、オリオン座V883星の円盤では、発見された分子の水素に対する存在比が一般的な原始惑星系円盤に比べて約1000倍以上高いことがわかった。
これは、中心星の急増光によって確かに氷からガスとして分子が放出されたことを裏付けている。オリオン座V883星の周りの氷に含まれる複雑な有機分子の成分が、
探査機「ロゼッタ」が調べたチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)の成分と似ていることも明らかになった。

またアルマ望遠鏡の高い解像度により、原始惑星系円盤内のメタノールとアセトアルデヒドの空間分布がよく似ており、
半径60天文単位(太陽系の海王星軌道の2倍の大きさ、約90億km)ほどのところにリング状に分布していることもわかった。

「彗星に限らず、地球型惑星や氷惑星は円盤内の固体物質の集積で形成されます。ですから、固体物質の組成を解明することは惑星系形成の研究において非常に重要なのです」(相川さん)。
175実名攻撃大好きKITTY
垢版 |
2019/02/14(木) 22:48:40.38ID:ryQOhNX40
社長の出身大学上位50校
順位(前年) 出身大学 社長数(人)(前年) 増減
1 (1) 日本大学22,582 (23,049) ▲467
2 (2) 慶應義塾大学11,703 (12,004) ▲301
3 (3) 早稲田大学10,993 (11,246) ▲253
4 (4) 明治大学9,580 (9,828) ▲248
5 (5) 中央大学8,534 (8,758) ▲224
6 (6) 法政大学6,971 (7,192) ▲221
7 (7) 近畿大学6,243 (6,206) +37
8 (9) 東海大学5,663 (5,534) +129
9 (8) 同志社大学5,561 (5,680) ▲119
10 (10) 関西大学4,475 (4,534) ▲59
11 (12) 青山学院大学4,025 (4,043) ▲18
12 (11) 立教大学4,023 (4,131) ▲108
13 (13) 専修大学3,985 (4,001) ▲16
14 (16) 外国の大学3,853 (3,563) +290
15 (14) 立命館大学3,754 (3,812) ▲58

https://www.senshu-u.ac.jp/about/efforts/140th_anniversary.html#movie
https://www.senshu-u.ac.jp/about/campus/
2019/02/15(金) 06:59:47.76ID:nYeDqlXD0
太陽系などがある天の川銀河の中心付近に、太陽の3万倍の質量を持つ中型のブラックホールがあることが分かったと、国立天文台などの研究チームが発表した。

ブラックホールの進化の解明につながる可能性があるという。論文が米専門誌に掲載された。

天の川銀河の中心には、太陽の400万倍の質量を持つ巨大なブラックホールがあるとされる。
その近辺に、中型のブラックホールが存在する可能性が複数報告されているが、存在を示す確かな証拠は見つかっていなかった。

チームは、南米チリの電波望遠鏡「ALMAアルマ」を使って、天の川銀河の中心付近にあるガスの塊から出る電波を観測した。
その結果、ガスの塊は二つあり、両方とも同じ中心の周りを楕円だえんを描くように回転していた。
中心には太陽の3万倍の質量の重力源があると推定され、周囲に明るい光を放つ天体がないことなどから、ブラックホールと結論づけた。

チームの竹川俊也・国立天文台特任研究員は、「中型のブラックホールは、巨大なブラックホールの種のようなもの。さらに観測を続けて、ブラックホールの進化を解き明かしたい」と話している。
2019/02/16(土) 05:10:25.83ID:PekRm3O00
菓子パンやスナック、ソーセージ、レトルト食品といった添加物など複数の成分を含み、工業的に大量生産される「超加工食品」を多く食べることが、
死亡リスクの増加に関連していることが研究によって明らかになりました。

スナックやアイスクリーム、キャンディー、エナジーバー、加工肉などの塩分や砂糖などの添加物を多く含む超加工食品は、複雑な調理が必要なく買ってきてすぐ食べられる利便性があります。
長期間の保存が利くものも多く、人々の食事の中で超加工食品が占める割合はどんどん上昇しています。

パリ大学の研究チームは、2009年から45歳以上でフランス在住の4万4551人を対象に7年間の追跡調査を行いました。
被験者は過去24時間に食べたものを定期的に記入し、摂取したカロリー量や超加工食品が食事に占める割合など、さまざまなデータを収集したとのこと。
実験期間中に被験者のうち602人が死亡し、そのうち219人がガンで、34人が心血管疾患が原因で亡くなったとされています。

研究の結果、超加工食品は被験者のカロリー摂取料のうち29%近くを占めていることがわかりましたが、フランスは先進国の中で見ると超加工食品の消費量が比較的少ない国であり、
食生活に占める超加工食品の割合は14%ほどだそうです。一方でイギリスでは超加工食品が食事の50%以上を占めており、超加工食品の消費量は過去数十年で大幅に増加していると研究チームは述べています。

研究チームが人々の死亡リスクと超加工食品の摂取量について分析した結果、超加工食品の摂取料が10%上昇するごとに被験者の死亡リスクが14%高くなるという事実が明らかになりました。
貧困や喫煙、飲酒、肥満、低学歴、運動不足、家庭環境といった死亡リスクの増大に関わる項目の影響を除外した後でも、超加工食品の摂取量増加と死亡リスクの増大は明確に認められたとのこと。

今回の研究結果はあくまでも超加工食品と死亡リスクの間に関連があることが判明しただけであり、両者の因果関係についてはわかっていません。

しかし、超加工食品は砂糖や塩分を多く含み、食物繊維などの栄養素が少ないという傾向にあり、これらの食品に含まれる成分が心臓病やガンなどのリスク増加に寄与する可能性を研究者は示唆しています。
2019/02/18(月) 02:13:41.33ID:rYzxjavb0
カラスの一種であるカレドニアガラスが、3工程もの計画を立て、道具を使って餌を手に入れる能力をもつことが、新たな研究で判明した。

これまで動物には未来を想像し、計画を立てて行動する知能は備わっていないとされてきた。

「チェスをする人間のようです」と、研究を指揮したニュージーランド、オークランド大学のアレックス・テイラー氏は話す。研究成果は、2019年2月7日付けの学術誌「Current Biology」に発表された。

カレドニアガラスは、オーストラリアの東の島々に生息するカラス科の鳥で、道具を作ることで知られている。小枝を加工して槍や釣り針を作り、それを使って獲物の幼虫をとる。
ほかに、石を使って餌をとる研究例もある。筒に水を入れ、餌を浮かべておく。ただし、カラスのくちばしは餌に届かない。するとカラスは容器に石を落とし、くちばしが届くまで水位を上げて餌をとるのだ。

とはいえ、カラスが頭の中で、行動を事前にどこまで計画しているかは不明だった。テイラー氏も「決定的な証拠を示すのは非常に難しい」と説明する。
「動物がどう考えているかまでは、私たちにはわからないのですから」

何を考えているのかをカラスに聞くことはできない。カラスの行動から何が起きているのか推測するのは簡単でも、それを証明するには緻密に試験する必要があった。

そこで、研究チームは、野生のカレドニアガラスを飼い慣らし、パズルを解く訓練をした。
例えば、筒に石を落とせば餌が手に入るといった方法を複数、カラスに覚えさせた。一つひとつのパズルを訓練し終わると、研究チームは実験装置にカラスを放した。

テイラー氏のチームがつくった実験装置は次のようなものだ。装置の外側の4面には1面ごとに仕掛けを設置した。さらに、他の面から仕掛けが見えないように、ついたてで区切って小部屋のようにする。
そして、1つ目の小部屋には小枝を置いた。2つ目の小部屋には、筒の中に石を入れた。この石は小枝を使わないと取れない仕組みだ。
3つ目の小部屋には、石を落とすと肉が出てくる仕掛けを作った。そして4つ目には、カラスを惑わすために、餌取りでは使わない別の道具を置いた。
2019/02/21(木) 03:09:43.62ID:Plzpjkme0
「ディープラーニングは、原理的には単純な最小二乗法にすぎない」――2月18日付けで日本経済新聞電子版が公開した記事について、Twitterでは「ディープラーニング=最小二乗法」という解釈は異なるのではという指摘が相次いだ。

19日には「ディープラーニング」「最小二乗法」といったワードがTwitterでトレンド入りし、波紋が広がっていた。

日経の記事では、慶應義塾大学経済学部の小林慶一郎教授がAI技術について解説。

「近年、驚異的な発展を見せているAIのディープラーニング(深層学習)は、原理的には単純な最小二乗法(誤差を最小にする近似計算の一手法)にすぎない」と言及し、
「ディープラーニングは『最小二乗法』」と題する図版が掲載された。

最小二乗法は、測定で得られたデータの組を、1次関数など特定の関数を用いて近似するときに、
想定する関数が測定値に対してよい近似となるように、モデル関数の値と測定値の差の2乗和を最小とするような係数を決定する方法。

ディープラーニングに詳しい東京大学の松尾豊特任准教授は、2018年8月に登壇したイベントで、
「ディープラーニングは最小二乗法のお化けのようなもの」「従来のマシンラーニングは(階層的に)『浅い』関数を使っていたが、ディープラーニングは『深い』関数を使っている」と説明していた。

松尾氏は2月20日、Twitterの公式アカウントで「小林慶一郎先生はよく議論させていただくので、少し責任を感じています」とツイート。

ディープラーニングを簡潔に解説するため「深い関数を使った最小二乗法」という言葉を使ってきたが、「深い関数を使った」という説明がいつも抜け落ちてしまうと嘆く。
2019/02/22(金) 07:15:30.04ID:3Srb9VXf0
150年以上にわたって科学者を悩ませてきた「なぜシマウマはしま模様なのか?」という謎には、「捕食者を避けるため」「体温をうまく制御するため」「社会的機能のため」といったいくつかの仮説が立てられましたが、いまだ結論は出ていないまま。

ブリストル大学とカリフォルニア大学デービス校の科学者たちもこの謎を調査しており、新たに「吸血動物を避けるため」という説の証拠を追加しました。

研究を行ったTim Caro教授とMartin How博士のチームはビデオ分析技術を駆使し、イギリスのサマーセットでアブ科の虫とシマウマ、そしてしま模様のない馬を使って実験を実施。
Caro教授はシマウマや足にしま模様がある種の馬はアブが多い地域に生息していることを2014年に論文にしており、またこのようなアブはしま模様の皮膚に着地するのが難しいと主張する研究者もいましたが、
実際にシマウマをかもうとするアブが観察された研究はなかったとのこと。

撮影された映像が分析された結果、アブはシマウマを問題なく発見できるものの、その後の着地に失敗することが示されました。
アブはシマウマに近づくとそのまま通り過ぎたり体にぶつかったりすることが多く、しま模様のない馬に比べて吸血の成功率は4分の1だったといいます。
この理由について研究者は、しま模様がアブの視覚系を妨害しているとみているとのこと。
アブはシマウマに近づくことができますが、ごく近くまで寄った時に、しま模様がアブの低解像度の目をくらませるのだとみられています。

詳細な原因はわかっていませんが、「アブはしま模様の黒い部分を木と間違い、木と木の間にあたる白い部分を通過しようとした」という可能性や、
「物がアブの視界を横切ったのと勘違いした」可能性があると研究者は述べています。

Bellido氏は目くらまし効果のためにはしま模様の「太さ」と「方向が均一でないこと」が重要であるとしており、Caro教授は今後、太さや方向のパターンを変えたコートを使ってアブの行動が変化するかどうかを観察する予定です。

蚊対策にしま模様の服を着るべきか?という問いに対して、「研究結果が出るまではコメントに慎重になっており、今のところ確証は得られていませんが」と前置きしつつ、Caro教授は「しま模様のTシャツはうまく機能するかもしれません」と述べました。
2019/02/24(日) 09:10:01.66ID:TpZKXgNf0
がん患者の免疫細胞が、どれくらいがんを攻撃する力があるかを調べる技術を開発したと、大阪大の岩堀幸太特任講師(呼吸器内科)らのチームが22日、英科学誌サイエンティフィック・リポーツに論文を発表した。

この技術を使えば、オプジーボなどのがん免疫療法の効果を事前に予測できる可能性があるという。

オプジーボやキイトルーダといった免疫の力を利用してがんを攻撃する薬は「免疫チェックポイント阻害剤」と呼ばれ、様々な種類のがんに使われるようになっている。
ただ、よく効く人は2〜3割とされる一方、事前に効果を予測する方法は確立していない。

チームは、免疫細胞とがん細胞の両方に結合する性質を持った物質を使用。
患者の血液に含まれる免疫細胞とともに皿の中に入れ、がん細胞が死滅する割合をみることで、免疫細胞の攻撃力を評価できることを確認した。

さらに培養皿にオプジーボを加えて実験。攻撃力が高いと評価した免疫細胞ほど、オプジーボの効果が高いこともわかった。
実際に免疫チェックポイント阻害剤を使った患者6人を比べると、免疫細胞の攻撃力が高い3人の方が、低い3人より、薬の効果がないなどの理由で治療を中断しないで済んでいたという。

岩堀さんは「現在、さらに多くの患者できちんと効果を予測できるか調べている。3年後くらいには実用化したい」と話している。
2019/02/25(月) 18:57:18.77ID:QrSJYJR30
人工知能(AI)が人類の知能を超える転換点のことを指すシンギュラリティ。

「機械が人間の脳を超える」ことで、人類に豊かな未来をもたらすという肯定的な意見がある一方で、SF映画などで取り上げられるように悲劇を生むのではないか、という懸念を抱く声も少なくありません。

建築家で、文化論に関する多数の著書で知られる名古屋工業大学名誉教授・若山滋氏は、「AIについて考えることは、そのまま人間について考えること」と言います。
どういうことでしょうか? 若山氏が独自の視点で論じます。

「AI(人工知能)」という言葉がブームだ。

ここで、コンピューター分野でも、ビジネス分野でもない、都市論、文明論的な観点から考察してみたい。まずは歴史を振り返ろう。
AIについて考えることは、そのまま人間について考えることなのだ。

家や都市は、人間だけのものではない。

鳥もビーバーも、家をつくる。蟻も蜂も、都市的な空間に住む。

洞窟時代の人間に比べれば、そういった動物の方が高度な建築と都市をもっていたともいえる。
しかし人間はその居住空間を不断に発達させ、今日のように高度で複雑な居住環境を築いてきた。

人類はその生態を不可逆的に変化させる動物なのだ。

人間は、道具を使い、農耕し、定住する。その居住地は、次第に大きくなり、密度が高くなり、宗教建築や宮殿建築が複雑化し、絵と文字と彫刻が現れ、
道路が敷かれ、橋が架かり、水道が引かれる。やがてガス灯や電灯が灯り、高層化され、鉄道の駅ができ、自動車が走り、情報網が広がっていく。

人は都市化する動物である。

馬が走るように、鳥が飛ぶように、都市化する動物である。不可逆的に、加速度的に、都市化する動物である。そして近年、インターネットという、まったく新しいタイプの都市化が始まった。
2019/03/01(金) 13:13:23.46ID:q6R4n3SP0
8世紀初めに焼失したウズベキスタンにあるシルクロード都市の遺跡「カフィル・カラ城」の発掘調査でゾロアスター教(拝火教)を信仰したソグド人のものとみられる、
ハート形の金製品や指輪飾りの装身具など約20点が見つかったと国立民族学博物館(大阪府吹田市)と帝塚山大(奈良市)の調査団が28日、発表した。

調査団によると、城の玉座付近の祭壇から出土。中央アジアを拠点とし、シルクロード交易を担ったソグド人の金製品などの出土例は貴重という。

カフィル・カラ城は中央アジア最大のシルクロード都市があったサマルカンドの東南約30キロで、軍事拠点やソグド人の王の離宮とされる。
2019/03/02(土) 02:13:12.33ID:RlIyfM9I0
「生きた化石」として知られるカブトガニは、実はクモと同じ仲間であることが、新たな研究で示唆された。

2019年2月14日付けで学術誌「Systematic Biology」に発表された論文によると、カブトガニはクモやサソリ、ダニなどと同じクモ綱(クモガタ綱とも)に属するという。
この研究では、カブトガニ類とクモ綱の生物について膨大な遺伝子解析を行い、その結果をもとに最も妥当と思われる系統樹を作り上げた。

「系統樹を描くとき、これらのグループを分類するのは常にやっかいな問題でした」と研究リーダーを務めた米ウィスコンシン大学マディソン校のヘスース・バイェステロス氏は話す。
「しかし、今回の分析で何よりも驚いたのは、どのようにデータを処理しても、一貫して同じ結果が得られたことです。つまりカブトガニは、系統樹において常にクモ綱の中に分類されたのです」

カブトガニ類もクモ綱も、さらに上位の大きな分類である「鋏角(きょうかく)亜門」に属していることは、以前から分かっていた。
しかし、厳密な意味でどれほど近い関係なのかは謎だった。

カブトガニ類は、血液が青く、穴を掘る習性がある。最古の化石は4億5000万年前のものだ。ちょうどその頃、クモ綱の動物も出現し始める。

これまでカブトガニの出現は、次のように考えられてきた。まず、クモ綱の動物とカブトガニは、ある種の水生鋏角類と思われる共通祖先から枝分かれした。
片方の系統はすぐに陸に上がり、10万種にも多様化し、今日のクモ綱になった。

もう片方の系統であるカブトガニ類は、海にとどまり、いくつもの大量絶滅期をほとんど姿を変えずに生き残った。
今日まで生き延びたカブトガニは、わずかに4種。体長30センチを超えるものもある。これが従来の説だった。
2019/03/04(月) 07:08:10.68ID:9wIB8h1U0
地球外生命探査、それも太陽系の外側で生命の痕跡を探そうという取り組みが今、活気を帯びている。

これまでに存在が確認されている太陽系外惑星はおよそ4000個。その多くは2009年に米航空宇宙局(NASA)が打ち上げたケプラー宇宙望遠鏡による観測で発見された。
生命を宿す惑星は宇宙ではありふれた存在なのか、それともほぼゼロなのか。

ケプラーが出した答えは明快だった。宇宙には恒星よりも多くの惑星があり、少なくともその4分の1は、生命が存在する可能性のある「ハビタブルゾーン」と呼ばれる領域に位置する地球サイズの惑星だというのだ。

天の川銀河には少なくとも1000億個の恒星があるから、最低でも250億個は生命を宿せる惑星があるとみていい。しかも宇宙には天の川銀河のような銀河が何兆個もあるのだ。

ケプラーのデータを受けて、研究の方向や手法が変わった。地球外生命の存在については、ほぼ疑う余地がない。今や問題は、地球外生命が存在するか否かではなく、それをどうやって見つけるかだ。

方法の一つは、生命の痕跡「バイオシグネチャー」を探すこと。恒星の光が惑星に反射されるか、あるいは惑星の大気を通るとき、大気中のガスが特定の波長の光を吸収する。
望遠鏡で集めた光に対して分光分析を行えば、酸素、二酸化炭素、メタンなど、生命と関連のあるガスの有無を調べられる。

コンピューターと望遠鏡の性能向上に伴って、高度な文明の痕跡「テクノシグネチャー」を検出しようとする探査も行われるようになった。テクノシグネチャーには、レーザーパルスや大気を汚染するガスなどがある。

銀河に惑星があふれていることがわかって、地球外生命の探査に大きな弾みがついた。
多額の民間資金が寄せられたおかげで、これまでよりはるかに決定プロセスが迅速で、失敗のリスクを恐れない研究プロジェクトが始動。NASAも宇宙生物学の分野に注力している。
2019/03/08(金) 06:44:59.12ID:J+Q4hfLs0
京都大学生態学研究センターの東樹宏和准教授、森林総合研究所の黒川紘子主任研究員、筑波大学山岳科学センターの田中健太准教授らの研究グループは、草原生態系の植物の葉や根に、膨大な種類の細菌と真菌が共生していることを見出した。

草原の生態系は生物多様性の宝庫である。多数の植物種、その植物を訪れる多様な昆虫、さらには、昆虫や小型哺乳類を捕食する鳥類・哺乳類が草原生態系を構成している。
現在、日本各地で急速に草原が失われつつあるが、草原生態系が失われた際に、人類が何を失うのか、客観的に判断するためのデータが不足しているのが現状であった。

そこで、同研究グループは、植物の葉や根に共生する微生物の集まりを網羅的に分析するため、植物の種多様性が極めて高い長野県菅平高原において野外調査を実施し、33目137種の植物をサンプルとして収集した。
植物に共生する細菌類(バクテリア)および真菌類(きのこ・かび・酵母)を「DNA メタバーコーディング」で分析したところ、7,991系統もの細菌および古細菌と5,099系統もの真菌が検出された。
この中には、植物の成長を促進しうる微生物や、医薬品の原料物質を生産しうる微生物が多数含まれていた。さらに、日本での報告事例が極めて少ない菌もあった。

本成果は、草原生態系の中に、多数の有用資源が眠っていることを示唆するものである。この微生物データの蓄積により、機能性の高い資源を有効利用できると期待される。
2019/03/09(土) 20:02:01.37ID:yUpKRqvp0
欧州合同原子核研究機関(CERN)は5日、暗黒物質(ダークマター)に関連する素粒子を探すための新たな実験を計画中であることを明らかにした。ダークマターは宇宙の約27%を構成すると考えられている。

フランスとスイスの国境にまたがる、全長27キロのトンネル内に設置された巨大実験施設「大型ハドロン衝突型加速器(LHC)」を運用するCERNによると、新たな実験は「弱く相互作用する軽い粒子を探すように設計」されているという。

科学者らによると、恒星、星間ガスや塵(ちり)、惑星とその上にあるすべてのものを含む、いわゆる通常物質は宇宙全体の5%にすぎないという。
宇宙の残りの95%を占めるのはダークマターとダークエネルギーだが、科学者らはまだどちらも直接観測するには至っていない。
望遠鏡では観測できない謎の物質ダークマターは、宇宙の他の天体に及ぼす重力を通じて検知される。

実験についてCERNは声明を発表し、「実験でターゲットにされる粒子の一部はダークマターに関連している」と言及している。

LHCは2010年、高エネルギー陽子同士を光速に近い速度で衝突させる実験を開始した。
この衝突では新たな素粒子が生成され、物理学者らに自然の法則に関する新たな観察機会を提供し、宇宙の理解を深めることにもつながると期待がかかる。

だが、LHCに設置されている4台の主検出器は、ダークマターに関連付けられている「弱く相互作用する軽粒子」の証拠をつかむのには適していない。

この問題についてCERNは、「これらの粒子は他の物質と相互作用せずに数百メートル進んだ後、電子や陽電子などの既知の検出可能な粒子に姿を変える可能性がある。
このエキゾチック粒子は現在のビームラインに沿った既存の検出器では捕捉されず、検出されないままになると考えられる」と説明している。

これに対処するため、「FASER」と呼ばれる最新機器が新たに開発された。FASERは非常に高感度の検出を実行できるため、今回のような実験でも粒子も見つけ出すことが可能となる。

今回の実験の目的は、いわゆる暗黒光子(ダークフォトン)やニュートラリーノなどの仮説上の粒子を探すことだ。これらの粒子もまた、ダークマターに関連するとされる。実験は2021年から2023年までの間に始まる見込みとなっている。
2019/03/10(日) 00:14:38.67ID:ngpf8E+C0
飼い主もイヌも手足がひょろりと長い、ボサボサ頭の飼い主がボサボサの毛のイヌを連れている――。

見た目が互いによく似たイヌと飼い主は、はたから見ていて微笑ましい。実際にイヌは飼い主と似るという最新の研究成果が、2019年2月15日付けのオンラインの学術誌「Journal of Research in Personality」に発表された。
といってもこの研究が注目したのは、外見ではなく性格の類似性についてだ。

論文の主執筆者で米ミシガン州立大学の社会心理学者、ウィリアム・J・チョピク氏は、長年、人間関係の変化について研究してきた。
ところが、今回は人間とイヌとの絆に興味を引かれ、関係と変化について調査したという。(参考記事:「最古の犬の絵か? 狩りやペットの歴史にも一石」)

調査は、1681匹のイヌの飼い主たちに、自分自身の性格と飼い犬の性格について、質問票に記入してもらう形で行われた。その結果、イヌと飼い主は、性格の特徴が似ていることがわかった。
例えば、同調性が高い人は、活動的で興奮しやすい(しかし攻撃的でない)イヌを飼う傾向が、ほかの人の2倍多かった。また、誠実な性格の飼い主は飼い犬について「よく訓練されている」と評価し、神経過敏な飼い主は「自分の犬は怖がり」とする傾向があった。
チョピク氏は「落ち着いた人であれば、その人が飼うイヌも落ち着いています」と話す。

一方で調査の難しさもチョピク氏は認めている。というのも、相手が人間であれば、本人に自身について質問できるが、相手はイヌなので飼い主の評価に頼るほかない。
では、イヌの評価に飼い主のバイアスが強くかかる(飼い主が自分自身の性格をイヌに投影してしまう)ことがあったかというと、そうした心配は不要なようだ。
というのも、過去に行われた同様の研究で、飼い主以外であっても、イヌの性格については飼い主と同じ評価になる傾向が強いことがわかっているからだ。
2019/03/11(月) 20:44:48.97ID:S3EoO6eM0
コオロギの聴覚器の中に人間の「耳小骨」に似た構造があり、この構造が音の高低を識別している可能性が高いことが分かった、と北海道大学の研究グループがこのほど発表した。

秋に鳴く虫の代表格のコオロギは人間より広い周波数の音を聞き分けることができるが、その不思議なメカニズムを解明した興味深い研究成果だ。

研究グループは北海道大学電子科学研究所の西野浩史助教のほか、堂前愛研究員、同大学院情報科学研究科の岡嶋孝治教授、森林総合研究所の高梨琢磨主任研究員らで構成された。

研究グループによると、コオロギのオスは羽をこすり合わせて音を出し、同種のメスを呼び寄せるが、種によって利用する音の高さ(周波数)が異なる。
このため、どの種の音かを聞き分けることが種の存続に不可欠という。また捕食者のコウモリから逃れるためにも聴覚は重要で、コオロギは低い音からコウモリの出す超音波に至るまで、人間より広い周波数帯の音を聴き分けることができる。
しかし鼓膜を持つ耳としては動物の中で最小(200マイクロメートル)なのになぜこうした高機能の耳を持つかを説明できるメカニズムはよく分かっていなかった。

コオロギの聴覚器は前肢にあり、前後2枚の鼓膜からなる。

西野さんらは、この聴覚器の感覚細胞に蛍光色素を注入して染色するなどして工夫し、聴覚器とその周囲の組織の三次元構造を「共焦点レーザー顕微鏡」で高精細で明らかにすることに成功した。
そして得られた聴覚器の中の構造データを詳しく調べた結果、聴覚器の中に音により生じた鼓膜の振動をリンパ液の流れに変換する「上皮コア」と呼ばれる構造があることを発見した。
この構造は1枚の鼓膜に入射した音をリンパ液の流れに置き換える構造を持つという点で人間の耳小骨と呼ばれる部分に似ており、ここが音の高低を識別している可能性が高いという。

今回の西野さんらの研究により、人間とコオロギのような昆虫は進化的起源が大きく異なるのにいずれも、音の高低を識別できる構造をもつ点で原理的によく似ていることが分かった。

研究グループは「動物は種を問わず、音の周波数の細かい識別のためには振動を液体の流れに変換する過程が必要なのかもしれない」としている。
2019/03/15(金) 13:26:55.53ID:Rp95SeHG0
ポケットサイズの強力な磁石で、金やプラチナなどのレアメタルを選び出す仕組みを、大阪大の植田千秋准教授(磁気科学)らの研究チームが開発し、13日発表した。

英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。

この技術を応用させれば、将来、ゴミの山から希少な金属を拾い出したり、逆にマイクロプラスチックなど有害なものを拾い出して環境浄化に役立てたりできる可能性がある。

チームは物質ごとが持つ磁気力に差があることに着目。「ネオジム磁石」と呼ばれる強力な磁石を使った4センチ四方の装置をつくり、磁石のN極とS極の間(約4ミリ)から様々な物質を落とした。

すると、磁場に反発する性質をもつ黒鉛と、逆に引き寄せられる性質をもつ岩石(カンラン石)は左右反対側に落下。磁気力が極端に弱い金やプラチナなどのレアメタルは中央付近に落ちるなど、物質ごとに違う場所に落下させることができた。

こうした仕組みは「磁気分離」と呼ばれ、鉄など強い磁気力をもつものでは使われてきた。植田准教授は「磁気分離が物質全体で可能なことが実証できた。

まだ磁気力が似たレアメタル同士などの分離は難しいが、実用化に向けて性能を上げたい」と話す。
2019/03/17(日) 07:44:23.17ID:N4beMh/o0
人は誰しも長生きしたいと思う。不老不死は、秦の始皇帝にかぎらず、はるかな昔に人が死を意識したときからの永遠の願いだろう。

長寿の確実な記録としては、フランス人のジャンヌ・カルマン氏(女性、1997年没)が122歳まで生きたのが最高とされている。目を転じて動物界を見渡せば、100歳以上まで生きるものとして、クジラがいる。
このようなクジラは大きすぎて、水族館で飼うことができない。そのため、何年生きるのか長いあいだわからなかった。しかし、1955年にPurvesが、クジラの耳垢(じこう)に記録された年輪によって、年齢を推定できることを発見した。

クジラは外耳と中耳をほとんど使っておらず、耳の穴もふさがっている。だから、鯨は耳垢を外に捨てることができず、生涯にわたって耳垢が溜まり続ける。その耳垢にできる年輪によって、年齢がわかるのだ。

クジラはこのように長生きだが、カバやサイは約50年、ウマは約30年、イヌは約20年生きることが知られている。マウスは短命で、3年ほどしか生きない。
もちろん同じ種でも、個体によって寿命はずいぶん違う。それでも大雑把にいえば、体の大きい種のほうが、寿命が長い傾向はありそうだ。

体が大きい動物ほど、たくさん食べなくてはならない。その理由の1つは、大きい動物ほど、生きていくために多くのエネルギーを使うからだ。この、生きていくために使うエネルギー量を、代謝量と言う。
体の大きい動物ほど代謝量は大きい。しかし、たとえば体重が10倍重いからといって、代謝量も10倍になるわけではない。
だいたい5〜6倍にしかならない。代謝量は、体重ほどは増えないのである(逆にいえば、体重当たりの代謝量は、体の小さい動物のほうが大きくなる)。

実は、この現象は、100年以上前の19世紀から知られていた。そして、さまざまな哺乳類について代謝量が調べられ、ほぼ体重の3/4乗に比例すると結論されていた。
その後、心拍時間(心臓が打つ間隔)や寿命も、体重に対して同じように変化すると言われるようになった。つまり、どの哺乳類でも、寿命を心拍時間で割れば、同じ値になるということだ。

ネズミのように小さな動物は、心臓が速く打つ。一方、ゾウのように大きな動物は、心臓がゆっくり打つ。しかし、ネズミでもゾウでも、一生のあいだに心臓が打つ回数は、同じ8億回だと言うのである。
2019/03/19(火) 07:29:13.90ID:QMJBGvk60
古代ギリシアの歴史家・ヘロドトスの著作「歴史」第2巻にはナイル川についての記述があり、「Baris」と呼ばれる貨物船が描写されています。

長らく、学者たちはその文章の解釈に苦労していましたが、ナイル川河口近くで沈んでいた船の調査により、Barisがどういうものだったのかが明らかになっています。

ヒルティ財団の支援を受けて、アレキサンドリア近海の調査を行っていたオックスフォード大学海洋考古学センターは、水没した港湾都市「トロニス-ヘラクレイオン」の遺跡周辺で、船体の70%が残っているという極めて状態のよい難破船「Ship 17」を発見しました。

トロニス-ヘラクレイオンはアレキサンドリアの北東に位置します。

Ship 17は最も長い部分で28mある、大きな三日月型の船体と、厚板にほぞを組み合わせた構造が特徴的です。
これはまさに、ヘロドトスが「歴史」第2巻に記した、長さ約1mにカットした厚板をレンガのように並べてほぞをかませて作る「Baris」と呼ばれる貨物船と共通しており、ヘロドトスの書き記した内容がそのまま本当であったことがわかります。

ヘロドトスが「竜骨(キール)に穴が開いていて舵を通していた」という操舵システムは、このようなものであったと考えられています。

オックスフォード海洋考古学センターでは研究結果をまとめて出版しており、Ship 17についての話は「Ship 17: a baris from Thonis-Heracleion」という書籍にまとめられているとのことです。
2019/03/20(水) 13:45:02.90ID:9siDPkz40
カニアナヤブカは魚から吸血する蚊の一種である。このカニアナヤブカが野外において具体的にどの魚の血を吸っているか、という調査の難しい問題が、分子生物学的な手法によって解き明かされた。

研究は、岐阜大学教育学部の三宅崇准教授、同学部卒業生相原夏樹さん、琉球大学熱帯生物圏研究センターの山平寿智教授、同大学院生小林大純さん、
沖縄科学技術大学院大学の前田健研究員、同小柳亮技術員、東京大学大気海洋研究所の新里宙也准教授らの共同研究によるものである。

カニアナヤブカは亜熱帯のマングローブ林などに生息する。オカガニ類やオキナワアナジャコの穴に棲み付き、夜間に穴から出て魚の血を吸いに行くことがこれまでに解明されていた。
おそらくは汽水域への適応進出に伴って魚の血を吸うようになったと考えられ、実験環境下ではトビハゼという陸上で過ごす時間の長い魚の血を吸ったため、トビハゼ類の血を主な餌とすると推定されていた。

琉球列島の奄美大島、沖縄島、石垣島、西表島で採取したカニアナヤブカの未消化の胃の中の血からDNAを抽出し、塩基配列の情報から吸血源を割り出したところ、4目8科15種の魚を同定することができた。

予想に反し、トビハゼ類の血を吸っていたカニアナヤブカは全体の3%に過ぎず、西表島ではジャノメハゼ、沖縄島と奄美大島ではゴマホタテウミヘビなどの、空気呼吸魚・両生魚と呼ばれる種類の魚の血を主に吸っているということが明らかになった。

ただし、1個体のみではあるがクラカケモンゲラという水中で生活するはずの魚の血を吸っていた例も見つかり、どこでどのように吸血行動を取っているのか、解明することが今後の課題であるという。

なお研究の詳細は、英国の国際誌「Scientific Reports」に掲載されている。
2019/03/24(日) 12:42:15.44ID:b5S5qVY/0
「真実はいつもひとつ」のはずですが、真実を確かめるために実験したとしても、必ず1つの結果が得られるわけではありません。

例えば薬を投与したとして、効果があるのかないのか実験するとき、「薬の効果は偶然ではない」と統計学的に判断できたとき、その結果を「有意」と呼びます。
しかし、この「有意」という言葉に振り回されていると科学者800人が反対意見を表明しています。

20世紀初頭に統計学の開祖、ロナルド・フィッシャーは有意差検定という手法を開発。有意差検定は、薬の効果が「ある」のか「ない」のかははっきりとわからない場合においても、
「薬の効果がない」という確率を求め、「ある」のか「ない」のかを結論づけようという手法でした。

有意差検定では実験の計測結果から「P値」と呼ばれる確率変数を計算します。例えば、実験結果が起こりえる確率が95%以上である場合は、P値は0.05以下になります。
慣例的に科学者は「P値が0.05以下、つまりこの事象が起こりえる確率は95%以上ならば、この実験結果は偶然ではない」と判断し、「有意である」としていました。

当初、「有意であるかどうか」は「この実験結果は95%以上の確率で起こりえる」ということを示しているだけのはずでしたが、次第に「有意かどうか」が研究結果の結論を左右するようになり、
「研究が発表されるかどうか」や「実験が助成金を受けられるかどうか」などまで支配するようになっているとのこと。

アメリカ統計学協会事務局長ロン・ワッサースタイン氏は「実験結果を改ざんして、P値を自分の望む数値に近づける研究者や、実験に意義がある場合でも有意ではないために実験結果を公表しない研究者もいる」と述べています。

一般の人々と同様に、科学者も「統計的に有意であれば結果は真である」と信じがちです。ノースウェスタン大学のブレイク・マクシェーン氏は「実験の状況により、実験結果がガラッと変わり得ることはあり得りえます。

『真』か『真でない』のかの2択ではなく、もっと曖昧な結論、例えば健康に害があるかもしれない食べ物を食べるならば、『有害か』『無害か』ではなく、『健康に対するリスクはどれくらいだろう』ということを考えることが大切です」とコメントしています。
2019/03/28(木) 08:10:52.63ID:HOFfJGqx0
もはや国民的アニメと呼んでも良いだろう『名探偵コナン』。その中でお馴染みなのが、主人公・江戸川コナン(実は高校2年生の工藤新一が、
悪の組織によって小学1年生に変えられてしまった姿)が私立探偵・毛利小五郎の体を借りて事件の真相を暴くシーンだ。

コナンは彼を睡眠薬で眠らせると、胸に付けた「蝶ネクタイ型変声機」を使って、自分の声を毛利小五郎そっくりに変換する。
そして自らつきとめた事実を語って、問題を解決するのである――あたかも毛利小五郎が事件の謎を解いたかのようにして。

もちろん名探偵コナンはフィクション作品だが、多くのフィクション作品と同様に、劇中に登場するテクノロジーに現実のテクノロジーが追い付こうとしている。
そう、この蝶ネクタイ型変声機さながらの「声の変換」を実現する技術が登場しているのだ。

自分や誰かの声を任意に変化させることを「音声モーフィング」と呼び、いまAI技術をこの分野に応用しようという取り組みが盛んになっている。

そしてModulateがこのサービスを実現するのに活用したのが、「GAN(Generative Adversarial Networks、競争式生成ネットワーク)」と呼ばれる最新のAI技術だ。

簡単に説明すると、目標とするコンテンツを自動生成するAIと、そのコンテンツが本物かどうか見破るAIを用意し、
その間でコンテンツ生成と真偽鑑定の「競争」を何千何万回と繰り返させることで、より自然で本物に近いコンテンツを生成できるようにするという手法である。

GANはいま、映像コンテンツ生成の分野で大きく注目されており、その威力を見せつけるものとして、同じくオバマ前大統領をサンプルとした(なぜか彼はデモの素材として人気らしい)有名なフェイク動画がある。

当然ながら同社もそのような使い道は推奨しておらず、たとえばオンラインゲームなどで使用するアバターに好きな声を喋らせるといった活用法を想定しているそうである。

最近は他のユーザーとマイクを通じてコミュニケーションできるオンラインゲームも増えているが、いくらアバターを可愛らしい女性にしても、野太い声では自分が中年男性だとばれてしまう(もちろんその逆のパターンもあるだろう)。

そこでアバターを自分好みに着飾るのと同様に、声も好きなようにカスタマイズできれば、というわけだ。
2019/03/29(金) 07:13:37.78ID:qg/68gcO0
ジョージ・チャーチ教授率いるハーバード大学の研究チームは、これまでで最多となる1万3200もの遺伝子編集を1つの細胞に対して実施した。

最終的には、あらゆるウイルスに対して免疫を持つ人間移植用の臓器や組織の作製を目指すという。

遺伝子編集ツール「クリスパー(CRISPR)」の発明によって、科学者たちはゲノムの特定の箇所のDNAを改変できるようになった。しかし、CRISPRによる精密な修正は、一度に1カ所ずつしかできないことが多い。

それが過去の話になる日も、そう遠くないかもしれない。ハーバード大学の研究チームが、CRISPRを用いて、遺伝子編集技術の分野において史上最多となる1万3200もの遺伝子編集を、1つの細胞に対して実施したことを発表した。

遺伝学者のジョージ・チャーチ教授が率いる同研究チームは、現在よりはるかに大規模な遺伝子の書き換えの実現を目指している。最終的に人間までをも含む種の「根本的な再設計」につながる可能性があるという。

大規模な遺伝子編集はこれまでにも試されてきた。2017年、ポール・トーマス教授が率いるオーストラリアの研究チームは、マウスのY染色体に複数の遺伝子編集を施して、Y染色体の存在を消すことに成功した。

この手法は、余分な染色体により引き起こされるダウン症候群の治療に使える可能性があると目されている。
2019/03/30(土) 12:38:43.45ID:TpZMZFy00
うつを患う成人は記憶やストレス反応において重要な役割を果たす海馬が縮む、ということがこれまでの研究で明らかにされています。

新たな研究では、チームスポーツに参加する少年はこの海馬が大きく、9〜11歳の間でうつを患う傾向が小さいことが示されました。

この研究を行ったのは、セントルイス・ワシントン大学で人文科学分野から認知神経科学を研究するLisa Gorham氏らの研究チーム。

Gorham氏らは、アメリカにおける子どもの脳の発達と健康を調査する長期的研究「ADOLESCENT BRAIN COGNITIVE DEVELOPMENT STUDY(ABCD研究)」に参加した9〜11歳の子ども4191人を対象に調査を実施。

Gorham氏は「私たちは、音楽やアートといった活動ではなく、『スポーツへの参加』が少年・少女たちの海馬の大きさと関連しており、また少年たちのうつ傾向とも関連性があることを発見しました」「この研究は、
『スポーツに参加すること』『脳の特定部位の大きさ』『年少の子どものうつ症状』という3つの関連性を描いたという点で非常に重要です」と述べています。

上記のような相関関係は形式的でない日常的なスポーツに参加する子どもよりも、学校のチームや地域のリーグといった組織的なスポーツに参加している子どもに特に強くみられたとのこと。
このことから、社会的な相互の人間関係や、定期的にスポーツ活動を行うことなどが、海馬にとってより有益である可能性が考えられます。

一方、少女たちの「スポーツ参加」と「海馬の大きさ」に関連性はみられたものの、少年たちのようにはうつの症状との関連は見当たらなかったとのこと。
研究者たちはこの点について、少女とうつとの関係には別の要素が働いているのか、もしくは関連性が後年になってから出てくる可能性もある、とみています。

ただし、今回の研究結果は因果関係ではなく、あくまで関連性が発見されたという点に注意。

「チームスポーツへの参加が海馬を大きくしてうつの傾向を減らす」のか、それとも「うつの傾向が高い子どもがスポーツへ参加せず海馬も小さいのか」ということははっきりしていません。

今後の研究でこれら詳細が明らかになれば、少年少女に対し、うつ病予防のためにチームスポーツを奨励することの強力な証拠が得られると考えられています。
2019/03/31(日) 09:28:48.91ID:rm9So72s0
JXTGエネルギー、千代田化工建設、東京大学、クイーンズランド工科大学は2019年3月、オーストラリアにおいて有機ハイドライド低コストで製造し、日本で水素を取り出す世界初の技術検証に成功したと発表した。

東京大学主催の水素サプライチェーン構築を目指す社会連携研究の一環で、次世代のエネルギーとして期待される水素を、再生可能エネルギーを利用してCO2フリーかつ低コストに製造する技術の実現を後押しする成果だという。

燃焼時にCO2を排出しない水素は、次世代のエネルギーとして注目が集まっている。一方で社会への普及を目指すには、水素サプライチェーン全体の低コスト化が求められている。

そこでJXTGエネルギーらの共同研究グループは、水素の低コスト化を目指し、有機ハイドライド製造の工程を簡素化できる技術の検証に取り組んだ。

有機ハイドライドとは、水素を貯蔵・運搬できる物質の1種。水素をそのまま貯蔵・輸送する場合、高圧タンクを用意する必要があるなど、コスト面で課題がある。
そこで有機ハイドライドなど、常温常圧かつ液体で扱える「水素キャリア」を利用して貯蔵・輸送を行う方法が検討されている。

従来、水素を貯蔵・運搬する際には、水電解によって生成した水素をタンクに貯蔵し、有機ハイドライドの一種であるメチルシクロヘキサン(MCH)に変換して運搬する必要があった。
一方、研究グループが考案した手法は、水とトルエンから直接MCHを製造する「有機ハイドライド電解合成法」と呼ばれる製法で、従来に比べMCHを製造するまでの工程を大幅に簡略化でき、低コスト化につながるというものだ。
将来的にはMCH製造に関わる設備費を約50%低減できる見込みだという。

今回この製造技術の検証は、2018年12月5日〜2019年3月14日にかけてオーストラリアで実施した。クイーンズランド工科大学が所有する集光型太陽光発電で発電した電力を利用し、有機ハイドライド電解合成法でMCHを製造。
そのMCHを日本に輸送して、水素を取り出すことに成功した。具体的には水素を0.2kg取り出すことができたという。

今後研究グループは、この製造技術の実用化に向け、引き続き開発を続ける方針だ。
2019/04/01(月) 00:46:49.95ID:7xsJxc3J0
有機化学分野の世界的権威として知られる米コロンビア大名誉教授の中西香爾(なかにし・こうじ)さんが28日、ニューヨーク市内の病院で老衰のため死去した。93歳だった。葬儀は近親者で行う。

1925年、香港生まれ。名古屋大理学部を卒業後、同大助教授や東北大教授などを経て、69年にコロンビア大教授。イチョウの葉やスズメバチの毒などに含まれる天然の有機化合物の分析手法を開発し、約200種の構造を突き止めた。

日本化学会賞、日本学士院恩賜賞、キング・ファイサル国際賞などを受賞。2007年に文化勲章を受けた。(ニューヨーク時事)。
2019/04/02(火) 06:59:49.74ID:frZohbHW0
文部科学省と厚生労働省は、人間の受精卵に対するゲノム編集技術による遺伝子改変について、基礎研究に限って認める指針を4月1日に施行する。遺伝子を改変した受精卵を、人間や動物の子宮に戻すことは認めない。

不妊治療など、生殖補助医療に役立つ基礎研究のみが対象。不妊治療で使われなかった受精卵(余剰胚)で研究することが条件で、研究に先立ち、研究機関と国の2段階の審査を経る必要がある。

遺伝子を効率よく改変できるゲノム編集技術を使った研究は、受精卵の保存技術の向上などに役立つと期待されるが、これまで日本にはルールがなく、指針の整備が急務だった。

中国の研究者は昨年、エイズウイルス(HIV)の感染を防ぐため、ゲノム編集技術で受精卵の遺伝子を改変し、この受精卵から双子の女児が誕生したと発表した。今回の指針は、治療目的のゲノム編集は対象にしていないため、さらに厳格な法規制を求める声が出ている。

生殖補助医療以外の、遺伝性の病気などの治療を目的とした受精卵ゲノム編集の基礎研究については、政府の総合科学技術・イノベーション会議が現在、ルール作りの議論を進めている。
2019/04/03(水) 07:02:58.84ID:EYKZbhW40
国立天文台が発表した4月2日の研究結果によると、すばる望遠鏡で観測したデータを解析したところ、原始ブラックホールはダークマター(暗黒物質)である可能性が低いことが明らかになったとの報告がなされています。

ダークマターは今までにも、それらしき存在が確認されていますが「ダークマターの可能性がある」というだけで実際の正体は判明していません。
ただし、質量があるが光を反射しないダークマターは、宇宙に存在する通常の物質の5倍の総量があるという事は判明しています。
合わせて、ダークマターは銀河や銀河団の「質量欠損問題」を解決する外的要因であることも知られています。

また、一説として、ダークマターは初期宇宙に形成された原始ブラックホールである可能性も考えられていました。
そこで、東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)の高田昌広主任研究者・教授 を中心とする国際研究グループは、すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ「HSC:Hyper Suprime-Cam」を用い、アンドロメダ銀河をターゲットにした観測を実施。

アンドロメダ銀河に多くの原始ブラックホールが存在するのであれば、重力レンズ効果によって引き起こされる「マイクロレンズ効果」という変光星とは異なるスペクトルの変わらない星の光度変化の現象を多数観測できると推測。観測を行うにあたり、
1000例程度のマイクロレンズ効果の観測が期待されていました。しかし、HSCを用いた7時間にわたる観測データを解析した結果、観測できたマイクロレンズ効果は、わずか1例という結果に。

この結果報告により、原始ブラックホールがダークマターである可能性が低いことが判明。それと同時に、ダークマターの正体は「未知の素粒子」である可能性が高くなったと報告されています。
2019/04/05(金) 16:45:48.09ID:7T2HUdg10
量子力学分野における「ウィグナーの友人」と呼ばれる思考実験では、2人の観測者が相異なる矛盾する実在を体験できるという結論が導かれる。

この結論は長年疑問視されてきたが、その結論が正しいことを検証する「実際」の実験を初めて実施した。

1961年のことだ。ノーベル物理学賞受賞者のユージン・ウィグナーは、さほど知られていない量子力学のパラドックスを論証した思考実験の概要をまとめた。
ウィグナーの思考実験は、2人の観察者(ここでは、ウィグナーとウィグナーの知人)が異なる実在を体験できるという量子力学の奇妙な本質を示している。

以来、物理学者は「ウィグナーの友人」思考実験を使って測定の本質を探求し、客観的事実が存在するか否か議論してきた。客観的事実を立証するために実験をする科学者にとって、この議論は重要だ。
もしも、科学者たちが異なる実在をそれぞれ体験するなら、彼らが合意できる客観的事実は存在しないことになる。

ウィグナーの思考実験はディナーの後の会話のネタとしては面白いが、これまでは思考実験を超えるものではなかった。

ところが、物理学者たちは昨年、最新の量子テクノロジーを使えば、ウィグナーの友人の思考実験を実際の実験で再現できることに気づいた。
すなわち、研究所で異なる実在を作り出し、それらを比較することで、異なる実在が共存可能かどうかを明らかにできるはずだというのだ。

初めてこの実験を実施したと発表したのが、スコットランドのエディンバラにあるヘリオット・ワット大学のマッシミリアーノ・プロイエッティらの研究チームだ。彼らは異なる実在を作り上げ、比較した。

そして、互いに相容れない異なる実在は共存可能であり、実験の客観的事実に合意することは不可能であり、ウィグナーは正しかったという結論に至った。
2019/04/07(日) 02:23:31.84ID:c8y4k+8g0
死が間近に迫った星のすぐ近くを回る惑星が発見され、学術誌『サイエンス』に発表された。

このような系外惑星が発見されたのは初めてで、私たちの太陽の死期が迫ってきたときに地球が直面する運命を垣間見せてくれるという。

太陽とは別の恒星のまわりを公転する系外惑星が初めて確認されたのは、1995年。この発見により、宇宙には私たちの太陽系のほかにも多くの惑星系がある可能性が出てきた。

以来、約4000個もの系外惑星が見つかっているが、そうした惑星系をもつ恒星は、ほとんどが太陽と同じ「主系列星」だった。主系列とは、恒星が健康的に燃焼している高温で明るい段階で、数十億年続く。

けれども今回見つかったのは、燃え尽きて死が迫っている「白色矮星」のすぐ近くを回る惑星だった。

英ウォーリック大学の天体物理学者クリストファー・マンサー氏が率いる研究チームは、白色矮星を取り巻くガスの円盤から届く光を集めて分析する分光法という手法を用いて、
白色矮星のまわりに岩石質の天体を発見した。

この手法で白色矮星のまわりの惑星が特定されたのは初めてだ。
2019/04/07(日) 02:24:09.94ID:c8y4k+8g0
マンサー氏らは、スペインのラ・パルマ島にあるカナリア大望遠鏡を使って、円盤中のカルシウムが放つ光の色を観測し、2、3分おきにスペクトルをとることで、円盤中の天体が地球に近づいたり遠ざかったりする際のわずかな色の変化を検出した。

このような色の変化は「ドップラーゆらぎ」と呼ばれる。パトカーが通り過ぎるときにサイレンの音の高さが変化して聞こえるドップラー効果と同様の現象だ。

「この色の変化を利用して、円盤中を2時間の周期で公転する微惑星の存在を確認することができました」とマンサー氏は言う。この天体が微惑星とされているのは、サイズが比較的小さいからだ。

科学者たちが系外惑星を研究する主な理由は、私たちの太陽系の進化について理解を深められるのではないかと期待するからだ。マンサー氏は、この微惑星はかつて地球のような惑星だったと考えているが、そうだとしたら、地球の未来は暗そうだ。

この微惑星の主星の燃料が尽きて膨張しはじめたとき(太陽に似た恒星の多くが、生涯の最後にこうなると考えられている)、主星の巨大な重力により、
すぐ近くを公転する惑星はバラバラに引き裂かれて岩石質の核だけになり、その周囲を取り巻く瓦礫の円盤ができた。

マンサー氏は、地球の最後も同じようになると考えている。
2019/04/08(月) 06:56:25.40ID:NZgts6y70
国際的な地位の低下が続く日本の科学の将来について話し合うシンポジウムが都内で開かれ、日本を代表する研究者らが現状への危機感を訴えました。

日本の科学研究をめぐっては論文の引用数が中国に抜かれるなど、国際的な地位の低下傾向が続いていて、4日開かれたシンポジウムには全国の研究者などおよそ700人が出席しました。

この中で、ノーベル医学・生理学賞受賞者で東京工業大学の大隅良典栄誉教授は自分が成果を出すまでに長い歳月がかかったことを踏まえ、
「研究予算の選択と集中が進み、短期的な成果を求めるようになっている。長い視点の研究とその支援を大事にしてほしい」と訴えました。

また筑波大学の柳沢正史教授は20年以上、アメリカで研究を続けたみずからの経験を踏まえ、「今の若い研究者はリスクを避け、海外に出ることを避けている。
若者がグローバルな視点を持てるように支えないといけない」と述べ、国際的な経験を積む重要性を強調しました。

シンポジウムでは、ことし創刊から150年を迎えたイギリスの科学雑誌「ネイチャー」のマグダレーナ・スキッパー編集長も登壇し、
「さまざまな国籍や性別など、多様な視点を取り入れ、研究に取り組むことが重要だ」と述べ、日本の科学を取り巻く環境の変革を促しました。
2019/04/08(月) 06:56:48.28ID:NZgts6y70
日本の科学が勢いを取り戻すにはどうしたらいいのか。イギリスの科学雑誌「ネイチャー」の編集長、マグダレーナ・スキッパーさんがNHKの単独インタビューに応じました。

この中でスキッパーさんは中国では欧米で実績を積み重ねた多くの若い研究者が科学の発展を支えていることを踏まえ、「日本ももっと若い研究者が海外で経験を積むべきで、それを促す仕組みが必要だ。
研究者の道を選ぶ若者が減っていると聞いているが、それは危惧することだ」として若い研究者を支える重要性を訴えました。

また研究予算の在り方について、「日本は特定の大学や研究機関に予算が集中する傾向がある。もっと多様な研究機関、多様な研究者に、
予算が分配されるべきだろう。それがより健全な科学の発展につながると思う」と指摘しました。

そして、「リスクを許容する必要がある。失敗の先に予期せぬ発見があるもので、挑み失敗する余裕を研究者に与えなければならない」と述べたうえで、
「新しい時代にすべての日本の研究者が研究成果という花を咲かせられるように願っています」とエールを送っていました。
2019/04/09(火) 00:01:35.17ID:0DgQpGL90
初めて撮影されたブラックホールの画像をもうすぐ見ることができるかもしれない。

超巨大ブラックホールの姿を捉えるため世界の電波望遠鏡で観測する国際プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)」に参加する天文学者らは今月10日、「6元記者会見」を開いてEHTの成果を発表する。

天文学者らは1700年代に、すべてをのみ込む「暗黒の星」について思いをめぐらせ始めた。それからというもの間接的な証拠が徐々に蓄積されていった。

欧州宇宙機関(ESA)の天体物理学者でブラックホールが専門のポール・マクナマラ(Paul McNamara)氏は、「50年以上前、科学者たちは私たちのいる銀河系の中心にとても明るく輝くものを発見した」と説明した。
最終的に天文学者らは、白熱したガスとプラズマの渦に囲まれたこの輝く点が、実は「ブラックホール」であると推論した。

史上初のブラックホール画像に向けてデータを収集してきたEHTは、これまでの天文台とは大きく異なる。

フランス南東部グルノーブル(Grenoble)にあるミリ波電波天文学研究所(IRAM)の天文学者、ミヒャエル・ブレーメル(Michael Bremer)氏はAFPに対し、
「巨大な望遠鏡を建造しても自重に耐えきれずに壊れてしまう可能性が高いので、代わりに複数の天文台を組み合わせて1枚の巨大な反射鏡のようにすることにした」と説明した。

2017年4月、米国のハワイとアリゾナ、スペイン、メキシコ、チリ、そして南極に点在する8か所の電波望遠鏡が、宇宙の全く異なる位置にある二つのブラックホールのデータを集めた。

来週公開されるのはどちらか一方のブラックホールの詳しい観測結果だとみられる。地球が属する楕円(だえん)銀河の中心にあるブラックホール「いて座A*(Sagittarius A*)」について発表されるという見方が優勢だ。

EHTのもう一方の観測対象は、巨大銀河「M87」にあり、いて座A*の1500倍の質量を持つ巨大ブラックホールだ。
2019/04/11(木) 18:33:22.04ID:IvPrENVz0
カブトムシの雌雄を見分けるための特徴である角。

メスの場合はさなぎになる直前に、雌雄を決める「トランスフォーマー遺伝子」が作用して角が生えないようになっていると、基礎生物学研究所(愛知県岡崎市)などの研究グループが発表した。
昆虫に角が生えるようになったメカニズムや、進化の過程の解明に役立つことが期待されるという。

研究は11日付の米科学誌「プロス・ジェネティクス」に掲載された。

カブトムシは孵化(ふか)後、10カ月ほどの期間を経てさなぎになり、さらに2週間ほどで羽化して成虫になる。
基生研の森田慎一研究員(発生生物学)らはまず、カブトムシの幼虫を観察し、これまではっきり分からなかった、幼虫とさなぎの間の「前蛹(ぜんよう)期間」が5日間ほどと定義。
オスの場合、前蛹期間に角のもとが現れ始めるという。

この時期にトランスフォーマー遺伝子が働かないようにすると、メスにも角が生えた。オスの場合は、見た目に変化がなかった。
この遺伝子が、メスに角を生やさないように働くタイミングを詳しく調べると、前蛹期間が始まって間もない約29時間後だったという。

基生研の新美輝幸教授(分子昆虫学)は「前蛹期間初期の遺伝子の働きを解析すれば、角が生える際のカギとなる遺伝子を探し出すことができる」と説明している。
2019/04/13(土) 07:10:11.55ID:BTrO106I0
国立天文台が参加する国際プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ」は4月10日、初めてブラックホールの影の観測に成功したと発表した。

観測したブラックホールはおとめ座銀河団の楕円銀河M87の中心に位置する巨大ブラックホール。地球から約5500万光年の彼方(かなた)にあり、質量は太陽の約65億倍だという。

ブラックホールの影の直径は約1000億キロメートルで、ブラックホールの表面といえる「事象の地平面」(イベント・ホライズン)の直径は約400億キロメートル。
非常に大きな数字だが、地球から見たときの角度はわずか約42マイクロ秒角(=約1.2度の1億分の1)。

今回観測に用いた仕組みは、「超長基線電波干渉計」(VLBI)という、世界各地の望遠鏡を束ねて仮想的に地球サイズの望遠鏡を構成するもの。
チリ、スペイン、ハワイ、メキシコ、アリゾナ、南極にある計8つの電波望遠鏡を同期させることで、20マイクロ秒角の解像度を実現した。

国立天文台は、20マイクロ秒角を「人間の視力300万に相当」「月面に置いたゴルフボールが見えるほど」と説明する。月面のゴルフボールが見えるという説明でも十分そのすごさは伝わってくるが、
せっかく「視力300万」という例えもあるので、「視力300万なら視力検査でどれくらい小さいものが見えるのか」ということも計算してみたい。

視力1.0とは、1分角(60分の1度)を識別できることであり、5メートル先のランドルト環(「C」のマーク)の切れ目約1.45ミリメートルを認識できることに等しい。
これは三角比の、tan(角度) ×(底辺の長さ)=(対辺の長さ)という関係式に値を代入することでも確認できる。
では、20マイクロ秒角で5メートル先を見るとどれほど小さいものが見えるのか、式から計算してみよう。視角の計算の場合、鋭角θの直角三角形ではなく、
鋭角θ/2の直角三角形が上下に対称となった二等辺三角形と見て計算するべきなので、tan(10マイクロ秒角) × 5メートル × 2 = 約5 × 10^(-10)メートルと計算できる。
5×10のマイナス10乗メートルはすなわち0.5ナノメートルだ。PM2.5と呼ばれる微粒子の大きさが2.5マイクロメートル(以下)で、1ナノメートルの2500倍に当たる。

水素原子の直径が約0.1ナノメートルなので、視力300万は5メートル先に水素原子が5つ並んでいるところを認識できるはずだ。
2019/04/14(日) 05:18:27.84ID:vyyGmpbV0
東北大学東北メディカル・メガバンク機構と京都大学iPS細胞研究所は4月11日、東北メディカル・メガバンク(TMM)計画に参加した住民の保存血液からiPS細胞を樹立することに成功したと発表した。

これにより、TMMのバイオバンクに保存されている約15万人分の血液細胞から必要に応じてiPS細胞を樹立できる可能性が出てきた。

TMM計画とは、東北大学東北メディカル・メガバンク機構と岩手医科大学いわて東北メディカル・メガバンク機構により2013年に開始された取り組み。
協力に同意した宮城県と岩手県の住民約15万人以上から提供された生体試料(血液や尿など)や、健康に関わる様々な情報を保管するバイオバンクだ。

今回の成果により、TMMのバイオバンクに登録されている遺伝情報などをもとに細胞を選択してiPS細胞を樹立し、それらを分化(iPSから別の細胞を作製)することで、細胞や組織の機能に対する遺伝子型の影響を解析することが可能になる。

この研究が進めば、それぞれの患者の遺伝的背景などに応じて最適な治療を行う「個別化医療」の進展に貢献できるすることが可能だという。
2019/04/15(月) 00:36:22.10ID:P3BwMTcj0
ガンマ線バーストが起こる際に「光球面放射モデル」と呼ばれるメカニズムでガンマ線が放射されることを強く示唆する結果がシミュレーション研究で得られた。

ガンマ線バーストの放射機構の解明に貢献する成果だ。

宇宙で最も明るい天体現象である「ガンマ線バースト」では、突発的に大量のガンマ線が放射される。
ガンマ線バーストの一部は、質量が太陽の約10倍以上の大質量星が一生の終わりに爆発する際に放出される相対論的ジェットによって発生することがわかってきたが、
そのジェットからガンマ線が放射されるメカニズムは未解明である。

放射メカニズムを説明するモデルの一つとして「光球面放射モデル」というものがある。このモデルによると、ジェットの内部に閉じ込められていた大量のガンマ線がジェットの膨張につれて外に解放されることで、
ガンマ線バーストとして観測されると考えられている。従来の理論モデルでは説明が難しかった特徴を説明できる有望なモデルだ。

このモデルの妥当性を確かめるには、大質量星の外層と衝突しながら伝搬するジェットからどれだけのガンマ線が放出されるかを見積もる必要がある。

理化学研究所の伊藤裕貴さんたちの研究グループは、国立天文台のスーパーコンピューター「アテルイII」などを用いて、相対性理論を組み込んだ大規模3次元流体シミュレーションと光の伝搬のシミュレーションを行い、
太陽の16倍の質量を持つ大質量星の中心領域から噴出した超高速ジェットで起こる光球面放射の様子を調べた。
2019/04/15(月) 00:38:57.11ID:P3BwMTcj0
シミュレーションで再現されたプロセスは次のようなものだ。

まず星の内部でジェットが発生し、星の外層と衝突しながら外に向かって突き進む。ジェットが星の表面を突き破って星の外へ出ると、ジェットの内部に閉じ込められていたガンマ線が放出される。
この際、星の外層と衝突したことがジェットの運動に影響し、中心軸から離れた位置ほどジェットのエネルギーや速度が小さくなるという構造を形成する。

その構造を反映して、観測者の視線方向が中心軸から離れるほど、観測されるスペクトルのピークエネルギーと最大光度が共に小さくなるという相関が生じる。この関係はジェットのパワーや継続時間にはよらない。

このピークエネルギーと最大光度の相関関係は、観測的には「米徳関係」という経験則として知られている。今回の光球面放射のシミュレーション研究は、
この米徳関係が自然に再現されることを明らかにしたものであり、光球面放射がガンマ線バーストの主な放射メカニズムであることを強く示すものだ。

長年の謎であったガンマ線バーストの全容を解明するための重要な一歩となる成果で、大質量星の爆発メカニズムの理解へと導くものとなるだろう。
2019/04/16(火) 10:01:33.65ID:yNo0AUf30
大阪市の藤田美術館(一時休館中)が所蔵し、地蔵菩薩(ぼさつ)像とされていた絹絵が、マニ教の始祖マニを描いたものだったことが、京都大の吉田豊教授(文献言語学)らの調査で分かった。

独りだけを描く独尊像としてのマニ像が確認されたのは世界で初めてという。マニ像は13日から奈良国立博物館での特別展「国宝の殿堂 藤田美術館展」で公開されている。

奈良国立博物館や吉田教授によると、マニ像は縦183・3センチ、横67・5センチ。中国で元〜明に当たる14世紀に制作されたとみられ、絹地に鮮やかな色彩で描かれている。地蔵菩薩像とされていたが、衣服の特徴などからマニ像と分かった。

マニは3世紀にメソポタミア(現在のイラク)で生まれ、マニ教の始祖となった。マニ教はヨーロッパやアフリカ北部、アジアに広がる世界的宗教に発展したが11世紀ごろから衰退、やがて滅亡した。
中国の江南地方では明の時代まで信者がいたといい、仏教風のマニ教絵画が作られている。

藤田美術館は、明治期に活躍した実業家の藤田伝三郎や息子らのコレクションを所蔵。マニ像が収集された経緯は不明で、昭和12年刊行の美術雑誌「国華」に写真が掲載されて以降、長らく所在が分からなかった。

今回の特別展の準備中、美術館所蔵品の中に確認された。
2019/04/17(水) 08:48:19.87ID:3WkEiP2Z0
太陽から最も近くにある「お隣の恒星」に、2つめの惑星が見つかったかもしれない。この恒星プロキシマ・ケンタウリは小型の赤色矮星で、太陽系からは4.24光年の距離にある。

「プロキシマの周囲を巡っている新たな惑星候補、プロキシマcを紹介します」。イタリア、トリノ天文台のマリオ・ダマッソ氏は、4月12日に開かれた宇宙に関する会議「2019 ブレークスルー・ディスカス」の場でそう発表した。

「これはまだ惑星が存在する可能性に過ぎないことは、とくに強調しておきます」と、ダマッソ氏は言う。
もしこの惑星が本当に存在するなら、それは地球の少なくとも6倍の質量がある「スーパーアース」で、恒星プロキシマの周囲を1936日で一周している。表面の平均温度は、液体の水が流れるには低すぎるだろう。
プロキシマ・ケンタウリの周囲を巡る最初の惑星が見つかったのは2016年のこと。科学者たちは、プロキシマ・ケンタウリが惑星の重力に引っ張られてふらついている様子を観測することによって、
プロキシマbと呼ばれるこの惑星の存在を証明した。プロキシマbは、質量が少なくとも地球の1.3倍あり、表面には生物が生息できる程度の暖かさがあると推測されている。
今回、ダマッソ氏と共同研究者であるギリシャ、クレタ大学のファビオ・デル・ソルド氏は、プロキシマbの発見に用いられたデータを再検証することにした。
彼らはこのデータを以前とは異なる処理にかけ、プロキシマbおよび恒星本来の活動による信号を取り除き、さらにチリ、ラ・シヤ天文台の高精度視線速度系外惑星探査装置(HARPS)による549日分 61件の観測データを加えた。

こうして得られたプロキシマのふらつきに関するデータは合計約17年分。その中から研究者らは、プロキシマ・ケンタウリの周囲を巡る別の惑星の存在を示す信号を発見した。
第2の惑星「プロキシマc」がもし存在するのであれば、それは恒星であるプロキシマ・ケンタウリから、地球・太陽間の距離の1.5倍ほど離れたところを、地球の5年分を少し超える程度の時間をかけて一周している。

「信号の検出作業は非常に困難なものです」と、デル・ソルド氏は言う。「わたしたちは何度も、この惑星は本当にあるのかと自問しました。
しかし確実に言えるのは、もしこの惑星の存在が根拠に乏しいとしても、より確実な証拠を見つけるために努力を続けなければならないということです」
2019/04/18(木) 09:36:22.31ID:BDRFnj/80
マリアナ海溝の水深7000メートルほどの「超深海」に、オタマジャクシを大きくしたような形の、半透明の魚が生息している。

この魚、マリアナスネイルフィッシュ(学名はPseudoliparis swirei)はクサウオの仲間で、体長は最大30センチほど。この辺りの海では最上位の捕食者だ。しかし、真っ暗できわめて水圧が高い過酷な環境で、この魚はなぜ生きていられるのだろうか?

最新の研究で、その手がかりが得られた。中国の研究者グループが、無人探査機が採集したマリアナスネイルフィッシュの体の構造や遺伝子、タンパク質などを調べ、超深海で暮らせる秘密を学術誌「Nature Ecology & Evolution」に掲載した。

論文によると、深海生活に適応するためのいくつかの特性が明らかになった。その一つは、頭の骨に隙間があること。これが「体内と体外の圧力のバランスを取っているのかもしれない」と、論文の筆頭著者である中国、西北工業大学のクン・ワン氏は言う。

つまり、この隙間がなければ、水圧によってつぶれてしまうということだ。
2019/04/18(木) 09:36:57.21ID:BDRFnj/80
さらに、マリアナスネイルフィッシュは硬骨魚類の仲間であるにもかかわらず、骨の大部分が軟骨であることもわかった。

研究チームは、石灰化(カルシウムが骨に沈着して骨を硬くすること)をつかさどるおもな遺伝子が変異していることも突き止めた。

この変異によって、この遺伝子は部分的に機能しなくなる。そのおかげで骨が柔らかくなり、水圧に耐えられるようになったのではないかと、ワン氏は述べている。

また、これほどの水圧がかかると、体のタンパク質が変性してしまう可能性もある。今回の研究では、魚の組織内に「トリメチルアミンNオキシド」(TMAO)と呼ばれる物質が高濃度で存在していることもわかった。タンパク質の機能を維持し、安定させる役割を果たすという。

論文では細胞膜の機能にも言及している。高圧下でも細胞膜を介して物質が行き来できるよう、マリアナスネイルフィッシュは必要な物質を運ぶタンパク質を大量に生成しているらしいと、ワン氏は考えている。

この魚の目は視覚として機能しておらず、探査機のライトにも反応しなかった。この点は、以前の研究結果とも一致している。

その原因について、研究チームはいくつかの重要な光受容体遺伝子がないためではないかと考えている。真っ暗な環境で暮らし、決して光を目にしないため、光を検知する必要自体がないからだ。
2019/04/19(金) 22:12:37.70ID:YRXdSvHD0
高輝度、長寿命、低消費電力で光を発するLEDは、信号機やフラットパネルディスプレイ、照明などの生活に欠かせない光源として幅広く用いられている。

現在、青色と赤色のLEDには、窒化物半導体およびリン化物半導体が用いられている。しかし、これらは人間の視感度が最も高い緑色域において光変換効率が大きく低下してしまう、通称「グリーンギャップ問題」を抱えており、
小型で高効率、高輝度、高精細が要求される次世代テレビやプロジェクターを実現するためには、高効率に緑色発光する全く新しい半導体材料が求められている。

今回、東京工業大学の研究グループは、電気特性の制御ができ、かつ室温で緑色発光する新しい半導体“SrHfS3”の開発に成功した。LEDは、電子の穴(正孔)が動くp型半導体と、
電子が動くn型半導体を接合した構造を持っており、ここに電圧を印加し正孔と電子を再結合させることで発光を得ているが、SrHfS3はp型とn型両方の電気伝導性を持つという。

本研究グループは、新材料でp型/n型の電気伝導性と高効率な緑色発光という2つの機能を両立するために、(1)高対称性結晶中の非結合性軌道の利用と、
(2)バンドの折り畳みを利用した直接遷移型バンドギャップを有する結晶構造の選定という2つの化学設計指針を提案した。これをもとに候補材料のスクリーニングを行った結果、ペロブスカイト型硫化物であるSrHfS3に辿り着いた。

新半導体SrHfS3は、適切に元素置換することでp型およびn型の電気伝導性を制御できるうえ、室温においても目視可能なほど明るい緑色発光が可能である。

グリーンギャップ問題を解決する次世代緑色LEDとして、今後の応用が大きく期待されている。
2019/04/20(土) 12:26:32.95ID:z4FFFcBL0
睡眠について広く浸透している「神話」が健康や精神に悪影響をもたらし、寿命を縮めていると、研究者たちが指摘している。

アメリカ・ニューヨーク大学の研究チームはこのほど、夜間の睡眠について最もよくみられる悩みをインターネットで探した。
そしてその結果を、最も信頼できる科学的根拠に照らし合わせ、睡眠に関する米専門誌「スリープ・ヘルス」に掲載した。
研究チームは、「睡眠神話」の呪いを解くことが、肉体的にも精神的にも健康を促進するとしている。
さて、あなたはいくつの神話に縛られている?

■神話1 ― 睡眠時間は5時間未満で大丈夫

この神話はとても根強い。イギリスのマーガレット・サッチャー元首相が4時間しか眠らなかったことは、よく知られている。ドイツのアンゲラ・メルケル首相も同じようなことを言っているし、
ビジネスや起業の成功話においては、睡眠時間を削って仕事に精を出すといったエピソードは珍しくない。

しかし研究者たちによれば、5時間未満の睡眠でも健康でいられるという考えは、最も健康にダメージを及ぼす神話の一つだという。
「いつも睡眠が5時間以下だと健康悪化のリスクがとても大きくなることが、広く証明されている」と研究チームの一人、レベッカ・ロビンス博士は話す。

健康への悪影響としては、心臓発作など心臓血管の病気や脳卒中、寿命が短くなることなどが挙げられるという。ロビンス博士は、コンスタントに夜7〜8時間の睡眠を取るよう勧めている。

■神話2 ― 寝る前の一杯が眠りを良くする

ワインだろうがウィスキーだろうが、はたまたビールだろうが、寝る前にリラックスして一杯飲むのがいいというのは神話である。

「眠りに落ちやくなるかもしれないが、その後の眠りの質を大幅に低下させる」とロビンス博士は話す。
とくに、記憶や学習にとって大事なレム睡眠を妨げるという。

そう、確かに簡単に眠りにつけたかもしれないが、睡眠の効果の一部は失われているのだ。
2019/04/20(土) 12:27:06.54ID:z4FFFcBL0
■神話3 ― 寝床でテレビを見るとリラックスできる

「寝る前にリラックスしたいからテレビを見よう」と考えたことはあるだろうか。夜10時のBBCニュースでブレグジットの最新の展開を知るのは、睡眠には悪いことかもしれない。

ロビンス博士は言う。「夜見ることが多いニュース番組は、肩の力を抜いてリラックスしたい就寝直前に、不眠やストレスを引き起こしてしまう」
ニュースだけではない。ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」について言えば、レッド・ウェディング(虐殺のエピソード)がリラックスさせてくれるとは言い難い。

テレビの別の問題は(スマートフォンやタブレットも同じだが)、青色光線を発するため、体内で睡眠ホルモンのメラトニンが生じるのを遅らせる恐れがあることだ。

■神話4 ― 寝られなくても、ともかく寝床にいた方がいい

なかなか寝付けず、ニュージーランドにいる羊すべて(約2800万頭)を数えてしまった――。
そんなとき、次は何をしたらいいのか。答えは、「寝ようとしないこと」だ。
「そうしないと、ベッドと不眠を結び付けて考えるようになってしまう」とロビンス博士は話す。

「健康的な睡眠が取れている人でも、眠りに落ちるまで約15分かかる。それよりもかなり多く時間がかかるようなら、寝床から出て、環境を変え、頭を使わずにできることをした方がいい」。
博士のお勧めは――靴下をたたむことだ。

■神話5 ― 「スヌーズ」ボタンは便利

もう6分寝たらだいぶん違う……と思いながら、携帯電話のアラームで「スヌーズ」ボタンを押したことがある人は多いだろう。
だが研究チームは、アラームが鳴ったら起き上がるべきだと忠告する。

「少しふらふらしても、二度寝の誘惑には抵抗すべきだ」とロビンス博士は言う。
「体は睡眠状態に戻るだろうが、その眠りはとても浅く、質も低い」

アラームが鳴ったらカーテンを開け、できるだけ明るい光に触れるのがお勧めだという。
2019/04/23(火) 22:13:50.28ID:8JpEom8t0
恒星は(日常感覚の基準では)とても遠いところにあるため、その見かけの大きさである「視直径」は非常に小さくなる。その小さい視直径を測定する方法の一つに、光の回折現象を利用するというものがある。

星の手前を月や小惑星が横切る際に、星からの光が水面の波紋のようなパターンを見せる。このパターンは光源の見かけの大きさに依存するので、回折パターンをとらえることができれば星の視直径がわかるのだ。

独・ドイツ電子シンクロトロン研究所のTarek Hassanさんたちは、米・ホイップル天文台に設置されている12m望遠鏡4台から構成されるシステム「VERITAS」(Very Energetic Radiation Imaging Telescope Array System)を使って、小惑星による掩蔽現象の観測に挑んだ。

VERITASの本来の目的は、宇宙空間で発生した高エネルギー粒子やガンマ線が地球大気中を通過する際に発生する非常に短時間のかすかな青い光「チェレンコフ光」を観測するという、
高エネルギー現象に関するものだ。光学的にベストな画像の取得には不向きだが、星の光が高速で変化するような現象に対する感度が非常に高いという特長が、今回の研究では活かされた。

研究チームは2018年2月22日に、直径60kmの小惑星「インプリネッタ((1165) Imprinetta)」がコップ座方向の10等星「TYC 5517-227-1」を隠す現象を観測し、毎秒300枚の画像を取得して、光の回折パターンをはっきりととらえることに成功した。

この結果から、TYC 5517-227-1の視直径が0.125ミリ秒(満月の見かけの約1400万分の1、人間の視力で約50万相当)と測定された。別の方法によりこの星までの距離が約2700光年とわかっていることから、
星の実際の大きさは太陽の11倍ほどであると計算され、同星が赤色巨星であることが示された。

また、3か月後の2018年5月22日には、直径88kmの小惑星「ペネローペ((201) Penelope)」 がおとめ座方向の10等星「TYC 278-748-1」を隠す現象も観測され、回折パターンから星の視直径が0.094ミリ秒と測定された。

波長域を狭くして回折パターンを鮮明にするといった工夫により、測定精度はさらに向上すると見込まれている。
小惑星による恒星の掩蔽を利用して視直径を測定するという今回の新手法は、従来よりずっと遠い恒星の分析を可能とするものであり、その結果得られる情報から恒星の研究がさらに進むことが期待される。
2019/04/24(水) 12:22:57.90ID:lADG3aLW0
■人を寄せつけない危険な崖をドローンで調査、3本見つかる

米国ハワイ州、カウアイ島のカララウ渓谷にある人里離れた険しい断崖絶壁に、人が近づくことはほぼ不可能だ。

カウアイ島に拠点を置く国立熱帯植物園(NTBG)の研究者は、何十年もの間、危険な稜線を歩いてその崖にたどり着き、垂直に切り立つ絶壁をロープで下り、希少な在来植物を探して隅から隅までくまなく調べてきた。

しかし今、彼らは新たな道具を手に入れた。ドローンである。そして1月下旬、驚くべきものを発見した。2009年に見られたのを最後に絶滅したと考えられてきたハイビスカスの仲間(Hibiscadelphus woodii)が、断崖絶壁に生えていたのだ。

この種は1991年に初めて発見され、1995年に命名された。花は鮮やかな黄色で、やがて紫がかった色合いに変化する。授粉は、在来種の鳥が行っていると考えられている。
Hibiscadelphus woodiiを繁殖させようと、異なる株の花での授粉、接ぎ木、挿し木を試みたが、どれも成功せず、2016年に絶滅したと見なされた。

H. woodiiが写っているとみられる写真を、ドローンが撮影したのが1月のこと。2月には写っていたものを再確認するため、写真のGPS座標にもう一度ドローンを飛ばし、より多くの写真を撮影した。その結果、崖の側面に3本のH. woodiiが生えていることが明らかになった。

「花が写っていることを期待していましたが、その時は開花していませんでした」とNTBGのドローン・スペシャリスト、ベン・ナイバーグ氏は話す。

「崖はまさに絶壁で、H. woodiiははるか下のほうにあります。ヘリコプターを使う可能性を探りましたが、生えている場所の地形が、ヘリコプターで近づけるものかどうか確信が持てません」とナイバーグ氏は話す。
「たとえ崖の上にたどり着いたとしても、ロープで下りて行くのは、とても難しく危険です」

しかし、同氏らは、新たな技術で難題を解決できると期待している。現在、植物を切り取って回収できるドローンを開発中で、これが実現すれば、崖の側面に生える植物の調査が容易になるかもしれない。

NTBGは、生物多様性ホットスポットとして知られる同地域を約2年半にわたりドローンで調べてきた。
2019/04/25(木) 21:02:51.59ID:2b8ZM+s/0
福井大学は、全身麻酔に使う鎮静薬など3種類の薬の量を自動で調整する「ロボット麻酔システム」を開発したと発表した。

使う量を間違うなど人為的なミスを減らせ、麻酔科医の負担軽減につながるという。

システムは、手術中に鎮静薬と筋弛緩(しかん)薬、鎮痛薬の3種類の薬が患者の体内に常に適量入っていくよう、モニターのデータを基に自動で調整するソフトウェア。

同大は2017年に麻酔薬の自動制御に関する研究を始め、これまでに100例近いデータを集め、このシステムを開発した。
2019/04/26(金) 09:40:47.28ID:gCTU7+OJ0
AFPが入手した国連(UN)報告書の草案によると、人為的影響により最大100万種に及ぶ生物が絶滅の危機に直面する恐れがあるという。

報告書では、人類の生存に不可欠な自然資源を人類がどのようにして損なってきたのかが、詳細に列挙されている。

われわれ人類の生存に必要な、清浄な空気、飲用可能な水、二酸化炭素(CO2)を吸収する森林、花粉を媒介する昆虫、タンパク質を豊富に含む魚、嵐を食い止めるマングローブなどの自然の恵みは、
次第にその規模が縮小している。これらは、ほんの数例に過ぎないが、その減少のスピードが加速することで、気候変動に劣らない脅威になると、5月6日に公表予定の報告書は指摘している。

報告書は、自然環境に関する科学文献を国連が調査してまとめた1800ページにわたる調査文献から要旨を抽出した44ページの「政策立案者向け概要」だ。
ここでは、生物多様性の損失と地球温暖化が密接に関連していると指摘されている。

4月29日から仏パリで開催される国連の科学者組織「生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学政策プラットフォーム(IPBES)」の総会では、
世界130か国の政府代表らによってこの政策立案者向け概要が詳細に検証される。言い回しは変えられる可能性があるが、概要の基となる報告書からの数字は変更できない。

国連の要請を受けて報告書をまとめたIPBESのロバート・ワトソン(Robert Watson)議長は、AFPの取材に対し「気候変動と自然損失は同様に重要な課題。
また、環境にとってだけでなく、開発や経済の問題としても重要だ」と語った。ただ、IPBESの調査結果については詳細を明かさなかった。

ワトソン議長は「人類が持つ食物やエネルギーを生産する方法は、自然が人類にもたらす調整(機能とその有益な)効果を弱体化させている」と述べ、またこの損害を食い止めることができるのは「変革的な変化」だけだと続けた。

家畜の生産を含む農業と森林破壊は、温室効果ガス排出の約4分の1の原因となっている上、自然生態系に大きな打撃を与えている。
2019/04/26(金) 09:41:48.51ID:gCTU7+OJ0
IPBESの報告書は、「地球規模で進行する種の絶滅ペースの急激な上昇がすぐそこに迫っている」と警鐘を鳴らしている。

報告書では、種の減少ペースが「すでに過去1000万年間で、平均数十倍から数百倍も上昇している」と指摘され、また「(今後)50万〜100万種が絶滅の危機にさらされることとなり、
その多くは数十年以内に危機的状況に置かれると予測される」とも記された。多くの専門家らは、過去5億年で6回目の、いわゆる「大量絶滅事象」がすでに進行中だと考えている。

科学者らの推計によると、地球上には現在約800万種の生物が生息しており、その大半が昆虫だという。しかし、現在分類されている全動植物種の4分の1が、
生息地を追われたり、捕食や汚染を受けたりしてすでに絶滅に向かいつつある。

そして、劇的な減少率が数字でも見て取れるのが、野生哺乳類のバイオマス(生物量、生物体の総重量)だ。これは82%の減少となっている。

なお、哺乳類の全バイオマスの95%以上を占めるのは、人と家畜だ。

生物種の減少の直接的原因を重要度順に列挙すると、生息環境の縮小や土地利用の変化、食物のための狩猟や生物部位の違法取引、気候変動、汚染、ネズミ、カ、ヘビなど外来種の海路や空路での侵入であることが、今回の報告書で明らかになった。

「さらに、生物多様性の損失と気候変動の大きな間接的要因が二つある──世界人口の多さと、その消費能力の増大だ」と、ワトソン議長は指摘した。
2019/04/27(土) 00:07:09.67ID:gUdHm2Mc0
この数十年、研究開発の分野において、一定の成果を挙げるために必要とされる研究者の数やコストは増加する一方だ。急速な進歩を遂げている人工知能(AI)の真価は、人間だけでは不可能な発見を可能にし、イノベーションのプロセスを変えることにある。

マサチューセッツ工科大学(MIT)のレジーナ・バーズィレー教授のオフィスからは、製薬・バイオテクノロジー大手企業ノバルティスのバイオメディカル研究所がよく見える。バイオテク企業のアムジェン(Amgen)の創薬グループはその数ブロック先だ。
人工知能(AI)分野をリードする研究者の1人であるバーズィレー教授は最近まで、化学者や生物学者で溢れているこれらの建物についてあまり考えたことはなかった。

しかし、AIと機械学習が画像認識や言語理解においてかつてない成果を達成し始めるにつれて、こう考えるようになった。AIは新薬の発見作業にも変革をもたらすのではないだろうか?

新薬の発見における問題は、人間の研究者は、研究可能な範囲のごく一部しか探求できないことだ。薬品に類似する分子は1060もあると推定されているが、これは太陽系にある原子の数より多い。

しかし、無限にあるように思える可能性のすべてを注意深く検査することは、機械学習が得意とするところだ。既存分子とその特性の巨大なデータベースでAIを訓練すれば、可能性のある関連分子のすべてを調べられる。

創薬は、恐ろしく費用がかかり、しばしば挫折に見舞われる仕事だ。医薬品化学者は、分子構造が特性にどのような影響を及ぼすかを自分の経験に基づいて判断し、どのような原材料を組み合わせれば良い薬になるかを推測する必要がある。

数えきれないほどのバリエーションを合成して試験するが、ほとんどは失敗に終わる。「新しい薬を作り出すのは未だに芸術の創作と同じです。
薬になりそうな物の組み合わせの可能性があまりにも多いからです」とバーズィレー教授はいう。「薬になりそうな良い候補物質を探すのには長い時間がかかります」。
2019/04/27(土) 00:13:43.25ID:gUdHm2Mc0
深層学習によりこうしたクリティカルな段階が高速化すれば、化学者たちははるかに多くの可能性について探求できるようになり、創薬が迅速になるかもしれない。

機械学習の優位点の1つは、しばしばひねりのある想像をすることだ。「AIは人間が思いもつかない方向に研究を進めるようです」と言うのは、
バーズィレー教授と共同研究をしているアムジェンの医薬品研究者、アンヘル・グスマン=ペレス博士だ。「AIの考え方は、人間とは違うのです」。

機械学習を使って、クリーンテックに応用できる新材料を発明しようとしている研究者もいる。送電網の余剰電力を蓄える電池や有機太陽電池を、
現在の大きくて扱いにくいシリコンベースの電池よりずっと安く実現できる新材料が、研究者たちの「欲しいものリスト」に入っている。

化学、材料化学、そして創薬が想像を超えるほど複雑になり、データが飽和状態にまで増えるにつれて、ブレークスルーは起こりにくくなり、しかも高価になった。

製薬業界やバイオテクノロジー業界は研究に資金をつぎ込んできたが、これまで数十年、新しい分子をベースにした新薬の数は低調だ。
さらに現在、1990年代初期に登場したイオン電池が行き詰りを見せ、シリコン太陽電池も何十年か前に設計されたものだ。
2019/04/27(土) 00:14:17.84ID:gUdHm2Mc0
製薬業界やバイオテクノロジー業界の進歩を遅らせているこのような複雑さを処理するのは、深層学習が得意とする分野だ。

多次元空間を縦横に検索し、価値ある予測を立てることは「AIの最強の分野」だと言うのは、カナダ・トロントのロットマン・マネジメント・スクール(Rotman School of Management)の経済学者であり、
ベストセラー『予測マシンの世紀:AIが駆動する新たな経済』(原題:Prediction Machines: The Simple Economics of Artificial Intelligen)の著者であるアジェイ・アグラワル教授だ。

ある最近の論文で、MIT、ハーバード大学、ボストン大学の経済学者たちは、AIの最大の経済的インパクトは、AIが「イノベーション過程の性格や研究開発組織」を最終的に作り変える、新たな「発明方法」となり得ることにあると主張している。

ボストン大学の経済学者であり、この論文の共同執筆者であるイエイン・コックバーン教授は、「応用範囲の広い新たな発明方法は滅多に現れませんが、もし私たちの推測が正しければ、AIは多くの分野で研究開発の費用を劇的に変えるかもしれません」と述べている。

イノベーションの多くには、データに基づく予測が含まれている。そうしたタスクを、「機械学習は何桁も速く、何桁も安くする可能性があります」とコックバーン教授は付け加える。
2019/04/28(日) 00:03:37.69ID:XjZ8p8980
気球と飛行機の2つの状態を切り替えることで推進力を生み出し、無限に空中にとどまる――。そんな構想から生まれた「空気より軽い」航空機フェニックスがこのほど、初の試験飛行に成功した。

「超長時間耐久性自律型航空機」と呼ばれるフェニックスはスコットランドの科学者が開発を手掛け、先月の試験飛行で120メートルを飛んだ。

機体は全長15メートル、翼幅10.5メートル。ビジネスや科学分野での活用を念頭に開発された。開発チームは、通信業界の革新につながるとみて期待を寄せている。

プロジェクトに関わる英ハイランズ・アンド・アイランズ大学のアンドリュー・レイ教授は声明で「フェニックスは半分の時間を空気より重い飛行機として、残りの時間を空気より軽い気球として過ごす」「状態の切り替えを繰り返すことが唯一の推進力の源となる」と解説した。

機体は胴体部分にヘリウムを詰めて上昇、エアーバッグで空気を吸入し圧縮することで降下する。主翼と尾翼には太陽電池を搭載しており、弁やポンプの駆動に使うバッテリーを充電する。

レイ教授はこのシステムによりフェニックスは「完全な自給自足」が可能になると指摘。「疑似的な衛星として活用でき、通信分野に従来より大幅に安い選択肢をもたらすだろう」と期待を示した。

開発チームはまた、遠隔地へのWi−Fi(ワイファイ)接続提供にも同機を活用できるとみている。

航空業界では近年、飛行船型の航空機が再登場している。世界最大の航空機とされる巨大飛行船「エアランダー10」も近年中に商用飛行を開始する見通しだ。
2019/04/29(月) 04:48:03.19ID:zARM3nwG0
米航空宇宙局(NASA)と米緊急事態管理局(FEMA)が小惑星、彗星(すいせい)や地球接近天体(NEO)が地球に衝突する軌道上にあるとの事態を想定し、対応策を講じる演習を来週実施することとなった。

欧州宇宙機関やNASAの惑星防衛調整局、国際小惑星警報ネットワーク(IAWN)などの国際組織も協力する。演習は、世界中の科学者が集まる年次の惑星防衛関連会議で実施する予定。

NASAは昨年6月、小惑星などが地球に衝突する災害が発生する可能性は非常に小さいとしながらも、実際に発生した場合は壊滅的な被害につながるとの見解も示していた。

衝突が予想されるとのシナリオは、NASAのジェット推進研究所のNEO研究センターが作成する。想定によると、天文学者が3月26日に地球に危険なNEOを発見。
数カ月間の追跡調査で、2027年に地球に衝突する確率は100分の1と判断したとした。この確率は科学者によって行動を起こすべき水準と受けとめられている。

この事態を受け、緊急事態管理当局と科学者らはどう対応すべきかを演習で検討するとした。惑星防衛調整局当局者は声明で、演習は緊急事態管理当局や科学者、各国政府の間でより効果的な連絡方法などの創出に寄与するだろうとした。

NASAはこれまでNEO接近などに対応する演習に6度参加。より正確な衝突場所の解明や衝撃の度合いなどに関する研究を続けており、実際の脅威が生じた場合、より精度の高い予想が可能になるとも考えられている。

米国が打ち上げた探査機「オシリス・レックス」は昨年12月、小惑星「ベンヌ」に到着してもいた。2年間にわたって調査する予定。
2019/04/30(火) 02:23:54.47ID:Sosb4ACt0
専門雑誌に掲載された難解な論文を読み込み、科学的背景を持たない読者にもわかりやすいようにかみ砕いて文章として伝える「サイエンスライター」と同じように機能するAIをマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者らが発表しました。

MITの大学院生であるRumen Dangovski氏とLi Jing氏、物理学教授のMarin Soljacic氏らの研究チームは、専門的な論文を1、2文程度に要約するAIを開発しました。
AIが生成できる文章は非常に短いため、2019年4月時点では実際のサイエンスライターが作成するような記事を作り出すことはできないとのことですが、大量の論文を読む際に軽くチェックして内容を予備的に把握するのに役立つ可能性があります。

もともと、研究チームは物理学的な問題に対処することを目的としてAIでのアプローチを試みていたそうで、論文の要約などの処理に焦点を当てていなかったそうです。
ところが、研究チームは自身が開発したアプローチが物理学の分野だけでなく、自然言語処理を含むほかの分野にも同じアプローチが適用できることに気づいたとのこと。

一般的なニューラルネットワークは、コンピューターが非常に多くの事例についてのパターンを「学習」して進歩します。
たとえば写真に写っているオブジェクトを識別したり、写真や音声から特定のものを抜き出したりするシステムに、ニューラルネットワークは広く活用されています。

その一方で、ニューラルネットワークは長い一連のデータから情報をピックアップし、関連付けることが困難だとのこと。この能力は長い論文から必要な情報を見つけ出して要約する、サイエンスライターのような仕事に求められる技術の一つです。
長距離の依存関係をモデル化する長期短期記憶(LSTM)ネットワークなどの手法がこの問題を解決するために使用されていますが、自然言語処理を実用的なものに近づけるには至っていません。

研究チームは従来のニューラルネットワークに使われてきた行列の乗算に基づくシステムではなく、多次元空間で回転するベクトルに基づく代替システムを考案しました。
このシステムは「記憶回転単位(rotational unit of memory)」と名付けられており、研究チームは「RUM」と呼んでいます。

RUMはニューラルネットワークが要素を記憶するのを助け、より正確に要素を思い出すことにも有効とのこと。
2019/04/30(火) 02:27:29.54ID:Sosb4ACt0
RUMはもともと光の振る舞いのような複雑な物理学的問題を解決するために考案されたアプローチでしたが、やがて研究チームはRUMが自然言語処理のような他分野でも有用である可能性に気づきました。

自然言語処理において、RUMは文章中に登場する個々の単語を多次元空間におけるベクトルで表すとのこと。
文章中の単語が特定の長さと特定の向きを持つ線になることで、数千もの次元を持つ理論上の空間で文章が表され、最終的なベクトルが文章となって出力されると研究チームは述べています。

試しに研究チームがLSTMネットワークを用いた要約AIに、「Baylisascariasis」という動物に感染する回虫の一種に関する論文を読み込ませ、
要約を出力してみたところ、以下のような文章が生成されました。この要約は非常に反復的であり、実用に耐えうる精度であるとはいえません。

◆原文:
“Baylisascariasis,” kills mice, has endangered the allegheny woodrat and has caused disease like blindness or severe consequences. This infection, termed “baylisascariasis,” kills mice, has endangered the
allegheny woodrat and has caused disease like blindness or severe consequences. This infection, termed “baylisascariasis,” kills mice, has endangered the allegheny woodrat.

◆日本語訳:
「Baylisascariasis」はネズミを殺し、アレゲニーウッドラットを危険にさらして失明や重大な結果をもたらしてきました。この感染症は「Baylisascariasis」と呼ばれ、ネズミを殺し、
アレゲニーウッドラットを危険にさらして失明や重大な結果をもらしてきました。この感染症は「Baylisascariasis」と呼ばれ、ネズミを殺し、アレゲニーウッドラットを危険にさらしてきました。
2019/04/30(火) 02:28:03.88ID:Sosb4ACt0
一方でRUMに基づいた要約AIに同じ論文を読み込ませたところ、出力されたのは以下のような文章でした。この要約はLSTMネットワークを用いたAIによる要約よりも読みやすく、反復的な部分も少なくなっています。

◆原文:
Urban raccoons may infect people more than previously assumed. 7 percent of surveyed individuals tested positive for raccoon roundworm antibodies. Over 90 percent of raccoons in Santa Barbara play host to this parasite.

◆日本語訳:
都会のアライグマは従来想定されていた以上に、人間に感染するかもしれません。調査対象となった人々のうち7%がアライグマ回虫抗体に陽性反応を示しました。サンタバーバラに住む90%以上のアライグマがこの寄生虫の宿主になっています。

イギリスのAI開発企業であるDeepMindでAI研究を行うCaglar Gulcehre氏は、AIにおいて時間や空間的に離れた場所にある関連要素を結びつけることは、非常に根本的で重要な問題だったと指摘。

「今回の研究が全ての問題を解決するわけではないと思いますが、質疑応答やテキスト要約、連想などのタスクに関する有望な結果を示しています」とGulcehre氏は述べました。
2019/05/01(水) 05:23:40.48ID:RJDviWwA0
四大文明と言われるように、人類の文明はチグリス・ユーフラテス川、ナイル川、インダス川、黄河の4つの流域から発達したことが知られている。しかし、洋の東西を問わず、最も人気なのは古代エジプト文明だ。

エジプト文明は、ピラミッドやミイラをはじめ、ツタンカーメンの黄金のマスクのように、まだ見つかっていない遺物の発見など、
さまざまなロマンにあふれているが、ひときわ優れているのが芸術性だ。ファラオや古代の民衆の生活をあらわした彫像や装飾品が、圧倒的なリアリティーをもって作られている。

ギリシャの哲学者プラトンが「エジプト美術は1万年を経ても変わっていない」という言葉を残したように、伝統や保守性を重視するエジプト文化は、宗教や死後の世界とのつながりが強く、
「太陽のように永遠に変わらないもの」とか「永遠の生命・健康・富」を好んで、堅牢な石の彫像を数多く残した。ただひとつ残念なのは、多くの彫像の鼻がことごとく欠けている点だ。

有名なところで言えば、第19王朝で66年間にわたって絶対的権力を握ったラムセス2世や、第18王朝のハトシェプスト女王。統治期間が長いファラオは、それだけ多くの彫像が残されているが、鼻がつぶれているものが多い。

現代の我々は、長い歴史の間に、彫像が倒れたり、風や雨に晒されたりして、最もとんがって華奢な先端部分が欠けたり、侵食してしまったのだろうと考えている。

もちろんその理由も考えられるが、ニューヨークのメトロポリタン美術館でエジプト美術を担当するアデーラ・オッペンハイム学芸員は、「ほとんどの場合、悪意ある人為的な破壊行為の結果なのです」と指摘する。

オッペンハイムさんによると、古代エジプト人は彫像には生命力があると信じていたという。もちろん、石や金属でできた像が歩き回ったり、
呼吸したりすることはないということは知っていたが、ミイラや彫像に「口開けの儀式」を行うことで、霊魂が入り、死者が再生すると考えていた。

この考え方は、権力者に敵対するライバルや、墓荒らしを行った侵入者にも広まっていたことから、死者がよみがえるのを防ぐために、
呼吸できないよう鼻や顔を傷つけたり、手足を破壊することで、彫像の中に宿る魂を、文字どおり「息の根を止めて」いたのだという。

死んだ後にもう一回、殺された証が欠けた鼻なのだ。
2019/05/02(木) 05:32:48.87ID:T9b+d/S30
インフルエンザのウイルスは変異しやすく、毎年流行することが知られています。

このインフルエンザウイルスを、変異があまり起こらないようにしながら、効率よく増やすことができる研究用の細胞を新たに開発したと、東京大学医科学研究所などが発表しました。効果的なワクチンの生産などにつながる成果だとしています。

東京大学医科学研究所の河岡義裕教授などのグループは、研究や実験で使われているイヌの腎臓の細胞に、ヒトのインフルエンザウイルスに感染しやすくなる遺伝子を入れ、「hCK細胞」という新たな細胞を作りました。

そして、この細胞に、A香港型のインフルエンザウイルスを感染させたところ、変異がほとんど起こらなかったうえ、これまでよりも効率的に増殖させることができたということです。

河岡教授は「これまでは変異が起きてしまったり、あまり増えなかったりすることが問題だったが、この細胞を使えば、薬やワクチンの効果をより正確に早く、
調べられるほか、効果的なワクチンを短時間で作ることができるようになると期待される」としています。

論文は科学雑誌「ネイチャー・マイクロバイオロジー」に掲載されています。
2019/05/03(金) 06:11:22.39ID:yEVRQp2N0
哲学者のソクラテスは自らの無知を自覚することが真の認識に至る道であるという「無知の知」を説きましたが、「知識が多い人ほど、自分の知識の限界を認識し、間違いの指摘や他人のアイデアを認めやすい」ということが研究で示されました。

アメリカ、ペパーダイン大学の心理学者であるエリザベス・クラムレイ・マンカソ氏らは、「intellectual humility(知的謙遜)」という概念について研究を行いました。
知的謙遜とは、「間違いは起こるものだ」「自分の知識は限られている」ということを冷静かつオープンに受け入れられること。
知的謙遜の対極にあるのが「intellectual overconfidence(知的過信/自信過剰)」という概念。自分の考えに自信を持つことは基本的にはいいことですが、過剰な自信は問題があると捉えられています。

知的謙遜・知的過信について調査を行うため、マンカソ氏らの研究チームは合計1200人の被験者に対し、「知的謙遜と学習の間にあるさまざまな関係」を調べる5つの実験を行いました。

まずアンケート調査では、被験者はいくつかの質問に答え、同時に研究者が開発した知的謙虚スケールで自分の回答を評価しました。
このスケールは、過度な知的優位性を強く持つかどうかを調べる「知ったかぶり」スケールと、他人から学ぼうとする「知的寛容性」スケールの2つから構成されるとのこと。

この結果、まず、知的謙虚を持つ人は一般知識が多いということが判明。

「知的謙虚と一般知識の多さの間につながりがあることは、知的謙虚が『人の一般知識の多さを正確に測る能力』と関係しているという研究結果によって説明がつきます。
つまり、自分が知らないことを知ること(そして『知らない』と進んで認めること!)は新しい知識への第一歩なのです」とマンカソ氏は記しています。
2019/05/03(金) 06:11:57.26ID:yEVRQp2N0
一方、知的謙虚でない人は自分の認知能力を過大評価する傾向があるものの、知的謙虚さの度合いによって認知テストの結果が影響を受けるわけではないことも示されました。

研究者が知的謙虚さと認知能力の間に関連性があると予測していたため、これは「驚くべき結果」だったそうです。

しかし、知的謙虚には問題もあることも、マンカソ氏らの研究で示されています。理由はわかりませんが、知的謙虚さの強さがGPAの低さと関連性があることが示されているのです。
また知的謙虚さを持つ被験者は自分の認知能力を過小評価することも示されています。

「人は偏見のない人を受け入れやすい傾向にありますが、一方で自分の信念を確信しない人を『弱い』と考えたり、すぐに考え方を変える人を『操作的』『安定していない』と考えることがある可能性もあります」「このような社会における人の見方が、
人に自分の間違いを認めづらくしているかもしれません。『自分の考えには自信を持つべき』と考える人は、考えを変えることを恐れるかもしれません」とマンカソ氏は語っており、知的謙虚の理解を深めることが、社会における人のあり方に影響を及ぼすと考えています。

今回の研究結果から、少なくとも「知的謙虚は社会に幅広い影響を及ぼしている」ということは示されたといえます。一方で研究者は、知的過信が知識・認知・新しいことを学習する能力にどう影響するかを理解するためには、さらなる研究が必要だとしています。

「知的謙虚は数多くの面で、公共財に寄与しています」「知的謙虚は人々の認識に対する『意見』の枠を越え、社会的態度・社会的行動の示唆を含みます。

この研究は、意見が不一致の場合でも、人に対して礼儀正しく、慈悲深く振る舞う助けとなる可能性があります」とマンカソ氏は述べています。
2019/05/04(土) 00:00:56.83ID:pHALa8u30
科学技術にとって平成の30年はどんな時代だったのか。少なくとも平成の終盤は悲観的な声が多かった。日本の論文数の停滞と中国の台頭など、地位低下が定量的に示されことがきっかけだ。

調査の数字がマインドを冷やし、次の調査の数字を悪化させている。日刊工業新聞は平成の後期に11人のノーベル賞受賞者にインタビューした。彼らの言葉から令和の科学技術を探る。

「国は科学技術立国を目指すといいつつ、反対の道を歩んでいる」(小林誠高エネルギー加速器研究機構特別栄誉教授)。「少なくとも科学技術立国には向かっていない。日本はどんな国を目指すのか。
もし科学技術でないなら、何かを示してほしい」(梶田隆章東京大学教授)。科学技術を代表する受賞者たちが厳しい声を上げた。これは現場の声にも表れている。

文部科学省の科学技術・学術政策研究所(NISTEP)による研究者の意識調査では、基礎研究への認識が16年から18年にかけて急速に悪化した。
日本の基礎研究から国際的に突出した成果が生み出されているか聞いた設問は、36%の研究者が評価を下げ、上げた研究者は8%に留まった。
基礎研究の多様性が確保されているか聞いた設問では、29%が下げ、上げたのは7%だった。差し引き研究者の2―3割が認識を悪化させた。

理由には「役に立つ研究や成果がすぐに見える短期的研究に偏ってきている」「目の前の研究費獲得が最大の目標となっている」といった意見が挙げられた。研究の自由度が減り、知的探究心をもとに進める学術研究が苦しい状況にある。
2019/05/04(土) 00:02:01.61ID:pHALa8u30
この批判の矛先にあるのが大型プロジェクトだ。政府主導で社会課題の解決に向けた開発が進む。NISTEP調査では「選択と集中が過度になっている」と指摘された。ただ“多様性”と“選択と集中”は矛盾しない。

二つを繰り返すことで研究テーマの新陳代謝が進み、長期的に研究の多様性が増す。「大学は基礎、応用は企業が担うべきだ」という意見に、科学技術振興機構研究開発戦略センターの野依良治センター長は「基礎か応用かという二元論は不毛だ」と断じる。

京都大学の山中伸弥教授も「基礎と応用は競合するものではない」と強調する。

社会課題などに役に立つ研究も学術研究を圧迫する。東京工業大学の大隅良典栄誉教授は「医学に役に立たない生物学は存在しないことになっている。
科学が長年『役に立つ』ことを求められてきた弊害が現れている」と指摘する。成果を役に立つとこじつける論文が増え、学術研究の評価が下がっている。

お役立ち論文の前には、“新しい”とこじつける論文が量産されていた。わずかな差で新しいと主張する論文があふれ、研究の評価軸が壊れた。
その反動で“役に立つ”ことが求められ、その実績として産学連携が推進された。しかし“役に立つ”という評価軸もどれが本物かわからなくなり始めている。

結局、研究者への評価を論文の数や被引用数などの客観指標に頼る。大隅教授は「視野の狭い研究者ほど客観指標に依存する。
研究者は科学全体を見渡す力を培わないと駄目になる」と指摘する。

評価軸が形骸化し、評価を客観指標に依存して本質を見失う。学術界全体が大企業病にかかっているかのようだ。
2019/05/05(日) 09:15:29.71ID:VO1yPGL+0
この状況で予算配分への不満がくすぶっている。NISTEP調査で研究資金の配分機関が役割を果たしているか聞いた設問では28%が評価を下げ、上げたのは10%。学術研究にも濃淡がある。

例えば宇宙研究では小惑星探査チームが水酸化マグネシウムを“水”とし、小惑星での水酸基含有鉱物の発見を、地球上の水の起源に迫れる成果と宣伝する。だが論文では水酸基含有鉱物を“水”とは書いていない。

起源解明においては傍証の位置づけだ。素粒子研究では国際リニアコライダー(ILC)の推進派はILCで宇宙がつくれると宣伝するが、それはすぐに消えると小さく説明が入る。

茨城県科学技術振興財団の江崎玲於奈理事長は「ノーベル賞の分野で競争力につなげるならマテリアルやヘルスケアに投資すべきだ」と強調する。宇宙も素粒子も国内の予算の議論よりも先に海外で国際共同プロジェクトを約束する分野だ。

必ずしも実用研究と学術研究の対立ではなく、学術研究の中でフェアに投資配分されているか疑う声がある。ビッグサイエンスなどの研究者と官僚が二人三脚で予算をとりにいく分野と、人文社会科学や数理などの研究者と官僚が分断された分野では差があった。

ただ人工知能(AI)や自動運転の開発に数理は必須で、社会実装には人文社会科学の知見が欠かせなくなった。
2019/05/05(日) 09:15:55.19ID:VO1yPGL+0
この打開策として大学と企業の組織同士での産学連携が進められている。名古屋大学の天野浩教授は中国の台頭を念頭に「大学と産業界が組織的に対抗すべきだ」と説明する。

島津製作所の田中耕一シニアフェローは「日本の良さを生かし切れていない部分があり、改善すれば世界と戦える」という。組織同士の連携で共同研究が大型化すると、その間接経費が大学本部の収入になり、基礎や学術研究へ配分できる。

ただ北里大学の大村智特別栄誉教授は「資金源として国が頼れなくなったから企業に頼るというのは、連携でなく依存だ」と指摘する。

令和になっても確かなものは教育と人材だ。白川英樹筑波大学名誉教授は研究者が社会に科学を伝える重要性を説いてきた。「一人ひとりの好奇心と教養が社会を支え、研究者はこの社会に支えられている」という。

米カリフォルニア大学サンタバーバラ校の中村修二教授は「工学系を目指す若者は、まず日本から出ることだ。学術界も産業界も沈んでいく国に留まり、
それでも支援を求めて国にすがりつく日本の大学研究者にどんな未来があると思うか。若者には自分の脚で立ち、生き抜く術を身につけてほしい」と語る。
2019/05/06(月) 02:00:26.79ID:zEqOc/FQ0
普通なら何万年もかかるほど離れた2地点を一瞬で移動できる「ワームホール」について、ハーバード大学の物理学者であるDaniel Jafferis氏が、2019年4月13日にコロラド州で開催されたアメリカ物理学会のApril Meeting 2019で発表を行いました。

Jafferis氏は「ワームホールは存在する」と主張しましたが、SFに描かれるような銀河間移動に使えるほど実用的ではないとも述べています。

ワームホール理論の歴史は古く、ドイツの数学者・物理学者であるヘルマン・ワイルが1928年にその概念を提唱しています。1957年にアメリカの物理学者であるジョン・ホイーラーが、空間と空間を結ぶチューブという図と共に「ワームホール」と命名しました。
ワームホールの存在は実証されていないものの、アインシュタインの一般相対性理論に基づいて存在が提唱される「ホワイトホール」はブラックホールとワームホールで結ばれているという説もあります。

本来であれば何万年もかかってしまうような距離を、文字通り時空を超えて移動できてしまうワームホールはフィクションの世界でもしばしば登場します。
例えば、映画「コンタクト」では異星人からのメッセージを元に作り上げた装置でワームホールを通過し、主人公は地球から約25光年離れたベガにたどり着きます。

Jafferis氏の研究内容は宇宙旅行を目的としたものではなく、量子力学に関する理論。Jafferis氏は、量子レベルでつながった2つのブラックホールが光の通過できるワームホールとして機能する可能性を指摘しています。
この可能性は、遠く離れた場所からブラックホールを利用して光と情報を取り出せることを意味しています。

「外から見れば、ワームホールを通過するということは絡み合ったブラックホールを利用した量子テレポーテーションに相当します」とJafferis氏。
一方で、Jafferis氏が提唱するものはあくまでも光が通過するワームホールであることから、「私たちがワームホールを通り抜けるには、直接現地に向かうよりも時間がかかってしまうため、宇宙旅行にはあまり役に立ちません」と論じました。

Jafferis氏は「この研究の真の意味はブラックホール情報の問題と重力と量子力学の関係に関連しています」と述べ、ワームホールを構築する方法を研究することが量子重力理論の発展に寄与すると説きました。
2019/05/07(火) 01:10:41.49ID:GbNFfY2D0
「生きる化石」ともいわれるシーラカンスは、化石種とほぼ同じ古い形態を持ち続けている貴重な魚類です。

シーラカンスは人間をはじめとする陸上に住む生物と関連が深いとされており、シーラカンスを研究することで人類のルーツをより深く知ることができるとされています。
そんなシーラカンスは体長2m近くに達する比較的大きな魚であるものの、体と比較して非常に小さな脳を持っていることが知られており、シーラカンスの脳がどのように発達するのかについての研究結果が発表されました。

多くの化石によって存在が知られていたシーラカンスは、白亜紀の終わりと共に絶滅したと思われていましたが、1938年になって南アフリカで生存が確認されて世界を驚かせました。
さらに科学者たちを驚かせたのは、シーラカンスが化石で見つかっていた種とほぼ同じ形態をとどめていた点です。

当時、シーラカンスは陸上に進出してやがて人間やほかの四肢動物へと進化した魚類の直系子孫と考えられていました。
そのため、シーラカンスについて詳しく研究することで、人間やその他の動物がどのように進化したのかという謎を解き明かすことができると期待されていたとのこと。

記事作成時点では、シーラカンスにかかる期待はやや薄まっています。進化の起源についての研究の進展や新たな化石の発見、DNA解析技術や分子生物学の研究結果などによって、
シーラカンスは人間や四肢動物に最も近い親類とは考えられていません。今ではシーラカンスよりもハイギョの方が人間や四肢動物に近い存在とされています。

それでも、シーラカンスは進化の起源を解き明かす鍵となりそうな特徴を持っているとのこと。シーラカンスの頭蓋骨は「頭蓋内関節」と呼ばれる関節によって内部が半分に分断されており、
この関節はすでに絶滅してしまった人間の先祖のように、非常に原始的な魚類にしか見られないものだそうです。

また、ほかの脊椎動物と比べてシーラカンスの脳は頭蓋骨と比較して非常に小さく、頭蓋骨容積のわずか1%ほどの大きさしかありません。一方で頭蓋骨の後部には、驚くほど大きな脊索が存在しており、
この特徴はすでに絶滅した人間の先祖となる魚類と共通しています。そこで、ブリストル大学のHugo Dutel氏らの研究チームは、シーラカンスの脳がどのように発達したのかを調査することにしたとのこと。
2019/05/07(火) 01:11:28.01ID:GbNFfY2D0
脳の発達を研究するには、生まれたばかりのシーラカンスから成体のシーラカンスを調べる必要があります。

しかし、そもそもシーラカンスは水槽で繁殖できない珍しい魚である上に、メスが胎内で卵をふ化させてある程度成長するまで育ててから産む卵胎生です。
世界的に保護されているため、無理矢理子どもを胎内に宿しているシーラカンスを捕獲するわけにもいきません。

そこでDutel氏らの研究チームは、子どもを宿していたわずかな捕獲例から得られた稚魚の標本を用いることにしました。長い間、研究者らは貴重な標本を解剖して内部を調査することができませんでしたが、
フランスにあるヨーロッパシンクロトロン放射光施設のX線スキャニング設備と強力なMRIを使用することで、標本の内部構造を分析することに成功したとのこと。

得られた分析データを基に成長の各段階における頭蓋内の3Dモデルを作成した結果、シーラカンスの発達中に脳の相対的な大きさが劇的に小さくなっていることが明らかになりました。
脳もゆっくりと成長してはいるそうですが、頭蓋骨をはじめとする部位の成長がそれを大幅に上回っているそうです。また、通常の脊椎動物では発達初期の段階で脊索は退化してしまいますが、シーラカンスでは脳よりもはるかに大きく成長するとのこと。

胎児(Fetus)の段階から成体(Adult)になるまで、脊索(緑色)は次第に大きくなっている一方で脳(黄色)はほとんど成長していないことがわかります。
なぜシーラカンスの脳が非常に小さいのかという点については、脊索の発達や頭蓋内関節など、複数の要因が重なったのではないかとDutel氏らは推測しています。

また、鼻の付近にある電気を感じ取る器官でエネルギーを大きく消費するため、脳の成長を犠牲にしているという可能性もあるとのこと。

シーラカンスの生態の多くは謎に包まれていますが、脊椎動物の進化や起源を理解するための有望な手がかりを持っていると、Dutel氏は述べました。
2019/05/08(水) 00:04:53.68ID:xMnaqRpb0
米国マサチューセッツ工科大学の研究者らは、英国のストーンヘンジやイースター島のモアイ像など、古代の大型の建造物がの建築用の機器のない時代にどのよう作られたのかを明らかにした。

研究者らは、古代の技術者たちが釣り合いと梃を利用することで、1人の人間が数十トンの巨礫を動かすことができたという。

実験のために研究者らは、形の異なる25トンのコンクリートの塊をいくつか作り、それぞれが正確に計算された重心を持つようにした。25トンのコンリートの塊は人間の力では持ち上げることはできないものの、
重心が正確に計算されたものでは、1人でも揺する、ひっくり返す、傾ける、押すという動作を行うことができ、さらに、驚くほど楽に、かつ正確にある場所から別の場所まで転がすことができた。

この結果から研究者らは、82トンのモアイ像の古代建設者たちは、まさにこの方法によって像を島全体に渡って移動させ、彼らの最終的な場所に配置することができたという結論に達した。

この実験は、古代の建築者が高度な技術を持っていたとする仮説の立証だけでなく、トラックやクレーンを使用できない場所で大きくて丈夫な構造物を作る方法をも示している。
2019/05/09(木) 06:42:32.39ID:19qQvk/a0
国立天文台や中国国家天文台などで構成される国際研究チームは4月30日、すばる望遠鏡の観測により、天の川銀河(銀河系)の誕生と成長の過程で合体してきた小さな銀河の痕跡といえる重元素を多量に含むという特徴的な元素組成を持つ恒星を発見したと発表した。

同成果は、国立天文台 TMT推進室の青木和光 准教授(総合研究大学院大学 准教授)、同 松野允郁氏(総合研究大学院大学 五年生)、兵庫県立大学の本田敏志 准教授、
東京大学 カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)の石垣美歩 特任研究員(研究当時)らによるもの。詳細は英国の天文学誌「Nature Astronomy」に掲載された。

恒星の小さな集団(矮小銀河)は、恒星の元素組成の関係から恒星の誕生が比較的ゆっくり進むと考えられており、実際の天の川銀河周辺の矮小銀河でも、マグネシウムと鉄の組成比が天の川銀河の多くの恒星とは異なる特徴を示すことが知られている。

研究チームはこれまでの観測から、400天体以上の金属元素量の比較的少ない恒星の元素組成を測定。今回の観測では、その中の一天体「J1124+4535」がマグネシウム/鉄比が低いことに加え、
鉄より重い元素が相対的に多いことを突き止めたほか、そうした重い元素は、爆発現象のなかで一気に起こる元素合成でできる(r-プロセス)ことも突き止めたという。

実際の同恒星の鉄組成は、太陽の約20分の1、マグネシウム組成は約40分の1であったが、ウランや金などとならんでr-プロセスでつくられる元素の1つで、
比較的観測しやすいため指標として用いられるユーロピウムは太陽組成に匹敵するほどであったという。
2019/05/09(木) 06:43:17.70ID:19qQvk/a0
このような組成の恒星は、天の川銀河では初めてみつかったとするが、良く似た組成を持つ恒星は、天の川銀河をとりまく矮小銀河のなかに数例ほど見つかっているとのことで、
今回の観測は、そうした矮小銀河のなかで生まれた恒星が、銀河形成の過程で天の川銀河に取り込まれてきたことを示すものとなると研究チームでは説明している。

また研究チームでは、今回見つかった恒星は、現在生き残っている矮小銀河の星のなかで金属元素量の比較的多い恒星とよく似ているともしており、これは矮小銀河がある程度時間をかけて進化した後に、
天の川銀河に合体したことを示すものであり、天の川銀河の渦巻状の円盤構造を大きく取り囲んで恒星がまばらに存在している「ハロー構造」の形成過程では、
矮小銀河の衝突・合体がある程度の期間継続していたことを意味するもので、現在想定されている銀河形成のシナリオを裏付ける結果と言えるとも説明している。

なお、研究チームでは、r-プロセスでつくられる重元素だけを多量に含む恒星がどのように生まれてきたのか、という点については依然として謎としており、
その謎を解くことが、矮小銀河のなかでどのように恒星がつくられてきたのか理解するうえで重要な課題の1つとなってくるとしている。
2019/05/10(金) 07:13:54.04ID:9bE2ZHio0
オリオン座大星雲の中にある巨大原始星から吹き出すガスの中に一酸化アルミニウム分子が見つかり、その空間分布が明らかにされた。惑星の材料がどのように作られるのかを理解する手がかりとなると期待される。

恒星がどのように誕生し、その周囲に惑星がどのように作られるかという問題は、太陽系や地球、生命の誕生と進化にもつながる重要なテーマであり、生まれたての恒星や惑星を観測したり、小惑星から持ち帰られたサンプルを分析したりして研究が進められている。

東京大学および宇宙航空研究開発機構の橘省吾さんたちの研究グループは、1400光年彼方のオリオン座大星雲の中に位置する原始星「オリオンKL電波源I」のアルマ望遠鏡による観測データを解析し、
そこに含まれる物質とその分布を調べた。オリオンKL電波源Iは太陽の数倍以上の質量を持つとみられる原始星で、周囲の原始星円盤から回転しながら吹き出すガスの流れ(アウトフロー)が存在する。

データ解析の結果、アウトフローの中に一酸化アルミニウム分子が存在することが示され、分子の空間分布も明らかになった。

一酸化アルミニウム分子が進化末期の年老いた恒星から吹き出すガス中に存在することはこれまで知られていたが、誕生直後の若い原始星の周囲に存在するのか、存在するとしてどのように分布しているのかは不明だった。
2019/05/10(金) 07:14:52.27ID:9bE2ZHio0
さらに、一酸化アルミニウム分子の分布が、アウトフローが吹き出す根元付近に限られていることも明らかになった。

同じくアウトフローに見つかる一酸化ケイ素分子などの分布に比べて、一酸化アルミニウム分子の分布が極めて局所的なのは、この分子の揮発性が低いためと考えられる。
高温のガスがアウトフローとして広がる過程で冷却されると、ガス中の一酸化アルミニウム分子がダストとして凝縮し、ガスから取り去られて残った可能性が高い。

太陽系で最初に作られた固体物質はアルミニウムやカルシウムなど揮発性の低い元素に濃集した鉱物からできていることが隕石の研究から知られている。

これらは惑星を作る材料となった物質だが、その鉱物がどのような環境でどうやって作られたのかは充分には理解されていない。
原始星の周囲で一酸化アルミニウム分子がダストとして凝縮する可能性を示した本研究の成果は、原始星周囲での惑星材料の進化の一般的な理解を進めるとともに、
太陽系で惑星の材料が作られて惑星へと進化した過程を理解するための手がかりとなると期待される。

くわえて、様々な質量の原始星周囲のガスを観測して明らかになる惑星材料に関する知見と、隕石や探査機が持ち帰ったサンプルからわかる太陽系に関する知見とを比較することで、
太陽系の形成・進化過程が天の川銀河内の他の惑星系と似ているかどうかの議論もできるようになると期待される。
2019/05/11(土) 04:14:53.43ID:J2iFceNy0
南極の海から家庭の冷凍庫まで、地球上にある氷はほぼ同じタイプだが、遠く離れた惑星では極端な温度と圧力によって、奇妙で多様な氷が形成されている。

研究者はこのほど、新しい種類と見られる氷をX線でとらえることに成功した。「超イオン氷」という導電性の高い氷だ。5月8日付けで学術誌『ネイチャー』に発表された論文によると、この氷は、太陽の表面温度の半分ほどの高温と、100万〜400万気圧という高圧下で存在する。

「数千度という温度ですが、間違いなくこれは氷の話です」と、研究チームを率いた米ローレンス・リバモア国立研究所の物理学者マリウス・ミヨー氏は言う。

これだけの高温・高圧条件が地球上で自然にそろうことはないが、天王星や海王星といった、大量の水がある巨大惑星の深部では可能だと考えられる。
これらの惑星は独特の磁場を持っており、その起源は謎に包まれている。今回の発見は、その謎を解く鍵になるのではないかと期待されている。

水の結晶構造は、すでに17種類も知られている(SF作家カート・ヴォネガットの小説『猫のゆりかご』には恐ろしい「アイス・ナイン」という物質が登場するが、実在の「氷IX」はそれよりもずっと無害だ)。
そして今から30年以上も前に、水に非常に高い圧力をかけると超イオン氷ができることが予想されていた。

一般に超イオン導電体は、固体と液体の性質を兼ね備えている。結晶格子を作るのは固体と同じでも、その間を液体のように、電荷を運ぶイオンが自由に流れる。
今回のように、水(H2O)の超イオン氷では、酸素の結晶格子の間を水素イオンが飛び回っている。

「物質の状態としては非常にエキゾチックです」と論文共著者で同研究所所属のフェデリカ・コッパリ氏は言う。
2019/05/11(土) 04:15:44.41ID:J2iFceNy0
2018年、ミヨー氏とコッパリ氏らは、ダイヤモンドアンビルという装置とレーザーによる衝撃波を使って水を圧縮し、数ナノ秒(1ナノ秒は十億分の1秒)の間だけ氷にすることに成功した。

氷になっている間は導電率が数百倍になっていて、超イオン氷であることを強く示唆していた。

その後の最新の研究では、6基の大型レーザーを使って連続的に衝撃波を発生させ、薄い水の層に数百万気圧の高圧と1700〜2700℃の高温を与えて氷にした。
正確なタイミングでX線を照射して測定したところ(これも数ナノ秒しか持続しない)、酸素原子が確かに結晶構造をとっていることが明らかになった。

酸素原子は、面心立方格子(立方体の8つの頂点と6つの面の中心に原子がある形)という高密度の配置になっていた。氷の結晶がこのような構造をとっているのが確認されたのはこれが初めてだ、とコッパリ氏は言う。
研究チームは、この新しい18種類目の結晶構造を「氷XVIII」と呼ぼうと提案している。

第三者である米プリンストン大学の物理学者ロベルト・カー氏は今回の研究について、さらなる研究が必要としながらも、水の結晶構造の多様性を示す重要なものだと評価している。

「これほど多様な形をとることができる水という物質には、本当に驚かされます」
2019/05/13(月) 21:43:00.35ID:yr0Mu39T0
白川昌宏 工学研究科教授、池谷鉄兵 首都大学東京助教、伊藤隆 同教授らは、生きた真核細胞の中でたんぱく質の立体構造を詳細に解析する技術の開発に成功しました。

本研究グループは、最新の核磁気共鳴分光測定法(NMR法)と情報科学的解析技術を駆使し、測定機器に細胞の生命維持装置を付加する工夫を重ねた結果、
生きた真核細胞(昆虫培養細胞Sf9)内に存在するたんぱく質の立体構造を原子レベルの分解能で観測することに成功しました。
このうち3種のたんぱく質については、真核細胞では初となる高分解能(0.05ナノメートルの精度)で立体構造を決定することができました。

この結果、従来の試験管内の解析結果とは異なり、細胞内の環境ではたんぱく質の立体構造が変化している現象を捉えることに成功しました。

本研究成果で確立した技術を発展させることで、真核細胞を用いた疾患発症メカニズムの分子レベルでの理解や、疾患関連たんぱく質の構造変化を細胞内で直接捉えることによる薬剤スクリーニングなどの応用研究で大きな進展をもたらすことが期待されます。

本研究成果は、2019年4月1日に、国際学術誌「Angewandte Chemie International Edition」のオンライン版に掲載されました。
2019/05/14(火) 21:43:27.60ID:0ulIjo9d0
富山大学地域連携推進機構の山田正明助教、関根道和教授らが授業理解度の低い小学生とその家庭環境、生活習慣を調べたところ、家庭にゆとりがない児童ほど授業理解度が低い傾向があることを突き止めた。

山田助教らは家庭環境や生活習慣を見直すことで授業理解度を高められるのでないかとみている。

山田助教らは2016年、富山県高岡市の児童1,663人を対象に授業の内容がよく分かるかどうかを尋ね、「よく分からない」「分からない」と答えた児童を授業理解度が低いと定義、生活習慣や家庭環境との関連を分析した。
授業理解度が低いとされた児童は全体の18.0%(男子17.4%、女子18.6%)に上った。

分析によると、児童の生活習慣では午前6時半までに起床する児童に比べ、7時までに起床する児童は授業理解度が低いケースが1.36倍、7時以降の児童は2.48倍となり、起床時間が遅くなるのに連れて授業理解度が低い児童が多くなっていた。

メディアを見る時間が平日で2時間以上の児童は2時間未満に比べて1.35倍、自宅学習の時間が1時間未満の児童は1時間以上に比べて1.82倍も授業理解度が低い子が多かった。

家庭環境から見ると、授業理解度が低い子は父親が喫煙する児童で喫煙しない家庭の児童に比べて1.47倍、母親が喫煙する児童で喫煙しない家庭の児童に比べて1.87倍あり、暮らしにゆとりがない家庭の児童はゆとりがある家庭より1.48倍多いという結果が出た。
2019/06/08(土) 07:58:23.87ID:YrtbPLg10
東芝と米ジョンズホプキンス大学は27日、脳の機能を小型な人工知能(AI)で再現することに成功したと発表した。

脳で空間認知をつかさどる「海馬」の一部機能をチップや制御回路を組み合わせハードウエアで再現した。小型で低電力の装置で高度な情報処理ができるようになるため、インフラ点検などを手掛ける産業用ロボや自動運転の分野への活用が見込まれる。

ジョンズホプキンス大学が持つ脳の神経細胞を忠実に再現する神経回路の設計技術と、東芝の回路実装技術を組み合わせた。ネズミの海馬の空間認知機能の一部を再現するAIを開発し、ほぼ同じ神経細胞の反応が再現できたという。

脳の機能を再現した基板の大きさは、A4サイズの4分の1にあたるA6サイズ。海馬の一部機能をAIハードウエアで模倣・再現したのは世界で初めてという。実用化のメドは未定だが、さらなる研究開発や今後実装にあたって課題を抽出していく。

脳の機能を小型デバイスで再現するAI技術は世界中で開発が進む。東芝と同大によるAI技術が実用化できれば、これまで機械やコンピューターでは実現できなかった高度な情報処理が小型デバイスで実現できるようになる。

空間認知の機能を使い、自動運転のほかロボットを活用したインフラ点検や災害時の対策などに利用されることが見込まれる。
2019/06/09(日) 07:31:12.49ID:Ts0n16Ol0
名画「モナリザ」の作者で、「万能の天才」と呼ばれたルネサンス期の巨匠レオナルド・ダビンチについて、注意欠陥多動性障害(ADHD)の症状を抱えていたとする研究結果が、このほど英国とイタリアの研究者によって発表された。

英ロンドン大キングス・カレッジと伊パビア大学で神経解剖学や行動科学を専攻する研究者らは、史料の中に見られるダビンチの同時代人の説明などを分析。時間の管理や集中力、物事を先延ばしにするといったダビンチ自身の問題がADHDに関連するとの結論を導き出した。

本人の気性や、あらゆる分野に飛び込んで才能を発揮する特異な側面も、ADHDと結びつけて説明できるという。とりわけ顕著なのは様々な仕事に次から次へと手を付ける傾向で、一度のめり込むと夜通し作業し続け、睡眠をほとんどとらなくなる点も明確な特徴だとしている。

研究者らはこのほか、ダビンチが左利きで、65歳のときに左大脳半球の脳卒中を患ったにもかかわらず言語能力を失わなかったことに言及。
これらの事実から、通常とは逆に右大脳半球によって言語をつかさどっていた可能性があるとした。このような特徴を備えている人は、全人口の5%に満たないという。

ダビンチについては、失読症だったことを示唆する過去の研究もある。上記の研究者らは、「大脳半球の優位性が通常と異なり、左利きで、失読症。こうした特徴はADHDをはじめとする神経発達の障害をもつ子どもたちに広くみられるものだ」と指摘した。

英バース大学心理学部のグレアム・フェアチャイルド氏はCNNの取材に答え、今回の研究について「ADHDの人であっても信じがたいほどの才能に恵まれ、多くの業績を残すケースがあるということを示している」と述べた。
またダビンチが生涯にわたって前出の問題を抱えていたとみられることから、ADHDについて子どもの時期のみに見られる症状だという誤った認識も改まる可能性があるとした。

一方で、ADHDがダビンチの仕事の妨げになったのではないかとする研究者らの指摘に対しては異議を唱え
「おそらく、休むことを知らない活力や創造性はADHDに由来するものであり、それこそダビンチがあれほどの業績を極めて多彩な分野で残すことができた理由ではないか。
中途半端で終わる仕事も多かったにせよ」と付け加えた。
2019/06/11(火) 21:45:21.19ID:zysvQe5L0
私たちの身近にあり、日頃からその色合いや紅葉、風情を楽しんでいる植物だが、葉がどのような配置になっているのかは植物学において長年の謎だった。

とくに独特の葉のパターンをもつものもあるそうで、東京大学大学院理学系研究科の杉山宗隆准教授らがその謎に挑んだ。

葉の配置を考えるには葉の角度が重要で、茎の根本から先の方に向かって新しい葉が現れるときに、一般的には対称的なパターンになる。

たとえば、バジルやミントは90度、竹は180度ずつ葉の方向を変え、球サボテンの針や多肉植物のスパイラルアロエはフィボナッチらせんを描くのだ。

同氏らが研究した独特のパターンは、日本、中国、朝鮮半島原産の低木で生垣に使われる「コクサギ(Orixa japonica)」にちなんで「コクサギ型葉序(orixate)」と命名。実際、コクサギの葉は右、左、手前、奥という順に着いていく。
角度でいえば、180度、90度、180度、270度、そして180度に戻り、また90度、180度、270度と繰り返すのだ。

これまで、フランスの物理学者 DouadyとCouderによるモデル「DC1」と「DC2」が葉の配列を考えるうえで有力だったが、このコクサギの葉の配列はこれらのモデルに当てはまらないという。
そこで研究チームは、拡張モデル「EDC1」と「EDC2」を考案、従来のモデルより現実をよく反映していることが判明したそうだ。

自然界にはさまざまな幾何学的パターンがあるが、今回の研究成果は、こうした美しくも神秘的な自然のパターンを、生成の原理から理解することにつながるのではないかと期待されている。
2019/06/19(水) 08:57:49.50ID:BjAB3WEJ0
米コロラド大学の研究者によって、自然の土壌にも含まれる細菌とメンタルヘルスとの関係についての研究が発表された。

庭仕事などで土に触れ、ふと癒された経験はないだろうか。この作用には土壌に含まれる細菌が関連しているのかもしれない。
 
米コロラド大学ボルダー校のクリストファー・ローリー教授は、細菌とメンタルヘルスとの関係について、長年、研究に取り組んできた。

2018年4月には米国科学アカデミーの機関誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」で「田園地域で家畜とともに育った人のほうがペットのいない都市部で育った人よりもストレスに対して良好な免疫反応を備えている」という研究論文を発表。

また、同年6月にその成果を発表した研究プロジェクトでは、自然の土壌にも含まれる細菌「マイクロバクテリウム・バッカエ」を雄マウスに3回注入したところ、
認知機能や不安をつかさどる脳の海馬で抗炎症タンパク質「インターロイキン-4」が増加し、外的ストレスにさらしてもストレス誘導性タンパク質「HMGB1」のレベルは低く、この細菌がストレス耐性を高める可能性があることが示されている。
2019/06/19(水) 08:58:20.63ID:BjAB3WEJ0
これらの研究成果をふまえ、ローリー教授らの研究チームは「マイクロバクテリウム・バッカエ」がストレス関連障害を抑えるメカニズムの解明をすすめている。

2019年5月22日には、精神薬理学の学術雑誌「サイコファーマコロジー」でその一部を示す研究論文を発表した。

研究チームは「マイクロバクテリウム・バッカエ」に含まれる脂肪酸「10(Z)-ヘキサデセン酸」を取り出し、化学合成したうえで、細胞に刺激が与えられたとき、これが免疫系の一部を担う白血球のひとつ「マイクロファージ」とどのように作用し合うのか調べた。

その結果、「10(Z)-ヘキサデセン酸」は細胞内で特定の受容体「ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体(PPAR)」と結びつき、炎症を促進する経路を阻害することがわかった。

また、「10(Z)-ヘキサデセン酸」で予め処理された細胞は、刺激を受けると、通常の細胞よりも炎症への耐性が強くなることも明らかとなっている。

このような研究成果は、微生物ベースの"ストレスワクチン"への開発に道をひらくものとして期待が寄せられている。

ローリー教授は「ストレス耐性に効果のある『マイクロバクテリウム・バッカエ』の成分やこれと対応する受容体を特定できたことは大きな前進だ」
と一連の研究成果を評価すると同時に「土壌には『マイクロバクテリウム・バッカエ』のほかにも様々な微生物が存在する」とし、ヒトの健康に寄与する微生物の特定やそのメカニズムの解明にさらに取り組む方針を明らかにしている。
2019/06/20(木) 21:14:34.50ID:QrYbfa610
クジャクの羽やコガネムシの体など光の当たり方で色が出る「発色構造」を人工的に作り、インキを使わず印刷する新たな技術を京都大高等研究院の研究グループが開発した。

構造を使って発色させる手法は以前からあったが、より簡易、安価な印刷を可能にし、普及の可能性を広げる。高精細で極小サイズの画像も印刷でき、色あせない。
研究成果は20日、英科学誌ネイチャー電子版に掲載される。

開発したのは、同研究院物質―細胞統合システム拠点(iCeMS)で、材料科学を専門とするシバニア・イーサン教授と伊藤真陽(まさてる)特定助教らのグループ。

コガネムシの体表のように、物質表面のミクロな多層構造が光を反射して生み出す色は、色素による「色素色」に対し「構造色」と呼ばれる。

研究グループは、古くなったプラスチックなどが細い繊維状に裂ける現象に着目。安価な工業用ポリマーのシートに表現したい形が出るように光を照射し、酢酸を主とする溶剤につけることで人工的に亀裂を生じさせ、構造色と同じ多層構造を作ることに成功した。
2019/06/22(土) 08:19:08.70ID:4WNM7UdD0
花王は2019年6月4日、人の皮脂中にRNA(リボ核酸)が存在することを発見し、皮脂中からRNA約1万種の発現情報を解析する独自技術「RNA Monitoring(RNAモニタリング)」を構築したと発表した。

人の皮脂をあぶら取りフィルムで採取し、RNAが存在することを発見した。さらに、皮脂がRNA分解酵素(RNase)の作用を阻害することで、皮脂中にRNAが安定的に存在できることを明らかにした。
RNAモニタリングでは、皮脂中のRNAを抽出・精製し、次世代シーケンサーを用いて網羅解析したデータをヒートマップにより可視化する。

健常者やアトピー性皮膚炎患者の皮脂中RNAを解析したところ、アトピー性皮膚炎患者では、皮膚のバリア機能維持に重要なRNA種の発現が減少する一方で、炎症の亢進に関わるRNA種の発現は上昇していた。
この結果はアトピー性皮膚炎の重症化に伴い発現が上昇するRNA種の変化と一致し、皮膚のRNA発現情報にアトピー性皮膚炎の肌状態が反映していることが分かった。

DNA(デオキシリボ核酸)はその人固有のものとして一生変化しないのに対し、RNAは体調や環境によって変化する。

そのため、肌の状態を知るためにRNAは有用と考えられてきたが、これまで皮膚のRNA解析をするには侵襲性の高い生検が必要だった。
2019/06/25(火) 19:32:30.99ID:H+u+iF0g0
NASAの探査車「キュリオシティ」が、火星地表から高レベルなメタンの存在を検知したことを、New York Timesが報じた。

6月19日のミッション中に発見され、NASA研究者によって観測されたこの発見は、微生物が火星地下に存在していたことを証明する可能性がある。

地球上において、メタンは生物からの排出物により高密度で存在していることが多いため、研究者たちはこのガスが火星地下の微生物からの排出物である説を裏付ける、より確証の高い証拠を調査しようとしている。
すべてが計画通りに進めば、早ければ6月24日にはキュリオシティによる新たな調査手段による結果が報告されるはずだ。

火星研究者にとって、測定可能な量のメタンの検知は注目に値する。なぜなら、メタンの測定値が正しいとすれば、それは最近生物によって生成された可能性が高いのだ。
もしそうでなければ、比較的短時間で自然に分解されてしまう。一方で、地中に溜まっていたガスが小さな割れ目から噴出した場合など、メタンは生物がいなくても生成される。

NYTによると、研究者が火星でメタンを発見したのは初めてではないが、これまで観測された中で最も高い濃度であり、また少なくとも探査車の数値はNASAのMRO(マーズ・リコネッサンス・オービター)によっても暫定的に裏付けられている。

地球以外で生命の存在の可能性が発見されたのは今回が初めてではないことを忘れてはならないが、また同時に、地球だけが生物を保持する唯一の存在である証拠が確認されたこともないのだ。
2019/07/06(土) 08:37:39.07ID:d63ao9+m0
自身の名を冠したファイゲンバウム定数などカオス理論の分野で卓越した業績を残したミッチェル・ジェイ・ファイゲンバウム博士が2019年6月30日にニューヨークで亡くなっていたことがわかりました。74歳でした。

ファイゲンバウム博士は1944年12月19日、アメリカのペンシルベニア州フィラデルフィアで生まれ、ニューヨーク州ブルックリンで育ちました。
ラジオ機器に興味を持っていたファイゲンバウム博士は、電気技師を志してニューヨーク市立大学で電気工学の学士号を目指すも物理学に魅了され、物理学者に転身。
マサチューセッツ工科大学(MIT)で理論物理学の博士号を取得します。コーネル大学に1970年から1972年、バージニア工科大学に1972年から1974年まで勤めた後、ロスアラモス研究所に勤務。ロスアラモスでの研究が後の「カオス理論」に繋がります。

ファイゲンバウム博士が研究を始めたとき、カオス理論なる言葉はまだ生まれてもいませんでした。ニュートンを含めて世界の科学者は、太陽系の惑星の軌道などの複雑系の計算予測値と実測値の「ずれ」の問題を解決しようと取り組んできました。
同じ系で起きている現象でも、初期値がわずかでも異なると最終結果に大きなズレが生じる場合があるのは科学者の悩みの種となっていました。

この問題に着手したファイゲンバウム博士は、一見ランダムに見える数値のズレの中にも規則性があることを発見し、計算モデル化し、さらにはこの規則性を数学的に証明した上で、普遍性があることも示しました。
この普遍性について、後に電気回路から生物学的システムまで多くの実例が発見されています。ファイゲンバウム博士が発見した規則性は「ファイゲンバウム定数」と博士の名が冠され、
ファイゲンバウム博士は1986年にノーベル賞に次ぐ権威を誇るといわれるウルフ賞の物理学部門を受賞しました。

ファイゲンバウム博士はカオス理論の研究の他にも、地図作成において地球のような3次元的物体を2次元平面に投射する際に生じる形と縮尺のゆがみを正確にするソフトウェアや、
さらに名称ラベルを何千もの都市や川などに数分で配置するコンピュータープログラム、金融派生商品や仕組商品などの価格決定を行うプライシングツール「Numerix」を共同開発したことでも知られていました。
2019/07/07(日) 12:44:06.39ID:W32Yrgkw0
われわれが学習した情報は、いったい体のどこに記憶されるのだろうか。言うまでもなく「脳」はそのひとつである。

しかし、「学習」と「記憶」に関するメカニズムの再考を余儀なくされたいくつかの研究結果から、多くの研究者たちが盛んにそのメカニズムを追究してきた。

もともと光から逃げる性質のあるプラナリアは、著しい再生能力を持つ扁形動物である。光のなかにある餌を安全だと10日間かけて学習したプラナリアは、そのあと頭部を切断され、尻尾から新たな頭部を再生させた。
驚くことに再生した頭部は、光のなかでの餌の見つけ方をどういうわけだか“覚えて”いた。これは何らかの記憶が脳の中枢神経にとどまらないことを示した研究だった。

また、RNAの移植によって生物の記憶を移し替えることができるという研究もあった。電子ショックによって防衛的収縮を学習したアメフラシのRNAを、
訓練を受けなかった7匹のアメフラシに移植したところ、それらは体を触られた際にまるで訓練を受けたかのような振る舞いをしたのだ。

これは少なくとも、記憶の一部はRNAに保存されていることを示した画期的な実験だったと言える。これらの例は、訓練で得た一部の「情報」や「経験」が脳にとどまらないことを示しており、
その媒体としてエピジェネティクス(DNAの配列変化によらない遺伝子発現を制御・伝達するシステム)やRNAによる関与が疑われていた。

そのメカニズムが今回、「カエノラブディティス・エレガンス(C. elegans)」という線虫を使った2つの論文で説明されている。線虫の神経系は学習後、小分子RNAの一種であるsiRNAやpiRNAを介して、
情報を生殖細胞に伝達することが明らかになったのだ。しかも驚くことに、子孫の生存に有益だと思われるこれらの“記憶”は、3〜4世代も子孫に継承し得ることが2つの研究により判明している。
2019/07/07(日) 12:44:37.39ID:W32Yrgkw0
線虫のゲノムには、ヒトゲノムとほぼ同数の遺伝子──つまりタンパク質の合成に必要な遺伝情報がある。

これまでの研究により、ヒトや線虫を含む動物は、複数の遺伝子の発現を時々刻々と変化させることで、活動レヴェル、温度変化、飢饉など、あらゆる変動的な環境条件に順応することがわかっている。
さらにこれらの遺伝的装飾が生殖細胞に及ぶと、それらは世代を超えたエピジェネティックな遺伝として子孫へと受け継がれることがわかっている。

プリンストン大学分子生物学部およびルイス・シグラー研究所のチームは、線虫が学習した危険回避行動は、生殖細胞を介して親から子へと受け継がれることを、6月6日付けの学術誌『Cell』で報告している。

線虫は自然環境で、さまざまな種類の細菌を餌にする。そのなかでも緑膿菌は、場合によって生死を分ける危険な病原体だ。「線虫は最初は病原体である緑膿菌に引き寄せられますが、
感染するとそれを回避することを学びます。そうしなくては数日内に死んでしまうからです」と、コリーン・マーフィ教授は説明する。

緑膿菌の摂取によって病気になった個体は、多くの場合は死ぬ前に卵を産み落とす。驚くことに実験では、母線虫が死の間際に学習した危険回避行動を、それらの子孫は本能的に“知って”いた。
子孫は緑膿菌に自然に引き寄せられる習性を無効にしてでも、この細菌を危険とみなして回避したのだ。しかも、これまで一度も緑膿菌に接触したことがなくでもである。

注目すべきは、親が緑膿菌に独特の「におい」にさらされただけでは十分な遺伝的要因にはなり得なく、線虫は死に至る病原体の感染なくして危険回避行動を子孫に継承できなかったことだ。

このような行動形質の世代間遺伝は、いかにして引き起こされたのだろうか?
2019/07/07(日) 17:21:33.85ID:esDq+X8+0
昔のことを言って、男系天皇の根拠としている学者が大勢いるが、彼らは昔は一夫一婦性では無かった事を忘れているのではないか?
天皇の正室に男子が生まれなければ何人でも側室を入れて男子を産ませたから、男系が絶えずに済んできた事を彼らは忘れている。
今の天皇は皇后を一人しか認められないので、その人が男子を産まなければ即座に行き詰まる。今の上皇陛下には男子が二人いたので、皇太子に男子が生まれなかったが次男に男子が一人だけいたので、とりあえずは次の天皇のあては出来ている。
しかし、その次期天皇が結婚しなかったり結婚しても男子が生まれなかったら、その時点で次の天皇はもう無い。
愛子さまを天皇にする事は、この事態を回避するための手段の一つである。
そもそも、天皇の候補者はその時点で一人だけではリスクが大きすぎてよくない。必ず二人以上の存在が必要だと思う。
天皇家も少子高齢化していると事を忘れてはいけない!
2019/07/21(日) 09:04:02.11ID:J0CNKqCO0
京都大学は7月16日、同大学の山敷庸亮氏をはじめとした国際研究チームによって、太陽型の恒星で発生するスーパーフレアや波長の短い極紫外線が惑星にどのような影響を与えるのか、その評価を定量化することに世界で初めて成功したと発表しました。

近年続々と発見されている太陽系外惑星のなかには、主星(惑星が公転している恒星)からの距離が適度で、生命に適したハビタブルゾーンに位置するものがいくつも見つかっています。

系外惑星の探査でよく使われる「トランジット」(惑星が恒星の手前を横切る現象)を利用した観測方法の特性上、ハビタブルゾーンに存在するとされる系外惑星の多くは、質量の小さなM型の恒星に見つかってきました。
そのなかには地球からおよそ4.2光年しか離れていない恒星「プロキシマ・ケンタウリ」を11.2日ほどで公転する「プロキシマ・ケンタウリb」も含まれています。

ところが、M型の恒星は太陽(G型の恒星)に比べて活発で、生命に致命的な影響を与えかねないスーパーフレアがたびたび発生すると見られているため、「ハビタブルゾーンにある」とされる系外惑星でも、生命に適した環境が維持できないのではないかとする説もありました。

今回の研究では、系外惑星で想定される大気組成の絞り込み(「窒素と酸素」「二酸化炭素」「水素」の代表的な3パターン)、恒星から飛来するコロナ質量放出(フレアとともに多量のプラズマが放出される現象)のシミュレーション、
予想されるフレアのエネルギーを発生頻度別に定量化する作業などを行い、ハビタブルゾーンにあるとされる系外惑星や太陽系の惑星に対するフレアの影響を詳細に解析しました。

その結果、フレアが到達したときの地表における想定被ばく量は、1気圧の大気が存在していればほとんどの環境で最大数シーベルトに留まることから、地球タイプの生命体にとって致命的なレベルにはならないことがわかりました。
2019/07/21(日) 09:04:31.54ID:J0CNKqCO0
さらに、系外惑星が地球のように2つの極を備えた磁場を持っている場合、被ばく量がより減少することも判明しています。

しかし、X線の波長に近い極紫外線の影響を検討してみると、M型の恒星におけるハビタブルゾーンは恒星に近すぎるため、そこにある系外惑星の大気は地球の70倍前後の勢いで失われてしまうこともわかりました。
たとえハビタブルゾーンを公転していたとしても、紫外線によって大気が失われれば地表面での被ばく量が増え、生命にとって過酷な環境になってしまうのです。

また、主星にそれだけ近いところを公転していると、地球に対する月のように系外惑星の片面だけが主星に向き続ける「潮汐固定(潮汐ロック)」の状態に入る可能性が高まります。
結果として系外惑星は十分な磁場を生み出せず、やはりフレアを防ぎきれない環境になってしまうだろうと指摘されています。

地球の希少性を再認識する結果とも言えますが、恒星のスーパーフレアを原因としたコロナ質量放出が実際に観測された例はまだありません。

今後は系外惑星の大気組成調査やオーロラの観測などを通して、シミュレーションの精度をさらに高めていくことが期待されています。
2019/08/19(月) 08:18:26.81ID:3xx1ELRY0
海底に生息するサメの一種は、仲間のサメに見えるよう鮮やかな緑色の光を体から放つが、この生物蛍光に関係する分子を特定したとの研究結果が8日、発表された。

この分子は微生物感染を防止するなどその他の機能もあるという。

学術誌「アイサイエンス(iScience)」に掲載された論文では、これまで知られていなかった低分子代謝産物の一群が特定された。

論文の共同執筆者で、米ニューヨーク市立大学(CUNY)のデビッド・グルーバー(David Gruber)教授はAFPの取材に、サメの発色過程はクラゲやサンゴなど他のあらゆる種類の海洋生物の発色過程と大きく異なっていると語った。
サメの発色はタンパク質ではなく小分子によるもので、青い海の中で青色光を吸収して他の色に変換する能力を独自に進化させたことを示している。

今回の論文では、ナヌカザメとクサリトラザメの2種類のサメに着目した。グルーバー氏は、米カリフォルニア州サンディエゴ(San Diego)沖にあるスクリップスキャニオン(Scripps Canyon)に潜り、調査した。

グルーバー氏によるとこの2種類のサメは「体長が1メートルくらいで、海底に横たわっており、極めて用心深く、泳ぎがあまり上手ではない」上、
可視スペクトルの青端の光しか届かない水深30メートル以上の場所に生息している。この場所でサメにかまれて出血したら、その血は真っ黒に見えるという。
2019/08/19(月) 08:19:10.08ID:3xx1ELRY0
グルーバー氏と共同研究者の米エール大学(Yale University)のジェイソン・クロフォード(Jason Crawford)氏は、サメの表皮が明暗2色になっていることに気付き、
表皮から化学物質を抽出し調べた。その結果、明色の部分にのみ存在する蛍光分子を発見した。サメはこの分子の助けにより、青色光を吸収し緑色光を放つという。

サメの目は特殊な構造をしており、青色と緑色の境界域の光に対する感受性が高い。このため、サメの目から見るとサメの体と発光していない周囲との境に明確なコントラストが形成される。

潜水調査中にグルーバー氏はまた、サメが2匹から最大10匹までの群れで存在することを発見した。これはこの種のサメが社会性を持っていることを意味している。

これを踏まえると、表皮が2色に分かれていることが、性別や個体識別の手掛かりになっているという仮説が考えられるという。

さらに臭素化したトリプトファン代謝産物キヌレニンの一部は、実験室環境において細菌を死滅させることも分かった。これは、サメにとってキヌレニンが抗菌作用を持っている可能性を示唆している。

グルーバー氏は最新の研究成果について「これらのサメはサンディエゴの桟橋のすぐ沖に存在していたが、今やっと謎が解明されつつある」と話した。
2019/10/21(月) 19:46:38.20ID:QUqZalu10
【AFP=時事】国際宇宙ステーション(ISS)で18日、米航空宇宙局(NASA)のクリスティーナ・コック(Christina Koch)飛行士とジェシカ・メイヤー(Jessica Meir)飛行士が、史上初の女性のみによる宇宙遊泳を行った。

2飛行士はグリニッジ標準時(GMT)の午前11時38分(日本時間午後8時38分)、バッテリー充電/放電ユニット(BCDU)交換のための船外活動を開始。
宇宙服と命綱の安全確認を行った後、太陽に照らされた地球が視界に入る中、ISSの左舷側にある修理現場へ向かった。

女性のみによる初の宇宙遊泳は当初、3月に実施される予定だったが、NASAがMサイズの宇宙服を1着しか用意していなかったため、男女ペアでの活動に変更されていた。
昔から男性優位の組織であるNASAが適切な準備を怠ったことについては、暗黙の性差別を示すものだとの批判が一部から出ていた。

NASAは2024年、1969年のアポロ(Apollo)計画以来となる有人月面探査を行う。
ギリシャ神話に登場するアポロの双子の女神にちなみアルテミス(Artemis)と名付けられた新計画では、史上初めて女性が月面に降り立つ予定だ。
270実名攻撃大好きKITTY
垢版 |
2019/11/08(金) 18:06:29.66ID:oaiXZNL50
女の教育は無意味だからさっさと廃止した方が良い
http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/gender/1465043920/
女の教育ほど無駄なものはない。
http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/gender/1437561490/
女性差別は真っ赤なウソ
http://mevius.2ch.net/test/read.cgi/gender/1284586848/
女の歴史=悪口・陰口・言い訳・詭弁・捏造の歴史
https://rio2016.2ch.net/test/read.cgi/soc/1425970125/

女子校からは大学に行くの禁止になるべき!
成績の良い者には高校一年の段階から卒業可になるべき!
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