山がちな村で生まれ育った祖母が若い頃、ひとりで山道を歩いて帰宅していたとき、ふっと狐が出てきたんだとさ。
その狐は、ばあちゃんが軽く恐怖を覚えるくらいジーーーッッッと、ばあちゃんを見ていたらしい。微動だにせず。ばあちゃんも、しばらく動けなかった。しばらくして「あかん、化かされる」と直感的に思ったら体が動いて、死にもの狂いで山道を駆け下りて家に帰ったんだと