ある初冬の日、小屋で「もうすぐ小屋に来られなくなるねー」とか話してた。上で書いたみたいに冬は親が山への立ち入りを禁止するからだ。このルールは三人の家共通だった。あいかわらず俺と寺木がジョジョみながらお菓子食ってると東が「冬ここであつまらね?」って提案してきた。もちろん行きたいが両親が反対するしなにより寺木のお袋はシングルマザーだ。女手一つで寺木をここまで育ててきた。寺木のお袋も心配する。俺はやめとこって言ったけど寺木が「いいね、集まろうぜ」って賛成した。驚いて理由を聞くと寺木は過保護なお袋をうざがってたんだと。そういう時期だし俺も親に反抗して大喧嘩になったことは多々あった。さっきもいったが寺木のお袋は過保護で常に寺木の財布や携帯の中を確認されるのは俺と東は知ってたし真面目な寺木も無理はない。それが理由なのか寺木は愛知の寮がある高校を志望していた。