3日目の朝は、社員さんが僕のいる階に来ていて、エレベーターのところで寝ている僕を起こして「今日は雨で作業がないから。」と苦笑いしながら伝えてくれました。
作業もなくなり暇を持て余していた僕を、社員さんが車で近くの神社や記念館に連れて行ってくれました。
その日の夜は、ずっと雨が降っていたので比較的涼しく、窓を開ければ寝れないこともないな、という感じだったので、窓を開けて2日目と同じような過ごし方をして部屋で寝ることにしました。
その日も、赤い爪の女の夢を見ました。ただ、一昨日や昨日と違い、布団で寝ている僕の足元で座っていました。僕が寝ている布団に手を突っ込んでいて、僕の足に何かしているのはわかりました。
その間も「…う……い……だい…」みたいな感じで何かブツブツと話していて、それでも僕は聞き取ることができませんでした。
しばらくすると布団から手を抜いて、頭の方に向かって這ってきました。僕の目の前に来ると、長く伸びたパサパサの髪の毛の隙間から女のねちっこい笑顔と目が合いました。すると女はそれまでとは違うハッキリとした声で、「ちょうだい」と僕に言い、僕の手を握りました。


そこで僕は目が覚めて、昨日より涼しいとはいえまだまだ暑い部屋から出て、水を飲んでいると、ふと足の痛みに気づきました。
足を見てみると、爪が両足とも剥がれて血まみれになっていました。
その後、部屋を探してもみたのですが、剥がれた爪は見つかりませんでした。

この話を作業をしていた人達にも話してみたのですが、「まあ仕事中に剥がれちゃったんじゃない?」と皆さんは知らなさそうな様子でした。

以上が僕の体験した話です。長文かつ駄文失礼しました。
何かこれと似た話を知っている方がいたら教えてほしいです。もう爪は大丈夫なのですが、何だったのか気になっています。