本当はその時点で逃げ出そうと思っていたのですがAのこともあり、素早くAを立ち上がらせ歩きだす用意をさせました。
何故か異様にその時だけは冷静だったような気がします。
なるべく音を立てないようにあるきだすと後ろから声?が聞こえました。
その声は聞き取れなくて滑舌のすごい悪い人が話しているみたいに聞こえて、多分日本語だとは認識できたのですがよく聞き取れなくてそれでも怖くて足を早めました。
そのことに気を取られていたせいか太陽が沈みかけていると言うことに気づいておらず、真っ暗だったのも相まって焦ってAの手を掴み走り出しました。
その時はまだAの手の感触はありました。
Aは痛みからか声を上げていたけど恐怖心でそれを無視し走りました。
そこからはあまり覚えていないのですが山を降り終え、我に返り振り返るとAはおらず手は何も掴んでいませんでした。
翌日Aは帰ってきたようなのですが足にかなりの重症があったようで入院するという名目でAは別の場所に行き、そこから会うことはありませんでした。
今思えば動物かなにかだったのかもしれません。
声らしきものも恐怖によるなにかか冷静でない脳がAの声を変に変換してしまっただけだったのかもしれません。
神社も特に曰くもなかったのできっとそうだと思います。親からも山に何かが出るとは聞いておらず、害獣に気をつけろと言われたくらいでした。
Aは今も生きているそうです。足は少し跡は残ってしまったらしいけど後遺症もなく今も元気だとAのいる学校に行っていたらしい友達が教えてくれました。
長文失礼しました。