>>461
もうダメだと思っていた時、
清掃の時間になっていたのか、清掃員の方がすぐ近くまで来ていて、私達を見て訝しげな表情を浮かべていました。それに動揺した沼田が、私から手を離した隙に、私は姫野の手を無理やり引っ張り、荷物も放り投げて、部屋の方へ全力で沼田から逃げました。
もちろん、沼田は追い掛けては来ましたが、彼は少し太っているし、年齢もふた周りほど上なので、簡単には追い付かれません。しかし、部屋に着き、ドアを閉めようとした時、彼が身を乗り出し、足をドアの内側へと滑り込ませてきたのです。