続きかきます。

親が一切俺に何も言わなかったのは、村の人から口止めされていたから。
俺が行かなくなっていた間も親はまとまった連休あれば村へ行っていた。
そこで村長らに「せっかく来なくなったんだ。このまましっかり忘れてもらおう。もし俺くんがまた村に来ようとしたりしたらなんとか止めてほしいし、そうでなくても村の話をしてきたら初めから村はなかったように言ってほしい。奴から逃げるにはそれしかない。それに若い人間がいないこの村はどのみち遅かれ早かれ長くは保つことはできんだろう。このまま風化して彼の記憶からも消えていく。それが1番いいんだ」と言ったそうだ。
だから両親は必死にしらをきっていた。
ただ、俺にあいつが接近したことにより心配になったため、村の存在は否定しつつ、信用できる寺に行くよう促したそうだ。
また、このタイミングで明かしたのは村が実際に無くなり、だいぶ年月も経ち、俺も村を探しに直接行動したりしなくなった様子だったためであり、ずっと隠したままは流石に可哀想だと思っていたらしい。いつかは打ち明けないとという気持ちがあったらしい