母親は
「Sだけ除霊しても無駄!」
と言い
「Kを除霊しないとお前ら一家は焼け落ちる。」
などと言い
「除霊してやるから来い!Kを出せ!」
とK宅にもわめき散らしに来た。この様子だと俺宅にもSM母が行くだろうと思ったSとKは俺は関係ないを徹底して一切俺の名前を出さなかった。
一時的に可笑しくなったSも除霊?のおかげか正気に戻りMがチクったことはすぐに分かった様子でみんなに言わない変わりにKと俺は関係ないと誰に聞かれても言うようにと言い聞かせたそうだ。
その話を聞いた俺はSの気持ちを知りまた泣いた。


結局、一時的なSの奇行や謎のおっさん事件は、賽銭泥棒によって何かに魅入られたからかどうかは分からないままだけど、Sの母親の基地外地味た話はその後も度々耳にすることになった。

この件より前からSに対しての体罰があったこと、Mに対してはごく普通の母親だったこと、学校へチクったのはこの母親が匿名で他人を装って電話をしたらしく、本当に俺とKが無関係か確かめる為だったと後から知った。

SM父親は愛想を尽かしたのかその数年後、夜逃げをするように居なくなった。
その後SMは父方の祖母に引き取られた。

俺は高校生になる頃に家族でその田舎から引っ越した。

Kとは大人になってからも変わらず友達でいた。

数年前、K伝手にSMの身内から世間を騒がした事件の犯人となる者が出たと聞いた。さらにその数年後、SMの引き取られた先の祖母の家が火事で焼け落ちたことを知った。
タバコの不始末による火事とされているが恐らくはあの女がやったのでは?と身内同士では語っているらしい。
Kはというと、お前の家は狐に祟られていると言われ油揚げを口に加えて跳ね回りながら家に押しかけられたのを最後に縁をきったりとのこと。

どこまでが祟りでどこからが人間の異常性なのか未だに分からない話だ。
長文駄文になったけど、実際にあったはなし。
分かる人には身バレしそうだから多少脚色した。
最後に、その神社では未だに数年に一度首吊り自殺があるらしい。