>>297 続き

不思議なのはこれから。
その次の日、学校が終わり家に帰るとスーファミはいつもどおりテレビの上に置いてあった。
父が持って行き忘れたのだと思い、しめた、と俺ら兄弟は母が買い物か何かで
外出した隙を見てゲームのセッティングを始めた。

けど、ヘンなのだ。ゲームの箱の中には確かに昨夜俺がバラバラに引き裂いたはずの、
スーパードンキーコング3の箱と説明書が綺麗な状態で入っていた。
気味が悪くなり、俺と兄はゲームどころではなくなり母の帰りを待った。
兄も「おかしい。おかしい」と何度も言う。

帰宅した母、それに父にこの話を聞いても、昨夜俺が説明書等を破いたことはおろか、
ゲーム禁止令を出した家族会議を開いたことすら覚えていないらしい。
「そんなに禁止にしてほしいのなら持って行くぞw」
と父は笑って俺らの話を真に受けてくれなかった。
仮に父と母が本当にそのことを忘れただけだとしても、
破ったはずのソフトのパッケージや説明書が元通りになっているのは説明がつかない。
俺と兄は二人で同じ夢でも見ていたのだろうか。