>>531
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>これは精神病や頑迷なのではなく

と書かせていただきましたように、ご当事者のご性格に起因する問題なのではないんです。

例えば「五年前から子供が別の人間に入れ替わった」と主張を始めた方がいました。

主張を始めるまでの五年間は普通に、むろん以前と同じ子供と生活していたにも関わらずです。

その方も脳腫瘍でした。

そこでその方に、ご自身の症状に対するご自覚を促すために五年の間の子供の写真をお見せしたところ、驚くことにその方の目には写真の子供が今現在その方が一緒に暮らしている「別人」に変換されて見えてしまうんです。

脳が、再設定された「記憶」のほうを優先してしまい、その結果、正確な像を結んでくれないんですね。。

とても不可解に感じる症状ですが、ともかく人の脳は時としてそのような無軌道な働きをしてしまうということです。

考えてみればわれわれ健常人も、睡眠中の夢の中では身近な人の顔や姿容すら曖昧になったりしますよね。

他の人にすげ替わっていたり、他の人と合成されていたり。。

同じことが覚醒中にも起きてしまうのが、脳の器質的な症状というものだと認識していただければと思います。

周囲の人がいたずらに、ご当事者のご自覚世界を助長するような発言をされるのはおすすめできないです。

そうした周囲に支えられた「証拠」を印籠に、「ほら、周りもああ云っているし」と、最も懇切にご当事者をサポートしてくれているハズのご家族に対して「やはりお前は別人だから」とご当事者が冷たく当たり始める悲劇も時に発生しています。