俺は中学の頃まで5階建てアパートの3階に住んでいた。
その頃の俺は妙なものを見ていた。
家のベランダから見渡すと川を挟んで向こう岸に竹藪があるのだが
夜になるとその竹藪の中に真っ赤な丸い光が現われるのだ。
あれは一体何なのか、親に聞いても照明の光だ、とか信号の
光が移っているだけ、とか適当にはぐらかされる。
竹藪に何のために照明があるのだろうか、それに距離からして
かなり大きい光である。
昼間そこに行っても何もないので今でも正体は不明
最近になってこの地方に坊主火と呼ばれる大きな火の玉の伝承があること知ったが
もしかしたらあれがそうだったかもしれない