断常の二見から離れること。これは釈尊の教えです。無でもなく、有でもないんです。
夜空さん。自然科学と人文科学、両方が手を取ることで初めて拓ける地平があると私は信じています。

以前、私は星の死の話をしましたが、この地球を構成する物質は、太陽の何十倍も大きな巨星が死を迎える爆発を起こして生まれます。
それほどの莫大なエネルギーのぶつかりで初めて原素が誕生し、様々な過程を経て、我々のような人間が生まれました。
仏教の思想では、それらを繋ぐ不思議な偶然を縁と呼びます。
自然科学がそれを解明する何千年も前に、ただの人間がそれを看破したのです。
そんな風にして、両分野において目に見えない叡智を科学してきたのが、人類の歴史です。
人は真の意味で客観視など出来ません。主観でのみ、個人が一歩一歩科学していくほかありません。
そして、他の領域の人々と情報交換をして、智を深めていくのです。
みな、先人はそうしたことに人生の大部分を費やしてきたのですから…その重みを知り、学んで、考えを熟成していくべきです。
簡単に答えを他人に求めるのではなく、自分なりの考えを肥やしてから拡がりを求めていけると良いですね。