のまま部屋をでて元いた場所に戻るとまた近藤がいた。近藤は俺らが食べた缶詰めを見ると満足そうに頷いてから上をみたのかと聞いてきた。今さら嘘をいったところで無駄だと思い俺はそうだといった。すると近藤が
「臍のない男児をみたろ、あれは母体を食い破って出てきたんだ。だから緒がない。産まれてまだ3日ほどしか経っていない、あの大きさで生まれたんだ」
とても信じがたいことを近藤はいう。さまざまな実験を実施した結果あの男児が生まれたといい、その結果からまた第3の性と複数の脳をもった人間を創ることができるかもしれないと続けていった。
それが何を意味しなんの価値があるのかはわからないが彼らにとって重要なことであることだけは理解できた。
俺の隣でうつむいていた水田が初めて近藤に対し口を聞いた。
水田「超能力ですか?過去私たちの世界では優性学といって優れた遺伝子だけを残したり、掛け合わせたりして超人をつくろうとした記録があります。」
おそらく過去のドイツのことだと俺は思った。
近藤「目的は俺も知らない、俺は人拐いだから。だが、またあのときみたいに神人を造ろうとしていることは知っている。もう時間も来るからいうがお前らは明日その研究のために体の一部を提供してもらう」
やっぱり死なないだけでとてもひどい目に合うことに違いはなかった。本当に帰れるのか不安になった。

長いですがまだ続きます。不快な方がいるようなのでもしかしたらやめるかもしれません。