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(つづき)
騒ぎ(一族会議?)が一段落すると、その男性(家の主人)はじじいに無作法を詫て、その件について説明してくれたそうです。
ここらでは、人が死んだら、その遺体を焼かずに呪い師に頼んで良い位置を選定してもらって、そこに墓をたてて埋葬する。
これは一時的な埋葬で、そこで遺体が骨になってしまうのを待つ。
そして、完全に骨になってしまってから、その骨を集めて壺に入れてあらためて埋葬する。
骨になったかどうかを定期的に確認して、そのときに骨の色をしらべる。
遺体の骨の色が黄色みを帯びた白色になっているのが最良であり、死んだ人が「成仏」している証拠だ。
(埋葬方法は別に仏教ではありませんが、じじいは、『成仏』と表現したようです。メモにそうあります。)
しかし、骨が黒色になるのは、その埋葬場所が間違っていたからであり不吉だ。別の良い場所を見つけて改葬しなければならない。
のだと。
翌日、じじいは、その家をあとにしましたが、弁当を作って持たせてくれたそうです。
『あれからあのひとらはじょうずにええ墓をたてさったろうかのう。日本でも「墓相」いうもんを気にするひともおんなはるが、まあ、そういうもんやろうかなあ。』

その墓の詳細な構造はメモにないのでわかりません。
朝鮮で、人の病気や生き死に、に呪術師が関わってくることについては、じじいがいくつかの例を話してくれました。