91 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします mailto:sage [2009/02/01(日) 22:56:26.20 ID:2wgE3xHy0]

京都に古くから伝わる独特の作法…”ぶぶ漬け食べなはれ”。
これは長居している客を帰らせたい時に、 「ぶぶ漬けいかがどすか?」と問いかけ、
婉曲に帰りを促す技である。

”ぶぶ漬け”とは、”お茶漬け”のことだけど、どんなに客が待ってもぶぶ漬けが出てくることはない。
これを間に受けて大人しくまっているヤツは「無粋な人どすなぁ」と陰でバカにされてしまうという話なのだ。
しかし、こんなことを言われれば意地でも反抗したいのが人情ってもの。
「ぶぶ漬けでも食べていきなはれ」と言われたら、ハキハキと「大盛りでお願いします!」
とか「しじみのミソ汁もいいですか?」ぐらいは自然に口をつくだろう。
だが、そんなチマチマとした受け身な姿勢でよいのだろうか?!やはり攻撃こそ最大の防御なり!
京都のお宅を訪問するからには、自ら”ぶぶ漬け”を忍ばせて訪問するぐらいの備えと心構えが必要である。
そして敢えて長居を決め込み、「ぶぶ漬けでも食べていきなはれ」と言われたら、
「いえ、手持ちのものがありますから」とその場でオカ持ちから”ぶぶ漬け”を取り出して
ムシャムシャと食べ始める。もちろん、それだけじゃ許さない!!
逆に「ぶぶ漬けいかがどす?」と、こちらから茶碗を差し出してやるのだ!
”必殺ぶぶ漬け返し”!
京の伝統に従って、ぶぶ漬けをすすめられた者はその場を立ち去らねばならない。
相手は自分の家であるにも関わらず、荷物をまとめてその家を出て行くことになるわけだ。
途方にくれた相手がとりあえずホテルで一泊を過ごそうとしても、先回りしてホテルの前に”ぶぶ漬け”を置いておく。
ドラキュラが十字架を恐れるように、京都人は”ぶぶ漬け”を越えることができない。