『猫は守る』

俺はUR賃貸の比較的上階に住んでいる。
そんで、ほんとはペット買うの禁止だがこっそりと猫2匹を飼っている。

猫たちの気晴らしの為に、毎日猫たちをベランダに出すのだが、お兄ちゃん猫は隣に異常に興味を持っていて、隙をみては柵にジャンプして隣に行こうとする。
油断していたせいで、隣に行かれたことは何度もある。その都度焦らされるのだが、今のところ無事に帰って来てくれている。

ちなみに、隣に誰かが入居したと思えばすぐに引っ越しする。最長で1年、早ければ2ヶ月で住民が入れ替わる。

さて、ある日のことだが、夢の中にすごい形相のごっつい男が俺の部屋に出て来た。ちなみに俺の部屋は隣と壁一枚隔てている。

俺は夢の中で一瞬ビビったが、空手やってるのにビビった自分に恥じて、思いっきり男の顔面に蹴りを入れた。
俺は「ギャー」と叫んだ。
夢じゃなくリアルな俺の肉体が、猫タワーを構成する板の角を思いっきり蹴っていたせいで、小指に強烈な痛みが走ったからだ。

それだけじゃ無い。
猫タワーで寝ていた6キロもある兄猫が俺のキックにびっくりして、俺の腹にジャンプして降りてきたのだ。

腹に力を入れていなかったせいで、6キロ+落下速度の衝撃はかなりのものだった。
痛みと衝撃で悶絶したよ。

今でもこんなことが数ヶ月に1回は起きている。
その都度、部屋のどこかを破壊したり、どこかに手足をぶつけて怪我している。

過去に隣の部屋で何があったか分からなしい、なぜ夢でごっつい男が出てくるかも分からない。

しかしだ!!!
夢の中の男は明らかに猫に興味を持っているのだけは分かる!

理由は分からんが猫は絶対に守るぞ!