死期を迎えていたフォン・ブラウン晩年の目標は,宇宙兵器が愚かしく,危険で,世界を不安定にし,膨大な予算を要し,不必要で,役に立たず,好ましくないのはなぜか,またその有効な代替案は何かについて,国民と政策決定者を教育することだった。

彼は事実上の遺言として,それらの構想と重要な役割を担う人たちは誰かを私に教えた。
彼は宇宙の軍事化を阻止するために,この取り組みを継続する責任を私に与えた。
癌で死期が迫っていたウェルナー・フォン・ブラウンは私にこう頼んだ。“私の代弁者になってほしい。
私の体調が悪くて話ができないときには,君が代理人として出席してほしい” 私はそうした。
私が最も関心を持ったのは,一緒に働く機会があった約 4 年間に彼が繰り返し繰り返し述べた言葉だった。国民と政策決定者を教育するために使われる戦略は,脅しの策略だ... それは何を我らの敵と見なすのかということについての方法だった。

ウェルナー・フォン・ブラウンが教えた戦略では,まずロシアが敵とされた。
1974 年には実際に彼らは敵,認定された敵だった。私たちは,彼らが‘キラー衛星(*衛星攻撃用衛星)’を持っていると教えられた。

私たちは,彼らが私たちを捕らえて支配すると教えられた - 彼らは‘共産党員’だからだ。

次にテロリストが敵と見なされ,これはすぐに現実化した。私たちはテロについて多くを耳にした。次に第三世界の国が‘過激派’とされた。
今私たちは彼らを懸念のある国々と呼んでいる。しかし彼が言うには,それは宇宙に兵器を建造する上での第三の敵ということだった。
次の敵は小惑星だった。ここまで話したとき,彼はクスクスと笑った。小惑星 - 小惑星を相手に私たちは宇宙に兵器を建造しようとしているのだ。

そして馬鹿げたことの最たるものは,彼が異星人と呼んだ地球外知性体だった。それが最終的な脅しになった。

私が彼を知り,彼のために演説をしていた 4 年間に繰り返し繰り返し繰り返し,彼はこの最後のカードのことを話題にした。
“覚えておきなさい,キャロル。最後のカードは異星人カードだ。我々は異星人に対抗するために宇宙に兵器を建造することになりそうだ。