18世紀後半までヨーロッパの知識人達は自然界の残酷性、つまり神の残酷性について聴かされることにウンザリしていた。
なぜ自然界の生物は悪魔的なデザインで寄生虫、捕食者にあふれ、動物達は互いに喰い喰われなければならないのか?
そこに神の残酷性、悪意を感じとり世界の善性に疑いを持った。これを解決したのはチャールズ・ダーウィンだった。
生物の捕食、被補食はより良い生物に進化するための試練であり、全ての生き物は最終的に神へと至る過程にある
自然界の残酷性をより良い世界への機械的機構であると説明する進化論は議論を含みながらも支持された。
現在、キリスト教と対立項で語られる進化論は発表当初はキリスト教の教義への疑問に対して神の善性を説明する答えだった。
しかし、ダーウィンは人間の進化については実はあまり論じていない。