江戸川乱歩賞受賞者、森雅裕氏のエッセイ「推理小説常習犯」などから
・江戸川乱歩賞の過去の賞をもとに傾向と対策を練り、
「歴史」「写楽の謎」「埋蔵金」「暗号」「密室」「失踪」と受けそうな要素をすべて盛り込んだところ
完成が締め切りにわずかに遅れる
→その年の受賞作が高橋克彦「写楽殺人事件」
・ダメ元で翌年度の募集にすぐさま応募したものの、「前年度とかぶるから」と落選
・次にモーツァルトを題材にした「モーツァルトは子守唄を歌わない」という
当時はそれほど知られてなかったモーツァルト暗殺説を題材にしたミステリを応募
→「アマデウス」というモーツァルト暗殺説をテーマにした映画が大ヒット
・選考委員から盗作ではないか、という声があがったが、日本公開前の応募だったのでなんとか乱歩賞受賞
・作家デビュー後、マスコミや担当編集のろくでなさを愚痴ったら干され、重版されず、乱歩賞からはほとんどいなかった人扱い
・なおその年の同時受賞者は東野圭吾で、こっちばっかり名が挙がる
・ちなみに森雅裕氏が最後に出した本はコンビニアルバイト体験記でバイトの恨みつらみを述べた作品

もし最初の方でうまく行ってたら別の作家人生があったのかと思うと後味が悪い
同作者の芸術をテーマにした青春ミステリシリーズのできがいいだけに