石じじいの話です。

海岸で、全裸の白人女性(と思われる)にあったことがあるそうです。
その人は、背が高く髪の毛が黄色、目が水色だったそうです。
彫りが深く、外国映画の女優のような顔でした。
肌は真っ赤でしたが、ひやけしていたのだろうということです。
全裸だったのでじじいはあわてました。
女性は、じじいを無言で、じっと見つめてきました。
気を取り直して、すこしかじったロシア語(白人のしゃべる言葉でじじいが多少とも知っていたのはそれしかなかった)で「クトー、トゥィー」と尋ねたところ、女性はほほえんで、流暢な日本語で答えたそうです。
曰く:
自分は怪しいものではない。(じじいは、そう信じることができませんでしたが)
疲れたのでここですこしやすんでいる。
友人たちが迎えに来るので、このままでよい。
つづく: