球技が下手でも武道・格闘技なら上達しやすい理由は主に2つ。

1つは、武道が原始的な動作を基本にしていること。

球技は後世になって開発された運動競技だから、
人間の体は最初から球技が出来るようにはなっていない。
球技を上達させるには球技に親しむしかない。
だから、運動経験の少ない人間と運動経験者とでは差がつきやすい。

一方の武道は、昔からの戦闘技術を基にしている。
どんな運動音痴であってもご先祖様は生存競争を勝ち抜いた強者だし、
我々自身も生物なので、ある程度の戦闘能力は本能的に持っている。
だから、全くの初心者であっても武道の動作には適応しやすい。

2つは、球技と武道とで体の使い方が全く違うこと。

球技同士では同じ球を使う競技同士、似た動きが多い。
だから、ある球技に熟達していれば、他の球技にも簡単に応用できたりする。
(例えば、野球の投球動作がハンドボールのパスに繋がるとか、
サッカー経験者がバスケットボールでポジショニングが上手いなど)
ところが武道は球技とは全く違う体の使い方をするから、球技での経験がほとんど役に立たない。
球技全般が上手くても武道だと下手だったりするのはこれが原因。
球技が得意な人間も運動音痴でも、同じ段階から始められるのが武道というわけだ。
もちろん、種目ごとに適正があるから一概には言えないが。