日本の場合刑務所に入るほどの人は、かなり限られています。年間100万人以上の犯罪者が検挙されるのですが、
刑務所にはいるまでに微罪不検挙、起訴猶予、執行猶予等自由の拘束を伴う刑務所収容に至までに、刑務所へのルートをはずれる場合が多いのです。
少し古い資料ですが、平成9年の新規受刑者は、2万3千人弱です。
そうするとどうしても悪質な犯罪者が中心になります。具体的には、暴力団関係者が多いです。
その人たちの場合、組織から抜け出そうとしても、難しかったりする事情があります。
また、今の不況のせいもあります。
更に、刑務所内のプログラムがあまり実態に即していない面もあるかもしれません。キャピックという刑務作業の製品を販売している場
面をごらんになったことはありませんか。スーパー等でも年1回程度開催しています。製品を見ると例えば靴なんか幅が狭くてはきにくいもの
が多いです。デザインも古い感じです。まあ、私は、気に入ったのを毎年買っていますが。
出所後について、行き場所がない人の場合、更生保護会に行くことが多いようです。これが、また施設の老朽化、経費の不足等で劣悪な環境
にあることが多いです。これについては、法律上更生保護会を法人とする法律などにより立法上の対応がされていますが、まだまだ不十分です。
犯罪者の半数は、未成年です。仮釈放で社会に出た場合には、保護観察官が指導監督等を行うことになっています。しかし、専門家である保
護観察官は、1人あたり100件程度の事件を抱えています。そこで、民間の保護司が直接少年に接することになります。でも、保護司の年齢が
60歳以上の人が多く、少年との年代ギャップもあり、意思の疎通が困難かもしれません。この点、特に処遇が困難な対象者に関しては、保護観
察官が直接処遇するようにしていますが、何分人手不足です。
以上長々と書いてしまいました。すでにご存じのこと、あるいは、間違ったことが多いかと思います。その点は、お許しください。