少年院と刑務所の違い。
少年院は「更正」、刑務所は「刑罰」を目的にしている。
刑務所は過酷な環境で苦痛を与えられる「刑罰」の場所で、少年院は教育「更正」の場である。
刑務所の場合懲罰で食事が7〜5割に減食されることがある。
少年院では、義務教育の勉強と更正教育、職業訓練をする。
刑務所では、刑務作業という、ほとんどただ働きで黙々と単純労働を強いられる。
刑務所では、通信・面会はかなり規制されていて、4級の受刑者で、手紙は月4枚まで、面会は月1回と極端に少ない。
懲罰となれば面会者が待っていても面会は中止される。
刑務所の医療状況はひどく、普通の病院を追い出されてきたようなヤブ医者しかおらず、まともな治療を受けることは難しい。
仮病を使う受刑者が多いこともあり、少々の体調不良では診察も投薬も休みももらえない。
少年院で規則違反をした場合の最も重い処分は20日の謹慎。
単独室に閉じ込められるが、食事などはちゃんとあり、最低限の人権はある。
刑務所では、そのような謹慎よりはるかに重い懲罰がある。
手錠をはめられ両手の自由を奪われた状態で懲罰房に閉じ込められる。
一般的には2〜3日、長ければ1週間懲罰房に入れられる。
懲罰房だけでも辛いのに、級を下げられ仮釈放を取り消されたり、わずかばかりの作業報奨金(刑務作業の給与)も没収されたりする。
少年院の場合、前科もつかず一定の成績を修めれば、前所属学校の卒業証書ももらえる。
職業訓練を受けているので、選ばなければ再就職先もある。
刑務所の場合、刑の終了の日から10年間前科がつき、履歴書に書かなければならない。
前科者を雇ってくれる企業は少なく、再就職や結婚も難しい。
この事例はほんの一部。
「刑罰」、刑務所はこんなにも厳しく、少年院とは比較にならない。