─日本政府は、新たな防衛力整備の指針となる「防衛計画の大綱」を閣議決定しました。

高須:早速、中国が反発しているようだけど、それだけ中国が嫌がるということは、それなりに意味があるということだ。
指針を決めただけで、効果が発揮されるんだから、素晴らしい決定だったんじゃないかな。

──中国としては、日中の対立を煽っているという言い分ですね。「いずも」の空母化が、太平洋における中国への牽制にあたるということです。

高須:中国は煽っていると主張しているけど、果たして本当にそうなのか? 日本はあくまでも防衛力を整備しているだけであって、攻撃なんかしていないんだよ。
むしろ、日本の領海に入ってこようとしているのはどっちなんだっていう話。
中国が怪しげな動きをしてくるから、それに対する防衛力として空母が必要なんだよ。
尖閣周辺でなにかがあったとき、基地から飛行機を飛ばしていたら間に合わないからね。
まあ、もちろん中国もそんなことは重々承知の上で文句を言っているわけだから、付き合う必要もない。
日本は、ただただ正しいことをすればいいだけだ。

 日本国内では防衛力整備に対するアレルギーのようなものもあるから、批判的な意見が出てくるのも仕方ないことなんだろう。
ただ、相手はいろいろなところで人権を蹂躙している中国なんだよ。
甘っちょろいことをしていては、本当にやられてしまう。
もっと真剣に防衛のことを考える必要があるんだよ。

──中国の人権蹂躙ということでは、中国政府によるウイグル人弾圧がしばしば報じられています。

高須:100万人ものウイグル人が収容キャンプに送られているというんだよ。
これは相当にひどい話だ。中国がやっている非人道的な行為については、もっと知られるべきだし、糾弾されるべき。
日本は、そんな中国としっかり向き合おうと防衛力を強めているんだから、これは正しい方向に進んでいるということなんだよ。
中国に対して優しい態度をとるということは、中国の人権蹂躙を見逃すことに等しいと思う。
そんなことは絶対に許されない。

 ウイグルだけじゃない、チベットに対する弾圧も続いている。
中国による人権蹂躙は止めなければならないし、これ以上被害者を増やしてはならない。
当然、日本が中国に侵略されるなんていうことはあってはならないんだよ。
防衛大綱に反対するような人たちは、日本がめちゃくちゃにされてもいいと思っているのかね。
まったく理解できない。
中国の回し者なのだろうか…とさえ思えてくるよ。

──中国の問題というと、ファーウェイ排除の動きもあります。

高須:本当にファーウェイ製品を使うと、いろんな情報を抜かれているというのであれば、排除して当然でしょう。
まあ、でも、なんというか、ちょっと世の中が便利になりすぎて、人々の危機管理が甘くなっている部分があるのも事実だろうな。
僕も新しもの好きで、深く考えないでいろんなものに食いついてしまう傾向があるしね(笑い)。

 でも、日本政府が強い態度をとってくれていれば、中国企業がスパイウェアを通信機器に忍ばせるなんていう舐めたマネはさせないはず。
国による防衛とは、国民を外敵から守るということ。
中国の防衛は、共産党の幹部のためのものかもしれないけど、日本の防衛は国民のためのもの。
本当にありがたいことだよ。

 防衛力を高めることが悪であるかのような主張をする人々もいるけど、完全に間違っているよね。国が守ってくれないのなら、一体誰が国民を守るんだよ。
もしかしたら、自分で自分を守りたいというタイプなのかな。
あるいは、武力を手にしたいと思っているのかもしれない。
そう考えると、ちょっと怖い人たちだな。気をつけたほうがよさそうだ。

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 防衛力整備の必要性を説く高須院長。
たしかに、常に不穏な動きを続けている中国と対峙することはそう簡単ではない。
日本国民が蹂躙されてしまうことを防ぐには、それなりの力も必要だということなのかもしれない。