『新しいパートナー』

中古品。
それは新品と対極の存在であり、豊かな現代の日本ではあまり好まれないものである。
他人の手垢や汚れがついた品物は、綺麗好きで潔癖な人々が多いこの国ではマイナスのイメージがあるらしい。

しかし、中古品であれば好きなだけ自分好みにカスタマイズするという楽しみもある。
それは新品にはない魅力だろう。
新車を買って腫れ物に触るように接するより、断然楽しめる。

もちろんその状態は千差万別で、実用に耐えないボロボロのものもあれば、オークションに出回ればかなりの高値になるものまで様々な状態のものが売られている。

まりやは、どんな車にするかはもうすでに考えていた、ペーパードライバーの割には。