X



トップページ創作発表
24コメント12KB
少女ベリアの大罪 [無断転載禁止]©2ch.net
0001創る名無しに見る名無し2016/10/23(日) 18:07:22.64ID:8fEjcy17
書くぞ
0002創る名無しに見る名無し2016/10/23(日) 19:17:57.46ID:B9JvYSiu
支援
0003創る名無しに見る名無し2016/10/23(日) 22:06:18.43ID:8fEjcy17
第1部 〜 「いほう」の言葉 〜

第一章 〜 目 〜

= 1 =

 朝の盗みを働いて以降、歩いてからかなり経っていた。夏場の太陽がカンカン照りで頭が湧くのかと、ふと道すがらに考えたのだが、
半日近く歩いていて全くその危険はないと理解できた。この先の王国に近づいていくにつれて、風は荒涼とした岩と大地の続く様を
彷彿とさせるほど涼しくなっていき、街道沿いに広がる森の茂みや木々の奥から漂ってくる静かな霧は徐々に深みを増していくのが見て
とれたからだ。上を見上げると青空にはいくつもの雲の大陸や小さい島々が出てきていた。
0004創る名無しに見る名無し2016/10/25(火) 17:48:33.25ID:+OJ6sGGQ
一応短めのマントは着けていたが、体感温度は冬場に入る一歩手前かと考えかねないくらいの低さになっていた。
まだ夕刻には達していないが、日没までにはどうにかして宿なり街の酒場なりに着こうと足を速めた。夜になった
時の寒さを避けるのが第一目的だった。それに、この街道を行っている間に感じていた違和感を早く振り振り
払いたかった。道の長さ、人気のなさ、そして空の様子といい、どうにも奇妙で仕方がなかった。昼という存在でさえ
ここでは陰りと虚しさに満ち満ちているようで、この世のあらゆる自然なままの生命を否定するようなその印象が
気に入らなかった。ここでは、全てがその雰囲気に何らかの荒れ様を見せつけられて、彼らは冷たく退廃的なその
目には見えない何かに大なり小なり寂れ、呆れ、自身らがその中で何とか生きているのを自身らの節度をわきまえて
表現しているようだった。私が今までこの街道を歩いてきて、人通りがないのを見た限り、恐らく人間に見られる事が
ないこの街道の周りにはこうした自然がずっと存在していたのだろう。でなければ、こんな様子を目で視認する事が
盗賊の少女である私にでさえできるだろうか?私の目にはこの街道自体が既に恐ろしい悪夢に覆われているように見えた。
0005創る名無しに見る名無し2016/10/25(火) 18:06:31.69ID:+OJ6sGGQ
悪夢が人間の世界を蝕む時、その悪夢は自我を持ち、組織的な悪事を人間の世界に為す。霊でさえ彼らの狂気の矛先となるだろう。


言葉がひとを生かすとするならば、彼らは自身らを楽しませるために、我々の知り得ない内に我々を生かすだろう。


そして彼らが我々の前に姿を現す時、我々の耳に声を聞こえさせる時、彼らは我々を死に導くだろう


悪夢とはそういうものなのだ
0006創る名無しに見る名無し2016/11/03(木) 00:08:41.98ID:nBjo5qXq
人間的な営みもなしに物語を創る事はできない
0007創る名無しに見る名無し2016/11/03(木) 00:22:21.99ID:nBjo5qXq
今まで様々な村や街を歩いてきたが、こんな場所は初めてだった。全てが静まり返り、気配さえ
感じられない検問所など。その検問所は街道の途中から視界に映ってきて、無人の門は大きく開け
放たれていた。私は何かあるだろうかと、詰め所の内部を探ってみた。長く使われていないのか
木で造られた床や壁は草や蔦(つた)が生え、年季が入っていた。
0009創る名無しに見る名無し2016/11/25(金) 22:14:29.18ID:g5Fs9aAI
一つ目に止まるものがあった。銀でできた燭台がキャンドルを差し込まれていない状態で
少しばかりの埃(ほこり)を被って、壁際のチェストに古びた皿やスプーン、フォークとともに
置かれていた。 " こいつはラッキーだ! " と考えて、ベリアは手でその汚れを取り払って
荷物袋の中にそれらをしまい込んだ。銀は高く売れる、街の中流階級のやつらは銀や金といった
貴金属には目がない。これらをセットにして売ればかなりの額を出してくれる事は間違いない。
勿論、水で綺麗にしてから売ろう、その方が印象も良いだろうし。こいつは良いものを最初に
見つけたものだ!ここは大きな門があって詰め所がある。つまりこの先には街があるっていう事だ。
彼女はまだ他に探せるものがないか、調べてみた。しかし他にはガラクタを除いて何もなかった。

一段落して落ち着いていると、何やら物音がした。相変わらず人間の気配はないが、確実に何かが
動いた音だった。人間味に満ちた、ベリアの素朴な少女の顔が一瞬のうちに警戒心を露わにする。
彼女は赤みの入った真っ黒な刃を反り返らせた剣を腰下(もと)から抜いて構えた。真っ赤な瞳が
剣呑とした獣の凶暴な目つきに変わる。足音はしなかった・・・だけど素早く動いた・・・小動物は
警戒していたら、あんなに大きな物音を立てて自分の近くから逃げ去らない。何か怪しい気がしたし、
その正体が何なのか、確かめてみたい節もあった。
0018創る名無しに見る名無し2017/02/07(火) 22:54:58.53ID:Zar5xAIp
その音は詰め所の奥の部屋から聞こえてきたようだった。気配もその方角からしてくる。ただし、静かで殺気や不穏な雰囲気はまるで
感じられない。物音のした部屋の扉は少し開け放たれていて中からは草や木が風に靡く音が聞こえてきた。窓は開け放たれているのか?
その時、古くなった扉の向こうから若い男の声が聞こえた。
「誰だ?」多少ばかり気の張りつめたあどけない声だった。
「旅をしている書生くずれだよ」
ベリアはすぐに答えた。その声は荒んだ言動の中に知性と芸術性を湛え、魅惑的でさえあった。
「お前、女か?」
「そう、学校の勉強に飽きてしまって。拾い物や骨董品を売って稼いだり、町で仕事をしたりしながら
自分のやり方で学んでいる、ただの流れ者だよ」
「流れ者?ならば、この先はやめておいた方がいいぞ。俺はそこの市民だったんだ」
「何故だ?そういえば、ここは検問所だ。兵士はいないが、銀細工や食器とお前だけがいた。どういう事だ?」
「・・・お前、武器と地図と食料は持っているか?」男性市民は思いついたように突然言った。
ベリアはまんざらでもなさそうに答えた。
「持っているぞ。旅をする以上、危険はつきものだから。当然だ」
「これから扉を開ける。襲ったりはしないよな・・・?」
「もし仮に私が盗賊だったとしても、何も持っていない人間を殺して遊ぶほど野蛮じゃない」
彼女は制御できなくなり、口元を妖艶に微笑ませた。その様は生々しささえ覚えるものだった。
扉が開き、黒髪の青年は喉元に彼女の真っ黒な鋭い刃を突きつけられる事になった。彼女の
真っ赤で狂気に満ちた瞳が善悪の基準を超越した超自然的恐怖を与えた事は想像に難くない。
「書生くずれの悪魔を知っているかい?ヒヒ・・・・・・!」
「助けてくれ・・・」
青年は命請いをした。黒髪は少しばかり伸び放題になっていて、白い肌は煤(すす)で汚れていた。
身体は痩せ、見た所、貧しい訳ではないようで、革のベストや靴は繊細でいて強くその存在を彼女の
目にアピールしていた。青年の怯えた上品で深みのある眼差しが彼女の真っ赤な心を愛で満たしていくのを
彼女は感じていた。
0020創る名無しに見る名無し2017/12/27(水) 11:37:10.56ID:C1Z7QFDy
家で不労所得的に稼げる方法など
参考までに、
⇒ 『武藤のムロイエウレ』 というHPで見ることができるらしいです。

グーグル検索⇒『武藤のムロイエウレ』"

BB0GJMF06T
0021創る名無しに見る名無し2018/05/21(月) 07:40:58.20ID:tRZnwP6O
知り合いから教えてもらったパソコン一台でお金持ちになれるやり方
参考までに書いておきます
グーグルで検索するといいかも『ネットで稼ぐ方法 モニアレフヌノ』

PDH2H
0022創る名無しに見る名無し2018/07/03(火) 20:12:56.73ID:f1dClnnX
H8G
0023創る名無しに見る名無し2018/10/17(水) 17:33:37.25ID:ZU7x6aHX
中学生でもできるネットで稼げる情報とか
暇な人は見てみるといいかもしれません
いいことありますよーに『金持ちになる方法 羽山のサユレイザ』とはなんですかね

2ON
レスを投稿する


ニューススポーツなんでも実況