武勇伝でなく恥ずかしい話としてするけど
修業店では万年下っ端だった。後から入ってくる奴がすぐ辞めてしまうのと
人もそんなに増やす必要もなかったからだろう。
組合の集まりも多く、床屋の若衆なんてどこもガラの悪い連中だから、
ガンの飛ばし合いになると、下っ端が最初に行かなければならないんだよ。
やらないと後で先輩達にボコられるからね。だから自分がまず殴りかかって
乱闘になる。当時は、周囲もやらせておけって感じで止めない。
不思議なことに、最初に行くとあまり怪我しないんだよ。
ちなみに親方は、カタギと893の中間みたいな人だったから武闘派が方針だった。