次はエブリイワゴン4WDで起こるタイトコーナーブレーキング現象について

エブリイはエンジンが直接後輪を駆動してる。
AXCは後輪(軸)から前輪へのトルク伝達と、前後輪の差動装置の役割を担ってる。
注目すべきは逆方向にもトルク伝達されるって事。

図にするとこんな感じ。矢印はトルクね
 エンジン
  ↓↑
後輪軸 ⇔ AXC ⇔ 前輪

末切り発進での止まる方向のトルク伝達経路は下記の通り。
前輪→AXC→後輪(→エンジン)

直結4WDと違って前後輪の間でAXCが滑ってくれて幾何学的矛盾を解消できる。
けどAXCは回転差でトルクを伝える装置
トルクを伝えた分だけ止まろうとする力が働く。

AXCのトルク伝達能力は前後輪の回転差がゼロならイニシャルトルク分だけ。
回転差が大きければより大きい。

末切り発進しようとすると動かないのはAXCにイニシャルトルクがあるから。
ハンドルそのままでアクセル踏み足すと動くけど動きが重いし、
アクセル離すとブレーキ掛けた様に速度が落ちるのはAXCが仕事してるから。

AXCは差動装置として働くが、完全にタイトコーナーブレーキング現象を
消せる物ではない。
前輪の駆動力を強い設定にするほど現象は強くでる。

恐らくスズキはFRの不安定な挙動を嫌って4WD寄りに設定したんだろう。