元々武道は力の弱いもののために、とかいう言葉もあるけど剣道は特に運動能力より理論、精神、胆力勝負といった傾向が強いと思う。
逆に、運動神経がある選手が必ずしも剣道家として大成するとは限らないのも事実。
特に中学生くらいから部活で始めたグループを観察するとそういう傾向って良く分かると思う。
学生から剣道やってる人は「○○は運動神経は良いのに何故か剣道は下手」そういうことって経験あるはず。
そういうところを考えると「剣道は競技ではない」、その通りだと思う。
機先を取り面を打つ、そういう真っ向勝負では60歳以上の老人が運動能力抜群の20代後半から30代にかけての選手を子供のようにあしらってしまう、
そういう嘘みたいなことが実際に起こるのが剣道という世界。
「一本」の判定も審判に委ねられていてその内容も完全な基準がない、スポーツとしては非常に不完全なものだな。
オリンピック競技に関しても、「一本」の説明は難しいだろう。

ところで宮崎選手の剣道についての議論に関しては
・一本の重み=無駄うちが少ない、という中村先生の話に含まれていた意義から何故か威力の話になっている点
・宮崎選手の試合はビデオが擦り切れるほど研究したけれども別に古流の体捌きだなとか避けが秀逸だなとか思ったことはない
という二点が疑問。
個人的に宮崎選手の動きは慎重派だとは思うが強く非難されるほど剣道の本質から外れているとは思わなかった。
ただ、攻めが無形過ぎて真似は出来ないなと思う。