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 中国・武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、
県は二十三日、健康危機管理対策本部会議を設置した。
春節(旧正月)に伴う二十四日からの大型連休を目前に、
成田空港で多くの中国人観光客の来日が始まっており、
人が集まる娯楽や商業施設でも感染リスクが高まっていると判断し、
警戒を強めている。
 対策本部会議は通常、新型ウイルスの感染確認後に設置されるが前倒しした。
幹部職員ら十七人が出席し、
本部長の森田健作知事は
「患者の発生や感染拡大も想定される。速やかに対策を講じることができるようあらかじめ検討、準備しておくこと」
と指示した。
 会議では、各部局ごとに進めている対策を情報共有した。
感染症の専門家や県医師会、政令市など保健所設置市とつくる専門部会を開いて
連携を確認していることや、
県立病院に院内感染対策の徹底を指示するなど
感染者が出た場合に備えた動きが報告された。
 県に関連する国の対応も報告され、
二十四日以降に武漢市と上海市発の航空便について、
乗客に「健康カード」を配布して着実な検疫が実施され、
県も成田空港と連携して状況を把握するとした。
 また、県ホームページ(HP)などを通じて感染症対策を周知している。
森田知事は
「県民には、(マスク着用など)せきエチケットや手洗いなど通常の感染対策を行ってほしい」
と呼び掛けた。 (中谷秀樹)
(出所:東京新聞2020年1月24日 コロナウイルス拡大 県対策本部会議設置、警戒強化)