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来年から共通テスト 解答に時間かかるか

 共通テストでは、日常生活を題材にしたり、
多数の資料を読み解いて解答を導き出したりする出題が増える。
学習指導要領が重視する「思考力、判断力、表現力」を
マーク式でも測ろうとしているためだ。
解答するのに必要な資料を見つけ、読み解いて解答するため、
これまでよりも解答に時間がかかる受験生が増えるとみられる。
 科目別でもっとも変化が大きいのは英語だ。
「読む・聞く」の2技能を測る点は同じだが、配点が大きく変わる。
センター試験では、単語の発音や文法、読解力などを問う「筆記」が200点、
聞く力を問う「リスニング」が50点だった。
これに対し、共通テストでは、
読む力の測定に特化した「リーディング」と、「リスニング」の配点が
いずれも100点で同じ扱いに。
リスニングの比重が大幅に増える。
センター試験では、リスニングの問題文を2回ずつ読み上げていたが、
共通テストは1回読みも混在させる。
実際の会話に近づけるとともに、試験時間を変えずに問題の量を増やす試みだ。
 記述式がなくなった国語や数学も、読解力を問う設問が増え、難易度は上がるとみられている。
入試センターは、今月中に来年の試験時間や出題内容などの詳細を発表する予定だ。
 民間試験や記述式の見送りを受け、それらの成績を合否判定などに活用するとしていた各大学は、対応を見直している。
対応方法が決まるごとに、ホームページなどで発表するので確認が必要だ。
また、大学によっては、センターが設定した配点を独自に変更して合否判定に使うため、正確に把握しておく必要がある。(増谷文生)
(出所:朝日新聞2020年1月18日 13時09分 増谷文生 問題の質、高評価されたセンター試験 来年から読解重視)