河合塾マナビス
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高3の夏明けから入った今高3
高3夏休み1人だけでやって順調に成績伸ばしてて、でも学校で手薄だった倫理だけ受講しようとしたら案の定色々入れられて週4コマを提案された
でも週4日も1人で24時間使えないのが嫌すぎて初対面だった担任に歯向かって「これも1人でできます、この講座も、この講座も」って言って削りまくって週2に減らしたら無理なく受講できて成績も上がってる
きついならどんどん削っていいと思う
2時間世界史の演習の講座ボーッと見てるより一問一答2時間やった方が圧倒的に濃いはず
成績は自習でしか上がらないと思う おっしゃる通り。復習の時間が取れないなら受講は無駄。 私マナビスだけど一ヶ月に22講座受けてるよ。大変すぎて無理とかいってるやつただ怠けてるだけじゃん笑
マナビス は自分で受けたい量を調節できるのがいいんじゃん。やる気がないならローペースで受ければ?
英単語も900語テストが定期的にあるし、所詮ここで文句言ってる人って自分が努力しないから伸びないんでしょ?笑笑 校舎にによって違うんだな
私の校舎はゆるいから、そんなに取らなくても平気みたい 『2017 AERA MOOK 親子で探す 就職力で選ぶ大学/朝日新聞出版』 より
≪銀行・証券≫の学生人気TOP10企業 就職者数 国公立大学編
( )はうち銀行7社の人数(証券3社は野村,大和,SMBC)
※東大は非回答
113人 京都大(88)
110人 大阪大(96)
104人 神戸大(85)
102人 一橋大(88)
65人 東北大(60)
57人 <公>大阪市立大(49)
51人 名古屋大(43)
47人 横浜国立大(25)
43人 北海道大(33)
41人 九州大(28)
36人 埼玉大(27)
34人 広島大(27)
31人 東京外国語大(21)
28人 筑波大(17)
27人 岡山大(22)、<公>首都大東京(19)、<公>大阪府立大(23)
25人 滋賀大(22)
19人 和歌山大(15)、<公>高崎経済大(15)
17人 新潟大(8)
15人 金沢大(11)、<公>横浜市立大(9)
14人 熊本大(8)
11人 お茶の水女子大(6)、奈良女子大(7)
8人 山口大(5)
7人 福島大(5)、信州大(5)、<公>兵庫県立大(3)
6人 <公>北九州市立大(3)
5人 富山大(1)、島根大(1)、香川大(3)、<公>下関市立大(3)
4人 茨城大(2)、鹿児島大(1)、<公>釧路公立大(0)、<公>国際教養大(2)
3人 秋田大(2)、東京学芸大(3)、岐阜大(2)、<公>京都府立大(2)、<公>長崎県立大(1)
2人 宇都宮大(1)、群馬大(1)、千葉大(0)、三重大(2)、愛媛大(0)、<公>都留文科大(0)
・調査概要「2017年卒マイナビ大学生就職企業人気ランキング」の「業種別就職人気企業ランキング」をもとに、本誌が人気企業140社を選択し、就職者数を調査した。
・調査対象は主要大学211(国立51、公立20、私立140)の2016年卒業者(一部15年6,9月卒を含む)
※比較の際は教育学部教員養成課程を除いた文系学部・学科の設置とその入学定員(≠前後期入試の募集人員)に注意 都内のマナビスで春季の無料講習で下記の現代文と古典を受けるのですが、どんな感じで予習復習とかをすればいいですか?
現役合格への現代文〈受験準備編〉
古文読解・解釈(レベル2)-旅-
古文読解・解釈(レベル2)-機知- やはり、流通経済大学は素晴らしい。
日本通運株式会社が、学校法人日通学園・流通経済大学を設立したことは、
サマージャンボ宝くじ一等前後賞同時当選にも匹敵する、奇跡の瞬間である。
ついに、ついに、流通経済大学公式動画サイトで、
・「流通経済大学の紹介動画」
http://www.youtube.com/watch?v=We_p_3uV0fg
・「学校法人日通学園の紹介動画」
http://www.youtube.com/watch?v=pRlbGy5-dCs
が公開された。
この動画の見どころをそれぞれあげてみよう。
まず、
・「流通経済大学紹介動画」では、
http://www.youtube.com/watch?v=We_p_3uV0fg
日本通運の総務労働部の偉い人が、「流通経済大学卒の人材を日本通運はどう評価するか?」について、
・「一人一人が自分の個性を持っている」
・「物流に関する知識を持っている事が、他大学の学生との大きな違い。それ故、日本通運の業務に強い関心を持っている。」
・「自分自身の個性がきちんと確立されており、頼もしく心強い」と、述べられている。
そして、・「学校法人日通学園の紹介動画」では、
http://www.youtube.com/watch?v=pRlbGy5-dCs
豊かな社会を支える動脈である、物流に精通した人材を送り出すため、企業によって設立された大学であることが、
時代の流れと共に説明されている。
日本を支える重要な人材を育てる大学、それが流通経済大学なのだろう。 ここの勧誘うざい
一回体験申し込んだらしつこいくらい推してくるし断りづらいし ほかの衛星予備校行ったことないから知らんけど、マナビスは校舎によってアドバイザーとか校舎長の質の落差がエグい。
親身になって「お前はこの講がまだ甘いからちゃんとやれ」とか言ってくれる校舎もあれば、講を取らせる事にしか注力しない様な所もある。 ここいってるのってやっぱり部活やってる人が多いの? 東大合格者、投身700名に対してマナビス数十名(しかも公表してないから個人の体験記を数えるしかないし)
こ、この差はいったい?!
投信が700人のうち多めに見積もって300人がフカシだったとしても、かつ塾生の数がマナビスより多い事を考慮しても、それでも圧倒的な差は否めないですよね >>221
数学は凄いんだろうけど滑舌悪い先生だよな
日本語ネイティブでも何言ってるのか聞き取るの苦労するわ(笑) 女子専用フロアなんて存在するのか?
男女平等に反するじゃまいか
普通は受講ブース室も休憩スペースもトイレも共用だろ!? >>249
東進は本家に勝てないからってマナビスにマウントをとるなよ…w なお本家よりマナビスの方が将来性あると思われ。
少子化は同じ条件でも浪人人口は今後目に見えて減っていく。
一方現役高校生は数こそ減れど、浪人生ほど明らかに死に絶える訳じゃあない。 >>254
私立国立難化傾向でむしろ増えてるんですが 増えるわかめちゃん?
それわ河合塾生の数?それとも浪人全体の数?
この不況のじだいにすごい有望な市場なのねん?
きっと河合塾が新卒アンケートで就職したい企業らんきんぐ1位? 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★259 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★260 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★261 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★262 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★263 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★264 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★265 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★266 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★267 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★268 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★269 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★270 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★271 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★27a 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★273 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★274 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★275 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★276 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★277 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★278 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★279 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★280 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★281 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★282 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★283 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★284 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★285 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★286 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★287 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★288 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★289 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★290 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★291 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★292 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★293 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★294 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★295 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★296 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★297 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★298 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★299 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★300 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★301 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★302 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★303 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★304 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★305 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★306 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★307 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★308 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★309 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★310 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★311 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★312 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★313 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★314 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★315 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★316 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★317 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★318 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★319 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★320 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★321 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★322 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★323 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★324 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★325 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★326 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★327 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★328 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★329 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★a 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★b 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★c 「平成の怪物」の復活を、多くの人が待ち望んでいたということだろう。
今年のプロ野球オールスターのファン投票。
中日の松坂大輔が39万4704票を獲得し、
セ・リーグ投手の先発部門で圧倒的1位に輝いたのだ。
これは同情票ではない。
メジャーから日本復帰して4年。
ソフトバンク時代には、わずか1イニングしか投げられなかった松坂が、今季はすでに3勝。
中日の先発の一角として、見事な復活を遂げているのだ。
今シーズンの開幕前、球界全体が“松坂はもう終わり”というムードに包まれていた。
「もう復活の目はないと判断したソフトバンクは、松坂に育成コーチというポストを用意。
しかし、現役にこだわる松坂はこれを拒否しました。
そこに救いの手を差し伸べたのが中日の森繁和監督。
戦力補強というよりも、球界の功労者を救いたいという“男気”からの獲得だったようです」
松坂は今年1月にテストを受けて中日に入団。
このテストも、「投げることさえできれば合格」という形ばかりのもので、
期待値は極めて低かった。専門家たちも厳しかった。 ★
監督経験者のOBたちは「1勝できれば御の字」と口をそろえた。
しかし開幕後、評価は一変する。
松坂は4月5日の巨人戦で初先発し、3戦目となる30日のDeNA戦で日本球界で12年ぶりとなる勝ち星をマーク。
それ以降も間隔を空けつつ先発ローテに入り、7試合に登板して3勝3敗。
貯金こそないが、防御率2.41という数字がピッチングの安定度を物語っている。
誰も予想できなかった松坂の復活劇。
その裏側には、近年悩まされてきた右肩の回復があった。
昨年肩の痛みに悩んでいた松坂は、オフを利用して日本中の病院や治療施設を回っていたという。
「松坂は北海道で出会ったあるマッサージ師の治療を受けたところ“肩がハマった”のだそうです。
これで肩の状態が劇的に改善。問題なく投げられるようになったといわれています」
右肩の違和感がなくなり、松坂のピッチングは輝きを取り戻したのだ。
1回の先頭バッター秋山翔吾にライトスタンドに運ばれたものの、
続く2番の柳田悠岐を高めのボールで三振に仕留めた時点でまだまだ余裕があったはずだ。
球速こそ時速130キロ台のボールばかりだが、それでも「平成の怪物」と呼ばれたピッチャーは
醸し出すオーラと勝負度胸が違う。
柳田が気おされたわけではないが、真っ向勝負の迫力に柳田のバットは空を切った。
しかし、ホッとしたのも束の間、ここからパ・リーグの怒涛の攻撃が始まる。
近藤健介がセンター前ヒットで出塁すると、中田翔に死球を与えてしまう。
1アウト1塁2塁。ここで5番の吉田正尚がセンター前に弾き返し2点目が入る。
なおも1アウト1塁3塁。
続く6番浅村栄斗が右飛に倒れたものの、ここで迎えたのは同じく西武の後輩、森友哉だった。
投げたのは真ん中高め球速137キロの球。
それは打った瞬間にホームランと分かる弾丸ライナーの3ランになった。
これで合計5失点。
8番今江敏晃をなんとか内野ゴロに打ち取ってチェンジにしたものの、8人の打者に4安打1死球と散々な内容だった。
前半戦は7試合に登板し3勝3敗、防御率2.41。
それほど悪い成績ではないが、以前のように時速150キロ台のボールを連発するようなことはない。
というより明らかに球威はなくなっている。
それでもファンは、松坂のピッチングを楽しみに待っている。
彼が出した結論は、すべてストレート系のボールで勝負する逃げないピッチングだった。
ところがそのボールはまったく通用せず、1回に30球を要し、まさかの5失点で撃沈することになってしまったのだ。
しかし、松坂はどんなに打たれても下を向くことはなかった。
もちろんオールスターゲームなので、レギュラーシーズンより気楽に投げられる部分はあるだろう。
お祭りムードの中で対戦する打者との駆け引きを楽しめるのは、出場する選手の特権だ。
それでも、ここまで打たれると悔しくないはずがない。
しかも、1イニングに2本のホームランを浴びる。
それは信じたくもない結果だったことだろう。
ただ、そんな松坂を見ていて、何かとても吹っ切れているような感じを覚えた。
もう怪物ではない自分を自覚している...そんな感じの落ち着きだった。
それはある種の強さでもあった。そして、試合後の彼のコメントを聞いて納得した。
「宣言通り、直球系で勝負にいって、見事に返り討ちに遭いました。
真っ向勝負するには難しい球でした。
あらためて緩急の大事さが分かりました。
悔しさというより、パ・リーグの打者のスイングはすごいなと感じさせられました」 ★d ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています