昨年母親と二人で親戚の結婚式に出席しました。
叔母(父の弟の嫁)も出席していて、披露宴の前に親族控え室で数年ぶりに話をしました。

叔母「由香里ちゃんももうじき社会人なのね〜。小さい頃よくおままごとして遊んであげたの覚えてる、オホホホ!」
私 「そうだったんですね、ありがとうございます。」
叔母「で、由香里ちゃんは来年からどちらへ?」
私 「駿台、あっ駿台予備学校です。」
叔母「あら、あの御茶ノ水にある…?早稲田に入れたのに、大学時代少し遊び過ぎちゃったんじゃない…?
   まあでも女の子だし、就職できただけ良かったわね!うちの滋子のこと覚えてる?将来は英語を使った職業に就きたいって、洛南から阪大に行ったのよ!」
母親「無言・・・(瞳が潤んでいた)」
叔母「滋子、ちょっとこっちへいらっしゃい!由香里ちゃんがいるわよ!昔よく遊んだの、覚えてるでしょう?」
向こうの輪でも大学の話をしていたらしい滋子がツンとすました顔をして私に近づいてきました。
滋子「(上から目線で)由香里ちゃん、お久しぶり〜、元気?あ、叔母さんこんにちは。私今年から阪大生になったんですよ。」
母親「そうなの、ずいぶんきれいなお嬢さんになって…。」
叔母「英語を勉強しているんです。ホームスティもして将来外務省をめざそうかなって(勝利者宣言)あ、そうだ、由香里ちゃんはどこに就職だっけ?」
勝ち誇った顔をしている叔母の横で、私が再受験に失敗し就職せずに予備校にいくことを知ってる滋子の顔色が変わりました。
叔母「滋子、由香里ちゃんに就活について教えてもらったら?」
滋子「(しばし、絶句)・・・ちょっとお母さん、やめてよ!」
叔母「?」
動揺している様子の従姉妹は、目を泳がせながら叔母の手を引っ張り別の親戚の方に行ってしまいました。
それから披露宴が終わるまで、叔母と従姉妹は私たちの座るテーブルに目を向けることはありませんでした。

帰り際、ばつが悪そうにコソコソと式場を後にする叔母と従姉妹の後ろ姿を見掛けましたが、声はかけませんでした。