電機子チョッパ制御車って、地下鉄や各駅停車が向いてると思われがちなんだけど、そういうわけでもなかったんだ。

201系は国鉄で走り始めたころ、中央快速線や東海道・山陽緩行線とか、駅間の長い運転に向いていて、山手線や大阪環状線で使うと、主電動機やチョッパ装置の冷却が追いつかない、っていう判断をしていたんだよ。
中央・総武緩行線は、各駅停車として駅間の長さの程がよかったみたい。
だから、地下鉄に乗り入れる203系は、その反省から主回路が変更されて、山手線で使うなら同じものを、って考えられてたわけ。

引き継いだJR西日本でも、321系を作って201系を転用するとき、そんな問題点をわかっていたから、改めて201系の夜間試運転を阪和線・大和路線・大阪環状線などでしたんだけど、やっぱりそのままでは使いにくいってことになった。
阪和線は、快速ならいいんだけど、冷却の面で、各駅停車が大阪環状線以上に、案外過酷だってことが新たにわかったりしたのね。
そこで、回生ブレーキの回路を少し工夫して、大阪環状線なら使えるレベルにしてる。

そんな状況だからJR西日本も、国鉄から引き継いだ以上の201系は、実際ほしくなかったし、譲り受けるなんて考えてなかったよ。