>>859 その5
次に目に留まったのは、食堂車の1段高い位置で連なっている窓、そして先頭車同士が顔を合わせて連結されている分割併合部分をであった。
やがて列車は停止した。時刻は15時50分定刻。1番ホームには12両で電源エンジンを含む24基のエンジンのアイドリング音が響く。
後に開発されたけたたましい強力エンジンの音とは異なり、ほどほどの気動車であることを感じる響きである。
停車時間は5分。まず母と西側に進み通り過ぎた8号車の食堂車の内部を見る。ホーム側の席でサラリーマン風の人が食事をしている。羨ましい。
それから札幌から進行方向が変わって先頭となる1号車へ向かって東側に向かって歩き出す。
食堂車のとなり7号車は1等車。グリーンの等級帯はないが、その代わり入口のそばに1の銀色に輝く金属製の切り抜き文字が貼りつけてある。
時間はあまりないが、思いきって1等車の車内に入って見る。車内は札幌から乗り込んだ人たちで混雑していたが、さすが特別急行、明るくとても綺麗な印象を受けた。

               〜つづく〜