>>403
長万部からの上りで手渡して札幌戻しというのも・・・理解しが
たいけど研究の余地がありますね。
「航空結束」
鉄道の車内で空港輸送指定局宛に航空郵袋で差立すること。
例えば、大阪に向かう各路線では、東京は必ずといっていいほど
航空指定で、後述する高等信に限って「航空結束表」に基づいて
差立しました。表は、便ごとに指定局が異なっていて、到着時間
帯により策定されていたようです。なお、郵袋引渡しは大阪中央
か京都中央宛てで、そこから伊丹空港に向かいます。
東京、福岡、札幌の3つくらいなら作業も多少楽ですが、早朝に
大阪に到着する便だと各方面の1番機に結束していて、阪青上一
に敦賀から乗務すると、予備郵袋が航空甲10枚、乙20枚くらい積
まれていて、東京は定形、速達、書留各担務が別々に甲郵袋で締
めましたが、その他の結束先が記憶ではたしか
 札幌、函館、青森、秋田、山形
 高松、徳島、高知、福岡、大分、宮崎、鹿児島
くらいはあって、ほとんど乙郵袋で差立したと思います。
これらは、各高等信を合納するので私がブツ集めと締めを担当し
てましたが複雑そのもので、開袋台の上に書留小郵袋、速達きん
ちゃく、定形はそくを並べ、その日の出物により看板の色と航空
便番号などのハンコを判断して締めていきました。中には速達1
通で締めるヘナヘナのも作ります。こんなのに航空会社にカネ払
うのかと思いきや受け取る中郵にはこれまた作戦があるようです。
ともかく草津到着までにはケリをつけなければならず、EF58がぶ
っ飛ばすのを多少うらめしく思いながらほうほうの体で間に合わ
せたものです。それ以前には、米原でぱらぱら入ったブツをもっ
て、大津、京都、大阪落としの差立ては完了させたあとなので、
最後の仕上げがこの作業でした。航空結束と聞くとどうしても
この嵐のような乗務を思い出します。東京に早朝に着く夜行列
車の各便もまた、すさまじい作業ではなかったでしょうか。
なお、本来、結束便という用語があって、航空結束もこれと同
義語とおもわれます。
「高等信」
昭和50年代前半当時の基準としては
・普通通常定形郵便物
・速達通常郵便物
・書留通常郵便物
・速達小包のうち航空扱い小包
が該当しました。(外国信も含まれる場合あり)
高等信とそれ以外の決定的な違いは主要都市間を航空輸送するか
どうかで、車内の差立もそれにより左右されます。
つまりは、カネがかかっても速く送達できる手段を使うという考
えであり、例えば大阪降ろしのブツは各方面に航空結束されまし
た。蛇足ながら、大阪から三重県、名古屋方面へは近鉄託送もあ
りましたが高等信に限っていたと聞いており、それ以外の三重県
宛ては亀阪でのんびり、又は東門で名古屋経由でした。