ブラック企業大賞に三菱電機、WEB投票賞はセクハラ問題の財務省


「ブラック企業大賞2018」の発表・授賞式が12月23日、東京都内でおこなわれ、三菱電
機が大賞に選ばれた。システム開発の技術者や研究職の男性社員5人が長時間労働が原
因で、精神障害や脳疾患を発症して、2014年から2017年に相次いで労災認定された。こ
のうち2人が過労自死していた。

ウェブサイトや会場での投票数による「WEB投票賞」(市民投票賞)は、事務次官による
女性記者へのセクハラが問題となった財務省だった。ウェブ上での投票は、ほかと比べ
て圧倒的だったという。

「特別賞」は、長時間労働とパワハラがあったほか、多数の外国人実習生が在留資格を
失った日立製作所・日立プラントサービスが選ばれた。「有給ちゃんと取らせま賞」
は、違法な長時間労働があったとして労基署から是正勧告のあったジャパンビバレッジ
東京となった。

今年で7回目となるブラック企業大賞には、ジャパンビジネスラボ、ジャパンビバレッ
ジ東京、日立製作所・日立プラントサービス、モンテローザ、ゴンチャロフ製菓、財務
省、スルガ銀行、野村不動産、三菱電機がノミネートされていた(計9社・1官公庁)。ノ
ミネート理由はこちら(http://blackcorpaward.blogspot.com/)。

ブラック企業大賞は、弁護士やジャーナリストでつくる実行委員会が、労働環境を改善
する活動として、2012年から開催している。労働法令などに抵触したり、またはその可
能性があるグレーゾーンな条件や、パワハラなど暴力的強制を従業員に強いる体質の企
業や法人(官公庁を含む)を「ブラック企業」として定義している。

(弁護士ドットコムニュース)