日本経済新聞
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDF30H08_Q7A630C1MM0000/
求人倍率5月1.49倍、人手不足に拍車 43年ぶり高水準
2017/6/30 10:25

 企業の人手不足に一段と拍車がかかっている。厚生労働省が30日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は1.49倍と、
1974年2月以来43年3カ月ぶりの高さを記録。なかでも正社員の有効求人倍率は調査開始以来、最高となった。
完全失業率(同)は3.1%だがまだ職種や勤務地など条件が合わない「ミスマッチ失業率」並みの低水準だ。
ただ賃上げペースは緩やかで家計の節約志向は根強く、消費は勢いを欠く。

総務省が同日発表した5月の完全失業率は3.1%だった。前月を0.3ポイント上回り、6カ月ぶりに上昇。
完全失業者(季節調整値)が205万人と、前月から19万人増えた。よりよい条件を求めて離職する人が増えたようだ。

 求人はあるが勤務条件で折り合わず就業に至らない「ミスマッチ失業率」は3%超とされる。
5月は失業率が上昇したとはいえ、引き続き、働く意思がある人は働ける「完全雇用」状態にある。