7/3 - 7/9 isuta
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なだらかな侵略を食い止める

セルフケア的構図の成立

今週のおうし座は、『ハンモックより過ちのごとく足』(仲寒蝉)という句のごとし。
あるいは、心の平安をひとつのテクニックを通して実現していこうとするような星回り。

「過ち」という言葉には、何か取り返しのつかないようなことをしでかしてしまった自分に対するおののきのようなものが込められている気がしますが、冒頭の「ハンモック」という非日常語と「足」という日常語のサンドイッチによって、いったんは高まった緊張がふたたび静かに弛緩へと沈んでいきます。

しかし、こうしたかすかな予感に基づく緊張は、手を変え品を変え、寄せては返す波のように作者のもとへ断続的に訪れているのではないでしょうか。
そしてその度に、作者の意識は遠い過去の苦い記憶であったり、近い未来の不安の種へとグイーンと引っ張られ、揺らいでは、現在の輪郭をますますぼやけさせていく。

それでも、作者はそうした揺らぎやぼやけを、さざ波の立つ湖面を見つめるかのように、静かに眺めつつ、ゆったりとした呼吸を維持している。
むしろハンモックに揺られ、足を豪快に投げ出すことで、作者はやっとのところで均衡を保っているのかも知れません。

だとすれば、掲句は日常におけるかすかな緊張や心のこわばりを無視することなく、自分をいたわり、大事にしていこうとするセルフケア的な構図を切り取ったものなのだと言えます。

7月3日におうし座から数えて「反復と回復」を意味する3番目のかに座で新月を迎えていく今週のあなたもまた、何度でも繰り返していく必要のある技術とは何かということを、改めて意識してみるといいでしょう。