それでいて政策の成否をゴマカした統計不正という重大ニュースはほぼ扱わない。
政権側の不当な介入があった疑いが濃くなっても、芸能スキャンダルだけを伝える
目くらましです。こうした番組だけが情報源の人は、統計不正を知らなくて当然。
ひと昔前の新聞やテレビは国民的合意形成のプラットフォームとなり得ていましたが、
今は違う。既存メディアに頼り切りの人々は、政治の見え方も異なってしまう。
そのことが非常に怖いのです」

 難しいテーマだから数字を稼げない、と視聴者をナメているとしか思えないが、
いくら野党が統計不正を批判しても、メディアが取り上げなければ国民の共感を
得られない。政権与党が資料提出や参考人招致を徹底的に拒むこともあり、
今や世論におもねって野党の追及は沙汰やみ。この調子だと、モリカケ問題同様に
政権の逃げ切りを許す、毎度おなじみの情けなさだ。