黒澤と北野元の直後を走っていた高原敬武は、「黒澤が北野に気付かなかったということはありえない。横にクルマが並んだ時点で視界に入り気付くもの。黒澤が反動を付けるようにして、明確な意思を持って北野に何度もぶつかって、北野をはじき飛ばそうとした。接触したらマシン同士は弾けるように分かれる。それが再度接触するには、明確な意思がなければ不可能。黒澤がそれを繰り返したのは、バンクに入る唯一のラインにいた北野をはじき出すため。この証言については、事故の直後も現在も、同じことを何度も話している。警察の取り調べでもそう証言した。私の記憶を映像にする方法があれば、その映像を見てもらいたい。あれはないよ、ガンさん」と、事故の原因が黒澤にあるということを明確に語っている。また事故直後に北野が黒沢車を止めようとしたのに、黒沢が猛スピードで北野の脇を擦り抜けたことに対し、「あれだけの事故の原因を作ったのに、ガンさんの神経が理解できなかった」と証言している。